出産後の女性にのしかかる子育てへの不安やプレッシャー。その重圧から精神面のバランスを崩し、いわゆる「産後うつ」のような状態になってしまう人はどれくらいいるのだろうか?
ニューウェルブランズ・ジャパンはこのほど、18〜49歳、産後6か月〜2年の第一子がいる女性729名を対象に「産後うつのような状態」に関する実態調査を実施し、その結果を発表した。
約5割のママたちが、産後半年以内に「産後うつのような状態」「子育てから逃げたい」と感じる状況
「産後半年の間に『産後うつ』のような深刻な育児不安の状態になったことがありますか?」という質問に対して、計48%の人が「産後うつのような」「産後うつまではいかないが子育てから逃げたい」と感じたことがあると回答している。
さらに、「産後うつのような状態」などを引き起こす一因とも考えられる育児のストレスについて、30.1%が「赤ちゃんの世話が思うようにできない」45.6%が「子育ての責任や重圧」を選ぶなど、赤ちゃんに関するストレスを多くの人が感じているという結果だった。(有効回答数717、MA)
赤ちゃんに関するストレストップ3は、「言うことをきいてくれない」「気持ちや言葉が通じない」「自己主張やかんしゃく」
「赤ちゃんのどのようなことに対してストレスを感じますか?」という質問への回答で最も多かったのが、「言うことをきいてくれないこと」の54.6%だった。「気持ちや言葉が通じない(何を求めているのかわからない)」(49.1%)、「自己主張やかんしゃくを起こすこと」(48.6%)と続く。
大人とは違う赤ちゃんの理解に難しさやストレスを感じているママ達が多い様子が伝わってくる。
特に「実際の育児の大変さ」は約8割が実感
「現在感じている育児や赤ちゃんに対する気持ちと、妊娠中の持っていたイメージとでギャップがどの程度ありますか?」という設問に対して、「とてもギャップがある」「ややギャップがある」と回答した人は、合わせて50%だった。一方、「まったくギャップはない」と答えた人は、わずか2%だった。
「どのようなことに対してギャップを感じますか?」という設問での回答で最も多かったものは、「実際の育児の大変さ」の78.6%だった。また、「赤ちゃんの性格や気質について」や「赤ちゃんの成長や発達について」など、赤ちゃん自身への理解が、産前と産後ではイメージが異なるという回答も目立った。
「思っていたのと違う」という育児ギャップが育児不安やストレスを増長しているとも考えられる。
<調査概要>
調査対象:18〜49歳、産後6か月〜2年の第一子がいる女性729名
調査時期・手法:2022年12月、インターネット調査
構成/こじへい