就職・転職のための情報プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワークから「2022年度下半期 求人閲覧企業ランキング」が発表されたので、その概要を紹介していきたい。
この調査は、OpenWork上で2022年度下半期(2022年10月~2023年3月)に掲載された求人を対象に、どの会社の求人が最も閲覧されていたのかをランキング。
日本で最も人口が多いといわれる「営業職」と、昨今のDX推進によってさらに需要が増している「ITエンジニア職」で、各職種の経験者が閲覧した求人を掲載企業単位で集計することで、それぞれの職種でどのような企業の求人が注目されたのかを探ったものだ。
営業職経験者の求人閲覧企業ランキング
SaaS型ビジネスを展開する企業が多数ランクイン。培ってきた営業スキルを「顧客の成長」に転用できる点が魅力か
営業職経験のあるユーザーが閲覧した求人企業、1位はアマゾンジャパン、2位はアクセンチュア、3位はセールスフォース・ジャパンという結果となった。
ランキング全体を見渡すと、セールスフォース・ジャパンやラクス、freee、SansanといったSaaS型ビジネスを展開しているIT企業が多くランクインしている。
総務省によると、従業員100人以上の企業の約7割が「クラウドサービスを一部でも導入している」と回答(※)しており、年々SaaSビジネスの市場規模が拡大していることが背景にありそうだ。
SaaS型サービスの営業職は、商品を売ったら終わりではなく、顧客の目標を達成させる「カスタマーサクセス」という概念が重要視されており、求職者には培ってきた営業スキルを通じ、長期に渡って顧客の事業発展に関われる点が魅力のひとつなのかもしれない。
(※)総務省「令和3年 通信利用動向調査レポート」
ITエンジニア職経験者の求人閲覧企業ランキング
エンジニアスキルを通じて、IT/システムコンサルタントへのジョブチェンジに熱視線
ITエンジニア職の経験がある求職者が閲覧した求人企業、1位はアクセンチュア、2位はアマゾンジャパン、3位はアマゾン ウェブ サービスという結果が出た。
多数ランクインした業種・業界の傾向としては、SIer、ソフト開発、システム運用が8社と最も多いが、次に多かったのは意外にも6社がランクインしたコンサルティング・シンクタンクだった。
多くの企業が高待遇・好条件で要件を提示しており、企業の採用ニーズが高いIT エンジニア職だが、当事者からの注目はコンサルティング・シンクタンク業種の企業が高いようだ。
背景としては、コンサルティング会社がシステムの企画から実装まで事業領域を広げていることがあると考えられる。