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知っているようで知らないゴルフのプレー中に叫ぶ「ファー」の意味

2023.04.02

ゴルフ場にいると、「ファー!」という大きな掛け声が聞こえてくることがある。ゴルフ初心者の人は、この掛け声に戸惑ってしまうかもしれないが、誰もが安全にゴルフをプレーするために欠かせないルールであり、マナーだ。

そこで本記事では、ゴルフで使う「ファー」の掛け声の目的や語源をはじめ、叫ぶ適切なタイミングや発声時の注意点についても解説する。これからゴルフを始める人も、すでに何度かしたことがある人もこの機会に、「ファー」の掛け声の意味を理解して、安全にゴルフを楽しもう。

ゴルフファーとは?

まず、ゴルフ場によく響く「ファー」の掛け声の意味や叫ぶ理由と、ファーの語源について確認していこう。

飛んだボールが周りにぶつかる危険を知らせる合図

ゴルフ場でボールを飛ばしたプレイヤーが「ファー」と叫ぶ掛け声は、ミスショットで隣のホールに飛んだボールが周りにぶつかる危険を知らせるための合図を意味する。怪我人を出さずに安全にゴルフを楽しむために、とにかく遠くまで掛け声がが聞こえるように大きな声で叫ぶ必要がある。

ファーの語源

ゴルフの掛け声「ファー」の語源については諸説あるが、英語の「前へ」を意味する“fore”を由来とする説が有力とされている。正しい読み方は、「ファー」ではなく、「フォアー」だが、日本人には「ファー」の方が発音しやすく、定着しているためどちらの呼び方でも問題ない。

その他にも、戦時中にイギリス兵士が仲間同士で「前方注意」と知らせるために使った“beware before”という用語を短くしたものとする説もある。

「ファー」と叫ぶ適切なタイミングは?

静かなゴルフ場でむやみに「ファー」と叫んでしまうと、集中しているプレイヤーの迷惑になることもある。ここからは、「ファー」と叫ぶタイミングについて見ていこう。

ティショット(ミスショット)で隣のホールへ打ち込んでしまった時

打った方向に隣のホールがあり、そこに歩いている人がいる場合もあるため、打ったボールにぶつかる危険を知らせるために、必ず大きな声で「ファー」と叫ぼう。また、打った方向が隣のホールなのかがわからない場合も、念のためファーと叫ぶのが安全と言える。

誤って前の組の人へ向かって打ち込んでしまった時

落下地点が見えないブラインドホールでは、前の組がいるかわからないまま打ってしまうことがある。もういないと思い打った後に、急に前の組のプレイヤーが出てきてボールがぶつかってしまう可能性もある。

ブラインドホールを打った時は、大きな声で叫んで周りに危険を知らせよう。

掛け声を発した後の対応

「ファー」の掛け声で周りに危険を知らせた後は、安全確認と打ち込んでしまった相手への謝罪を忘れないようにしたい。ここからは、掛け声を発した後の適切な対応について詳しく解説していく。

打ち込んだ方向のプレイヤーに怪我していないか安全確認する

万が一ボールが人に当たってしまった場合は、騒ぎ声が聞こえるはずだ。まずは打ち込んだ方向から人の声がしないか確認し、聞こえた場合はすぐにボールの飛んだ方へ向かおう。声がしない場合は、一旦自分の組のプレーの邪魔にならないことを確認した後、ボールが飛んだ方に向かう。誰も怪我をしていないことを確認できたら、打ち込んでしまったことに対してボールを拾う前に一言謝るのがマナーだ。

万が一、打球事故が起きた場合は?

もし、自分の打球で人に怪我をさせてしまった場合は、まず謝罪をした上で相手の容態を確認しよう。頭に当たってしまった場合は、命の危険もあるため、安全な場所に移動し、マスター室に連絡して迎えを呼ぶ。クラブハウスに戻ったら、アイシングの手配など、最後まで責任を持って対応するようにしよう。

病院での治療が必要となる場合は、治療代を負担するために、相手に自分の連絡先を伝えることも忘れないようにしたい。

「ファー」と叫ぶ時の注意点

ゴルフ場で「ファー」と叫ぶ時に何より注意したいのは、恥ずかしがらないことと大きな声を出すことだ。ゴルフ初心者は、「ファー」と叫ぶことに抵抗があるかもしれない。しかし、周囲の安全を守るためには必要な行動であるため、周囲に伝わるように大きな声で叫ぼう。相手が危険を察知して身構えることができれば、ボールが当たるリスクを最小限に抑えられる。

ミスショットを打つことは仕方のないことだが、「ファー」と言わないことで、更なるトラブルを招くこともある。お互いに気持ちよくゴルフを楽しむためにも、恥ずかしがらずに大きな声で「ファー」と叫ぼう。

文/編集部

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