エン・ジャパンは同社が運営するミドル世代のための転職サイト、「ミドルの転職」においてサイトを利用している人材紹介サービスの転職コンサルタントに〝転職すべき人・現職にとどまるべき人〟アンケートを実施。結果をグラフにまとめて発表した。
転職することによって良い条件で働けると誤認
転職コンサルタントに「面談を行なった方のうち、転職せずに現職にとどまるべきと思う方は全体の何割ほどですか」と質問したところ、54%が「3割以上」と回答。2019年の同調査と比較すると、4ポイントアップした。
現職にとどまるべき理由を聞いたところ、最多は「本人の希望と、転職市場での市場価値にギャップがある」(75%)だった。
次いで、「現職企業の待遇が良く、現職以上の待遇での転職が難しい」(52%)が続く。同社では具体的な事例と、転職コンサルタントが求職者へ行なったアドバイスも紹介している。
◎本人の希望と、転職市場での市場価値にギャップがある
→転職コンサルタントからのアドバイス
転職市場を見たとき、ご本人の給与、労働環境が悪いとは言えず、現職での業務を突き詰めて、改めて条件的な部分ではなく、仕事に対する情熱を持っていただくことで、取り巻く環境を変えられるのではとアドバイスしました。
◎現職企業の待遇が良く、現職以上の待遇での転職が難しい
→転職コンサルタントからのアドバイス
キャリアを生かせる求人案件はあるが年収・年間休日・福利厚生を維持することは難しい。転職にあたっての優先順位を整理していただき妥協点を見つけていただくよう、アドバイスしました。
◎キャリアアップできない理由を会社にあると思っている
→転職コンサルタントからのアドバイス
まず、現職で異動をするために実際に動いたかを確認しました。転職するよりも、社内異動のほうが容易なことがほとんどです。仮に転職をする場合は、処遇面が下がることはほぼ間違いないので、それでも新しい環境を希望するのであれば、サポートすると伝えました。
また、転職すべき理由も聞いたところ、トップ3は「今後やりたいことと、転職理由に整合性がある」(69%)、「現職企業では、本人の希望が絶対に叶わない」(59%)、「現職企業に将来性がない」(54%)だった。
転職成功者が転職で叶えたこと、上位は「年収アップ」「仕事を通じた成長」
転職成功者が転職で叶えたことを聞いたところ、第1位は「年収アップ」(69%)。次いで、「仕事を通じた成長」(50%)が続いた。
自身で転職の是非を見極める方法、「課題を整理して、解決方法を検討する」
自身で転職の是非を見極める方法をたずねたところ、最多は「解決したい課題を整理し、解決方法を検討する」(67%)。次いで、「キャリアの棚卸しを行ない、キャリアプランを見直す」(63%)だった。
調査概要
調査方法/インターネットによるアンケート
調査対象/『ミドルの転職』を利用するコンサルタント
調査期間/2023年3月7日 ~ 3月13日
有効回答数/126名
関連情報
https://mid-tenshoku.com/
構成/清水眞希