行動制限緩和でオフィシャルな会食が復活。新社会人はどうふるまえばいい?
新型コロナウイルス感染症対策の行動制限が緩和されたことで、これまで自粛していた会社の歓送迎や取引先などとの会食が復活し始めている。“気心が知れた友人”ではない同僚や上司、取引先といった人たちとの会食に対して、気後れや不安を感じている新社会人も多いだろう。またコロナ禍に社会人デビューしたため、これまで会食らしい会食の経験がないという人も少なくない。
楽しく食事をしながら、相手にいい印象を残すには、どうしたらいいのか。
京都ミシュラン2つ星料理旅館「要庵西富家」を始め、国内外の一流飲食店で20年にわたり経営者や成功者10000人以上の接客を担当し、「ワインとマナーのジェントルマン講座」を主催する将ソムリエール・早田雅美氏にポイントをうかがった。
PROFILE
早田雅美
大分県出身、神奈川大学経済学部経済学科卒業
「一般社団法人 日本ソムリエ協会」認定ソムリエ。「一般社団法人 女将ソムリエ協会」理事長。
代官山「李南河」サービスマン5年、京都ミシュラン2つ星料理旅館「要庵西富家」で女将業、和のおもてなしを4年間、イタリアンレストランでソムリエ4年などを経験し、国内外含め経営者や成功者10000人以上の接客を担当。
現在は女将ソムリエールワインバー(銀座、横浜)女将、経営者、企業、ビジネスマン、婚活男性女性を対象にした初心者向けワインセミナー講師として活動中。
上の写真は、早田さんが主宰する「ワインとマナーのジェントルマン講座」の「グループレッスン」風景(90分 1人 10,000円、女将ソムリエール厳選赤白グラスワイン、ワインに合う軽食付き)。ほかに「個人レッスン」(75分 7,000円)、「4回コース講座」( 1レッスン75分 40,000円)などがある。受講者は大手企業のビジネスマンが多く、1回のみのレッスンを受講した後、4回コースのレッスンで本質を深く学ぶ人が多いとのこと。 ※価格は税別
なぜジェントルマンにワイン知識が必要なのか
――そもそも女将ソムリエールである早田さんがなぜ、ジェントルマン講座を始めたのでしょう?
早田さん 今まで10000人以上を接客させていただいた中で、「素敵だな」「こういう方をジェントルマンというのだな」と思う方々には、共通点があることに気が付きました。それは例えば女性との食事の際は、さりげなくリードしたり、エスコートしたり、会食でも自然な気遣いに加え、お店のスタッフや周りの方の動きもよく見られており、すべてがスマートなのです。人生は全てコミュニケーションであり、気遣いや心遣いは、ビジネス、プライベートあらゆる人と人との繋がりの中で必要とされているものですよね。ビジネスやプライベート人生において役立つ知識、教養としてワインやマナーを学んでいただくことにより、今よりさらによいコミュニケーションを築く事ができます。そんな一目置かれるジェントルマンな男性になれるように、きっかけ作り、お手伝いができればいいなとの思いからこのジェントルマン講座を始めました。
――なぜそれに、ワインの知識が必要なんでしょうか?
早田さん 世界のビジネスエリートは、こぞってワインを勉強しています。その理由は、ワインの知識を身に付けておくことはグローバルに活躍するビジネスマンにとって万国共通のソーシャルマナーであり、ワインの知識が、ビジネスツールとしてもコミュニケーションツールとしても重要で、かつ会話の潤滑油としても欠かせないものと認識しているからです。私のジェントルマン講座に参加されるのは一流企業の男性も多いのですが、それは『ビジネスツールになるワインを学ぶことが会社のイメージアップに繋がる』と考えていらっしゃるからです。私自身も、ワインが「人生をより豊かにする重要アイテムの1つ」と強く思っています。
――最近はお酒をあまり飲まない若い方が増えているようですが、それでもワイン知識は必要?
早田さん お酒をあまり飲めない方も、最低限の知識を知っているのと、全く知らないとでは、話の広がり方が大きく変わってきます。ワインを学ぶと、ワインが造られている国の歴史や文化や芸術、地理、お料理など様々な知識も学べるので話題の幅が広がり、人からの見方、評価のされ方も変わってくると思いますよ。