昨年から続く燃料代高騰やそれに伴う物価の上昇はイタリアの家庭にとっても大打撃。
さらに1ユーロ=140~145円(2023年4月現在)という円安により、日本の旅行者にとってヨーロッパ旅行が割高なのは否めません。
しかし、他のヨーロッパ諸国に比べればイタリアの物価はまだまだ低いほうです。少ない予算でも楽しめる“イタリアっぽいこと”はたくさんあります。
低予算でも美味しいものが楽しめるイタリア
そこで今回は、現地の人になった気分で真似したいイタリア1000円(約7ユーロ)で「何が買える」「何ができる」をお届けしましょう。(この記事はイタリア北部の相場をもとに書いていますが、イタリア南部へ行けば北部に比べて少し安めです。また、ミラノやヴェネツィアなどの大都市/観光都市は、もっと高い場合があります。)
1日の始まりはバールでワンコイン朝食を
朝食もお酒も楽しめるカフェ兼バー
バール(BAR)という言葉は一見、バーを連想させますが、朝から夕方まではカフェのような場所。バールに入れば、ジャムやカスタード、チョコクリームなどの入ったクロワッサン(1.5~2ユーロ:約250円)が並んでいて、それを食べた後にコーヒーを飲むのがイタリア朝食の定番です。
ちなみに、ここで言うコーヒーとはエスプレッソ(1.2ユーロ~1.5ユーロ:約200円)のこと。イタリア人は苦いエスプレッソがお好きなのね、と思ったら大間違い。
実は、砂糖をスプーン一杯、いや二杯入れて甘くして飲む人が多いんです。要は苦いのが好きなんじゃなくて、強く濃縮されたコーヒーが好きってことですね。
イタリア語でコーヒーを意味する「カフェ」と頼めば、エスプレッソが出てきます。薄めのエスプレッソが良ければ「カフェ・ルンゴ」、日本でお馴染みのブラックコーヒーなら「カフェ・アメリカーノ」と注文してください。
朝はカプチーノ(2ユーロ:約280円)も人気ですが、午後にカプチーノを頼むと怪訝な顔をされるので要注意!
もともとイタリアの人たちは午後に牛乳入りのコーヒーを飲む習慣がなく「ミルクを泡立てる機械を洗っちゃったからカプチーノはもう出せないよ」なんて言われることもしばしば。観光地なら対応可能のお店がほとんどですけどね。
イタリアの朝食は甘いのが基本
なお、席につくと1ユーロくらい割り増しされる場合もあるんですよ。より安く済ませたい方はカウンターでさっと立ち飲み食いするのがベストです。
切り売りピザなら重さベースでリーズナブル
好きな大きさに切ってもらえる切り売りのピザ
昼食にオススメなのがイタリアグルメの代表格、ピザ。といっても、まるっとした大きなピザじゃなくて切り売りピザはどうでしょう。
目安は一切れ3.5ユーロ(約500円)ほどですが、重さを量って料金が決まるシステムなので、好きな大きさに切ってもらえます。
生ハムやサラミ、ナスにズッキーニなど種類が豊富なのも嬉しいポイント。二切れ買うか、一切れ買ってお釣りでビール(3ユーロ:約420円)を買うか、悩ましいところです。