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軽とは思えない上質感!パワフルな走りも楽しめるダイハツ「タント カスタム RS」

2023.04.16

■石川真禧照のK-CAR徹底解剖

 2019年に発売された現行モデルは、好調な販売を続け、2022年も軽自動車部門でベスト3に入っているだけでなく、普通乗用車を含めた販売台数でも年間でベスト5に入る人気モデルを持続している。

 直近では2022年10月にスタイリングや内装を含めた改良を実施し、使い勝手と快適性を向上させている。「タント」シリーズには、ファミリー向けの「タント」、アウトドア仕様の「ファンクロス」、そして上級感のある「カスタム」がある。2022年10月のマイナーチェンジでは、とくに「カスタム」のさらなる上質感アップが目につく形となった。それはスタイリングにも表われている。

頭上のスペースはたっぷり、圧迫感のない車内空間

 フロントマスクはクロームメッキを多用しており、ヘッドライトは薄く、細長くなっている。グリルは台形の周囲をさらにクロームの枠で縁取りしたことで、上級感と高級感が増した。フロントマスクの押し出しの強さは、同じトヨタグループのレクサスに通じるものがある。

「タントカスタム」は、XとRSの2グレードが設定されている。Xは自然給気(NA)、RSはターボエンジンが搭載されている。それぞれにFF車と4WDが選べる。今回、試乗したのはFFのRS。車両本体価格は187万円。FF車では最も高額で、シリーズでは3番目に高いクルマとなる。

 運転席に座ると、まず目についたのは、目の前のメーターパネル。上部のパネルはセンターまで延び、走行に必要な情報を提供している。センター下の9インチパネルは、今回からスマホ連携ディスプレイオーディオをオプションとして採用したパーツだ。ドライビングポジションは、座面横のレバーで高さを調整できる。低めにすると、メーターがドライバーの目の高さになるので、高めのポジションがベスト。見下し型のポジションを採っても、頭上のスペースはたっぷりとあるので圧迫感はまったくない。

 アームレストは運転席用、助手席用が備わっている。小物入れのスペースの多さもこのクルマの特徴のひとつだ。前席周りだけでも8か所ある。

 ATのシフトレバーはセンターパネルと接続しており、足元の空間は残されている。運転席と助手席のサイドスルーも無理なくできる。助手席のトレイも大きめだ。シフトレバーはP/R/N/D/S/Bの6ポジション。通常はDレンジで走行する。スタートは軽快で、64PSのターボエンジンはタイムラグもなく、加速する。エンジン音はスタートと同時に高まるが、音質はやや低音で、耳障りな音ではない。燃費は試乗中の実走値で16~21km/を記録した。ちなみにカタログ値は24.3km/Lだ。

 100km/hの巡航でもDレンジで2600回転なので、高速道路での長時間走行も苦ではなかった。ちなみに、Sレンジにシフトするとエンジン回転は4400回転に上昇する。加速性能は0→80km/hで9秒台。10秒を切れば速い部類に入るので「カスタムRS」はスポーティーなスーパーハイトワゴンだといえる。

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