コロナ禍の影響はどの程度あったのか?第3回 ひとり暮らしの「引っ越し事情」アンケート
3月から4月は引っ越しのハイシーズン。コロナ禍も落ち着きをみせるなか、今年は昨年に比べ件数が増えるとの予想もある。
一方で運送業者の慢性的な人手不足や燃料費高騰、物価高といった問題もあるなど、引っ越しは期待あり不安ありの“一大イベント”となりつつあるようだ。
そこで、FJネクストホールディングスでは、ひとり暮らしの「引っ越し事情」を探るため、ひとり暮らしを始めてから1回以上引っ越し経験のある首都圏在住の単身生活者に、引っ越しにまつわる様々な行動について、第1回(2018年)、第2回(2020年)に続く、3回目の調査を実施した。
不動産情報サイトが物件情報探しの重要なツールに!閲覧サイト数は「3つ以内」、見学する部屋数は「3部屋」がトップ
約6割(60.5%)が「不動産情報サイトの閲覧と不動産会社の実店舗両方」と回答し、「不動産情報サイトのみ」という人も4人に1人(25.0%)いた。
これらを合わせると、不動産情報サイトを閲覧している人は8割強(85.5%)となり、物件探しの重要な情報源となっていることがわかる。一方、「不動産会社の実店舗のみ」は14.5%と少数であった。
ちなみに、サイトを閲覧すると回答した人(342人)に、いくつ位のサイトを見るか聞いたところ、「2つ」(33.6%)、もしくは「3つ」(30.7%)という人が多く、4つ以上(「4つ」+「5つ以上」)という人は少数(12.3%)という結果に。
閲覧するサイト数は「3つ以内」というのが一般的のようだ。特に女性は「3つ」が40.0%で、男性よりも念入りにサイトを閲覧していることが伺える。
実際にどのくらいの物件を見て部屋を決めるのだろうか。結果は「3部屋」(31.8%)が最も多く、次いで「2部屋」(18.5%)、「1部屋」(18.3%)という順で、“1~3部屋”を見て決定するというのが平均的な行動といえそうだ。平均値は“2.83部屋”であった。
一方「4部屋」~「11部屋以上」の合計を見ると、女性は30.0%に対し男性は18.0%と、女性の方がより多くの部屋を見ており、部屋決めに際しての慎重さが伺える。
前回(2020年)実施した調査では、「3部屋」(33.3%)、「5部屋」(16.8%)、「4部屋」(13.3%)の順で、平均値は3.54部屋であり、この3年間で1部屋分近く減っていた。
その要因は、コロナ禍の影響か、あるいはIT化の進展で画像確認やオンライン見学が充実したことが考えられる。
部屋決めのポイント男性は「周囲の環境」、女性は「セキュリティ」も重視
全体では「家賃」(82.3%)がトップであった。毎月の出費となる「家賃」は重要なポイントだ。次いで「部屋の広さ」(48.3%)、「駅からの距離」(41.0%)、「部屋の設備」(32.5%)の順に。
男女別では、男性が「周囲の環境」(22.0%)の割合が高いのに対し、女性は「セキュリティ」(27.0%)の割合が高いことがわかる。
前回との比較では、「家賃」は同様に8割超。一方、今回は「部屋の設備」(42.3%→32.5%)よりも「部屋の広さ」(44.0%→48.3%)を重視する傾向がみられた。