2019年4月に東京・池袋で発生した高齢ドライバーによる事故をきっかけに、「高齢者の免許返納」について注目されるようになったが、その後2019年をピークに免許返納する高齢者の数は減少傾向にあると言われている。
そこで駐車場予約アプリ「akippa(あきっぱ)」を運営するakippaは、同社アプリを利用しているユーザーに「運転免許返納」に関するアンケート調査を実施。
実は、2020年4月に免許返納に関するアンケート調査を実施していたが、コロナ禍を経た今回、改めて免許返納についての意向を調査したというので紹介しよう。
免許返納について
Q.免許返納についてあなたの考えを教えてください。
免許返納についての考えを聞いてみたところ、74.9%が「将来的に免許返納を考えている」という結果になった。前回2020年に同様のアンケートを実施した際には79%が「考えている」と回答していたため、3年で4ポイントほど下がることとなった。
理由を聞いてみると「事故が怖い」「周囲の高齢者の運転にも不安を感じる」などが挙げられた。一方「将来的に免許返納を考えていない」と回答した人は「車がないと不便」「将来のことはまだわからない」などがあった。
居住地別による差は特になく、公共交通機関が極めて発達している首都圏や関西圏と、その他地域において免許返納意志に関する大きな差は見られなかった。
Q.車やバイクの運転は何歳までしたいと考えていますか?
車やバイクの運転を何歳までしたいか聞いたところ、「70代まで」が最も多く、46.1%となった。次いで「60代まで(17.4%)」が多く、6割以上の方が70代までには免許返納を考えていることがわかった。前回調査時と傾向としては大きく変わらなかった。
運転免許の更新時には、70歳〜74歳が高齢者講習、75歳以上は認知機能検査と高齢者講習の受講が必須となっていることもあり、70代が免許返納について考える一つのタイミングになっているのではないかと想像できる。
Q.免許返納を考えるきっかけになり得るものは何ですか?
免許返納のきっかけが何か質問したところ、前回同様「運転技術の衰え(69.0%)」が最も多くなった。一方でその他の回答にも分散する結果が見られ、「年齢(46.5%)」「高齢者の運転による事故のニュース(45.3%)」はいずれも半数近くが選んでいる。
自身の運動能力に加え客観的な観点も合わせて総合的に判断しようとしている方が増えている様子が伺える。