DIME MAGAZINE
親が子どもに「就かせたい職業」は安定性を求める傾向が過去最高に
入学式シーズンを迎え、今年も真新しいランドセルを抱えた新小学1年生を見かけるようになった。では、そんな子どもたちが将来就きたいと思っている職業はどのようなものなのだろうか。
クラレは、この春小学校に入学する子どもとその親にアンケートを行い、「将来就きたい職業」「就かせたい職業」を調査した。
男女総合「将来就きたい職業」トップ10 ~20年前との比較~
子どもの将来就きたい職業は、「ケーキ屋・パン屋」が男女を合わせた総合1位となった。2位の「警察官」は男女両方で年々増えており、今年は1位と1.6ポイント差に迫っている。
20年前(2003年)の調査と比較すると、「警察官」は約4倍、「消防・レスキュー隊」も2倍に増え、人や街を守る仕事への関心が高まっていることがうかがえる結果に。一方で、圧倒的人気だった「スポーツ選手」は半減していた。
「将来就きたい職業」男の子は「警察官」女の子は「ケーキ屋・パン屋」がトップ
男の子が「将来就きたい職業」では、「警察官」が3年連続で1位となった。比率も過去最高の17.8%。パトカーや白バイ、格好いい制服・制帽は、街やテレビ、絵本などで目にする機会も多く、子どもたちのあこがれを集めているよう。
2020年まで不動の1位だった「スポーツ選手」は、3年連続の2位であった。20年前と比較すると比率は半減(31.6%→15.4%)。子どもの夢も多様化し、「スポーツ選手」一強の時代ではなくなってきているようだ。
スポーツの内訳は、昨年世界中で熱く盛り上がった「サッカー」が59.6%と大幅に増加している。続く「野球」は17.6%で、両者の差は、昨年から大きく広がる結果となった。
2016年の初登場以来8年連続で順位を上げた「ユーチューバー」が、過去最高の5位となり、子どもの就きたい職業として定番化したようだ。
「宇宙関係」は昨年の13位から順位を上げ、過去最高の10位となった。内訳を見ると、9割が宇宙飛行士と回答。
日本人宇宙飛行士の活躍に加え、宇宙や天体観測をテーマとした教育プログラムやイベントも各地で実施されており、子どもたちは宇宙をより身近なものと感じているのかもしれない。
女の子が「将来就きたい職業」は、今年も「ケーキ屋・パン屋」が2位以下を大きく引き離して1位となった。比率は緩やかに減少してきているものの、時代を超えて根強い人気を保っている。
2012年から2位をキープしている「芸能人・歌手・モデル」。比率は減少傾向にあったが、ここ2年は再び上向きに。人気が戻ってきているようだ。
内訳を見ると、モデルや歌手を押さえ、アイドルが7割を占めた。歌って踊るアイドルの華やかさに、あこがれを抱いている人が多いよう。
「警察官」は4年連続で順位を上げ、過去最高の4位となった。「消防・レスキュー隊」も5年連続で順位を上げて過去最高の19位に。男女問わず、人や街を守る職業に意義や格好よさを感じているようだ。
男の子では人気下落傾向の「スポーツ選手」だが、女の子の方は2年連続で順位を上げて12位となった。外出自粛やスポーツ大会の延期・中止などがあったコロナ禍を経て、徐々に人気が戻ってきているよう。
内訳を見ると、3人に1人が「サッカー」と回答。昨年を上回る人気ぶり(19.4%→34.1%)で、男の子同様、サッカー選手へのあこがれが増しているようであった。
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