職場で不意に「この資料、ガッチャンコしといて」と上司から言われ、意味が分からず困ったことはないだろうか。語感から「ガチャン」と何かを組み合わせる意味合いがあることは想像できるものの、正確な意味を説明できない人も多いはず。
そこで本記事では、「ガッチャンコ」の意味や使い方・例文、類義語と対義語を解説する。最後に紹介する英語表現もぜひこの機会にチェックしておこう。
ガッチャンコとは
まず、「ガッチャンコ」の意味を解説する。併せて紹介する言葉の使用シーンと例文もぜひチェックしておこう。
複数のものを合体させること
「ガッチャンコ」とは、2つ以上の複数のものを合体させ、1つのものにすることを意味する。ホチキスで紙を留めるときの「ガッチャン」という擬音から造られた言葉だと言われており、この「ガッチャンコ」を使う人の中には、ホチキス自体のことを「ガッチャンコ」と呼ぶ人もいる。
使用シーンと例文
「ガッチャンコ」は、複数の資料やデータ・システムなど、ページごと・機能ごとに個別に作ったものを、合体させ1つにする場面で使うことができる。
【例文】
「課長が作った資料とこのグラフ資料をガッチャンコして会議で配ろう。」
「先輩から、前に作った企画資料も合わせてガッチャンコしてほしいと言われた。」
「クライアントからもらった昨日と今日の資料、明日までにガッチャンコしといて。」
ガッチャンコの類義語と対義語
「ガッチャンコ」の意味や使い方について理解を深められたら、次に、言い換え表現として使える類義語と対義語を見ていこう。
類義語1. 結合(けつごう)
2つ以上のものが結びついて一つになることを意味する。
【例文】
「A社とB社が結合することになった」
「あの部署の彼がいる部署が実質上結合するらしい」
「企業同士を一つに統合することを企業結合と言う」
類義語2. 混ぜる(まぜる)
今ある物体や液体などに、別のものを加えて1つにすることを指す。また、数種類のものを一緒にすること、混合するケースでも使われる。
【例文】
「資料が混ざらないよう気をつけよう」
「案件が多すぎて頭の中で混ざっている状態だ」
「材料を容器のムラなく混ぜることができる装置を開発中だ」
類義語3. 併合(へいごう)
いくつかのものを合わせて一つにする場合に使われる。また、複数のものが合わさって一つになることを意味する言葉。
【例文】
「大手メーカーが中小の会社を併合する」
「あの部署は併合されてから風通しが良さそうだ」
「株式併合とは、複数の株式を合わせて、より少ない株式数にすることを指す」
対義語1. 解体(かいたい)
まとまっているものや組み立てられているものを、分解することを指す。また、まとまっているものが、ばらばらになる場合にも使われる。
【例文】
「業者に建築物を解体するよう依頼した」
「プロジェクトチームが解体された」
「老朽化に伴い、オフィスビルを解体することになった」
対義語2. 分解(ぶんかい)
複数のものが結びついて一つになっているものを、要素や部分に分けることを意味する。また、結びついているものが、ばらばらに分かれるケースにも使われる言葉。
【例文】
「課長に社長室のオブジェを分解し掃除しておくよう指示された」
「あの部署は空中分解している状態だ」
「彼は分解装置を作る会社から内定をもらった」
ガッチャンコの英語表現
最後に、複数のものを合体させることを表す「ガッチャンコ」を英語で表した言葉の意味と例文を確認していこう。
combine
2つ以上の複数の物事を1つに合体させることを意味する動詞。
【例文】
「She combined two ideas into one.」(和訳:彼女は2つの考えを1つに結び付けた)
「Can you combine these into one contract?」(和訳:これらを一つの契約書にまとめられますか? )
merge
会社が合併する場合や、物体が結びつけられる場合に使われる動詞。2つ以上のものを混合させたり、融合させたりするケースでも使用が可能だ。
【例文】
「The two robots merged into one.」(和訳:2つのロボットを1つに合体させる)
「The two companies had agreed to merge last year.」(和訳:昨年、2社とも合併することに合意した)
to put 〜 together
物体を合体させることを表す熟語。
【例文】
「My daughter was having fun putting the robot toys together.(和訳:娘がロボットのおもちゃを合体させて遊んでいた)
「He is able to put the pieces together.」(和訳:それらの欠片は全部合体させることができる)
文/編集部