ランサムウェア「LockBit 3.0」について、攻撃手法と対策を解説
最近、世界中で企業や個人を狙ったランサムウェア攻撃が横行しています。その中でも最新の「LockBit 3.0」は、強力な暗号化技術やネットワーク上の脆弱性を悪用することで、瞬く間に膨大なデータを攻撃対象から奪い取ってしまうと言われています。
今回は、そんな「LockBit 3.0」について詳しく解説していきます。
ランサムウェアとは
「ランサムウェア」とは、悪意あるプログラムの一種で、被害者のファイルやデータを暗号化し、解除を条件に身代金を要求してくるマルウェアのことです。
ランサムウェアは、感染したデバイス内のデータだけでなく、ネットワークドライブやクラウドストレージ内のデータも暗号化することがあり、企業にとって深刻な被害をもたらします。ランサムウェアの攻撃手法は多様で、不正なリンクや添付ファイルをクリックすることで感染するケースが多いです。
企業は、常に最新のセキュリティ対策を導入し、従業員教育を徹底することで、ランサムウェアの被害を防止する必要があります。
LockBit 3.0の攻撃手法
LockBit 3.0はランサムウェアの一種であり、主に不正なリンクや添付ファイルを通じて感染します。攻撃者は、標的企業のネットワーク内の機密情報を盗み出し、それらを公開すると脅して、身代金を要求します。
LockBit 3.0は、既知のセキュリティツールを回避するために、ファイルを小分けにして暗号化する技術を採用しています。また、ファイルを暗号化する前に、ファイル名を変更し、拡張子をランダムなものに変えることで、被害者がどのファイルが暗号化されたかを把握することを困難にしているのが特徴です。LockBit 3.0は、攻撃対象のシステムを自動スキャンし、脆弱性を見つけ出して攻撃するため、セキュリティパッチの適用と脆弱性の監視が欠かせません。
LockBit 3.0の被害状況
LockBit 3.0は、2021年以降、多数の企業や組織を標的にして攻撃を行っています。被害状況としては、企業の重要データが暗号化され、身代金の支払いを求められるという形で被害が発生しています。
具体的には、製造業、金融機関、医療機関、教育機関など幅広い業種で被害が確認されており、中には支払いを余儀なくされた企業もあります。また、LockBit 3.0は攻撃に成功すると、被害者のファイルをサーバーにアップロードすることで、データを永久に失わせる脅威もあります。
LockBit 3.0は被害を広げるために、攻撃を仕掛けた企業や組織の名前を公開することもあるのです。企業は、LockBit 3.0の被害を未然に防ぐため、セキュリティ対策の強化が必要です。