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急成長のカギは自己解決能力?筑波大学監督に聞く、日本のエース三笘薫の育て方

2023.04.16

あえて進んだ筑波大学でインテリジェンスを高める

 ご存じの通り、三笘は川崎市立鷺沼小学生の頃から川崎フロンターレU-12入りし、そのままU-18までプレーした。ユース時代は公立の川崎市立橘高校で文武両道生活を送り、トップ昇格を打診されながら、あえて筑波大学体育学群進学を選んだ。

 本人としては「フィジカル的にまだまだ通用しない」という理由だったようだが、「勉強もしっかりやったうえでサッカーに取り組みたい」という意思は強かった。

「推薦入学の選手は各学年5~6人ですが、同期には山川哲史(神戸)など学習意欲の高い人間が何人もいて、三笘も触発されたところがあったと思います。山川は教員免許取得済みですが、三笘も単位は取り終わり、教育実習だけ代表活動で行けない状況でした。ただ、いつか教育実習をすれば免許自体は取れるし、教員にもなれる。『自分の人生の選択肢を広げておこう』という意識が彼の中にあったのは確かです」(小井土監督)

 大学で同じ志を持つ仲間と関わることで、向上心が日に日に高まっていったのは紛れもない事実だろう。加えて言うと、三笘は表現力に磨きをかけるチャンスに恵まれた。

 その1つが「サッカーコーチング論研究室」に在籍したこと。研究室では嫌でもレポートや課題と向き合わなけれなならず、プレゼンテーションやディスカッションの自ずと機会が多くなる。それが彼を前向きに変化させたと言っていいだろう。

 さらに、体育学群にはJFA公認C級コーチングライセンス(主にアマチュアレベルを指導できる資格)を取得できるコースがあり、選手役の学生相手に指導実践を行う機会にも恵まれた。

「三笘は教え方がうまくて、天性の才能があるなと感じました。学生の中には『言われたことをとりあえずやる人間』と『自分なりに考えて工夫をして取り組む人間』がいますが、彼は明らかに後者。どうしたら相手にとって分かりやすいかを彼なりに模索し、噛み砕いて伝えることができるんです。そういう経験も今につながっているのでしょう。

 実際、海外にいれば言葉や文化、考え方の違う選手の集団。チームメートと意思疎通を図り、自分のやりやすいように仕向けていくのはそう簡単なことじゃない。英語も『喋れるように努力しています』と本人は笑っていましたけど、どうしたら自分が輝けるかをその場その場で考えられる。そこが三笘のインテリジェンスの高さなんだと思います」(小井土監督)

三笘の大学4年間を見守った小井土監督(筆者撮影)

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