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ロングホイールベース採用によって進化したプジョー「リフター ロング」の使い勝手

2023.04.08

レジャービークルのなかでも少々異質で熱狂的なファンを持つ存在が欧州製ミニバンである。もともとLCV(ライト・コマーシャル・ビークル)という、いわゆる商用パネルバンを乗用に仕立て直したスタイルが人気を博しているのをご存じの方も多いだろう。その一台がプジョーのリフター。このカテゴリーでの先駆者たるルノー・カングーの牙城を崩さんとばかりに、ラインナップを充実させてきた。

3列目シートも抜かりなし

リフターは2018年に登場したプジョーのミニバンで、それまで商用で扱われてきたLCVの“パートナー”をベースに、快適性を重視した装備を施したモデルである。本国ではLAV(レジャー・アクティビティ・ビークル)とも呼ばれているように、広大な荷室はもちろんのこと、両側スライドドアやリアガラスが独立して開くハッチゲートを備えるなど、レジャーユースでも活躍できるように使い勝手が高められているのが特徴だ。プジョーらしい走りの良さも兼ね備えたミニバンとして、兄弟車たるシトロエン・ベルランゴとともに発売直後から多くの支持を集めてきた。

そんなリフターに新しいラインナップが加わったのが最新のニュースである。リフター・ロングと呼ばれるそれは、5人乗りだった従来型のホイールベースを190mm延長し、3列シートを追加して7人乗りとされたところが新しい。ロングのボディサイズは全長4760×全幅1850×全高1900mmと、日本製ミニバンの代表格であるトヨタ・ノア/ヴォクシーと真っ向勝負のサイズである。

ミニバンと言いつつも、フロントのアンダーパネルやフェンダーモール、ルーフレールなどSUVテイストの仕立てが特徴的なリフター・ロングのエクステリア。

この手のモデルは多彩なシートアレンジを生かした使い勝手の良さが最大の魅力と言えるが、リフター・ロングももちろんこの点に抜かりはない。日本製ミニバンの3列目シートはコンパクトに折りたたんで跳ね上げたり床下に収納できたりと、工夫を凝らした仕立てで扱いやすいのが魅力であるいっぽうで、シート本来の掛け心地などがないがしろにされているのも事実。この点、リフターの3列目シートはサイズこそコンパクトながら、シート単体としての造りがよく剛性やホールド性に富んでいるのがいい。その3列目シートは取り外しが可能となっており、ダイブダウン方式の2列目を前倒しすれば、フラットで広大な荷室スペースを生み出すことができる。

2列目は同形状で、ほぼ同じサイズのシートが3脚横並びとなる。バックレストを前倒しすれば床面に沈み込んで収納できるダイブダウン方式を採用。前席背面にテーブルが付く。

3列目も独立タイプのシートでスライドも可能。大人が腰掛けても窮屈さはない。このシートを取り外した際の荷室容量は912ℓ、2列目まで折り畳めば最大2700ℓまで拡大できる。

実際、3列目を外した状態(5名乗車)での荷室サイズは前後・左右長とも約120cmのスクエアな空間を生み出すことができ、2列目を畳んだ2シーター仕様にすれば前後長は約2mにもなる。スキーなどの長尺物の積載はもちろん、車中泊も余裕でこなせるだろう。

ご覧のように2列目までたたんだ状態の荷室幅は約120cm、奥行きは約2mとなり、広大なスペースを生み出すことができる。

生活をよりアクティブにしてくれる

そしてなにより走りっぷりがプジョーらしい快活さにあふれているのがいい。それは従来のショートホイールベース仕様でも感じたところだが、このリフター・ロングにはミニバンらしからぬ操る楽しさがあるのだ。ホイールベースが延長されたとはいえ、操舵に対する車体の反応は素直であり、ボディ上屋がグラッと揺れることのない安定性の高さがある。

インテリアは最新プジョーのそれに準ずる “i-Cockpit”レイアウトで設えられ、囲まれ感の強いドライバーオリエンテッドな造りとなっている。ヒップポイントが高めの設定で、見晴らしがよく運転しやすいのがいい。

その安定性を獲得すべく、足回りは若干引き締められているように感じられるが、それも決して乗り心地を犠牲にしたようなものではない。むしろホイールベースが延長されたことによって直進安定性も高まった。トルキーかつ燃費に優れるディーゼルエンジンとの組み合わせも手伝って、どこまでも走っていきたくなるような、グランドツアラー的性能も備えたのがリフター・ロングというモデルだ。軽快なフットワークと走行安定性の高さ、使い勝手の良さをバランスよく得て活躍できるフィールドが広がったことで、行動派オーナーのライフスタイルにも厚みが増すのは間違いない。

リフター・シリーズはテールゲートが跳ね上げ式となり、しかもガラス部分のみ開閉可能なガラスハッチも備えるのが美点。狭い場所での荷物の出し入れに重宝する。ラインナップは1.5ℓディーゼルターボ搭載車のみとなる。

プジョー・リフター・ロング GT
Specification
全長×全幅×全高:4,760×1,850×1,900mm
車両重量:1,700kg
駆動方式:FWD
トランスミッション:8速AT
最小回転半径:5.8m
エンジン:水冷直列4気筒DOHCディーゼルターボ 1,498cc
最高出力:96kW(130PS)/3,750rpm
最大トルク:300Nm(30.6kgm)/1,750rpm
WLTCモード燃費:18.1km/ℓ
車両本体価格:¥ 4,550,000~(税込み)
問い合わせ先:プジョー・コール
TEL:0120-840-240

文/桐畑恒治(AQ編集部)

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