2020年以降、コロナの影響で在宅時間が増えたことから、日本のみならず世界中でペット人気が高まり癒しを求めた。
そんな時期を経て徐々にリモートワークも減少。かつての生活スタイルに戻りつつある今、米国NYでは「ドッグ・ウォーカー」と呼ばれる『犬の散歩代行』が大盛況だという。中には1000万円を超える収入を得る者もいるとか。
参考:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/03/1300ny_1.php
では、日本ではどうなのか?散歩代行は増えているのか?今回、東京、大阪などでペットシッター・散歩代行サービスを展開する「toutou service(トゥトゥサービス)」に現状を聞いた。
NYで『犬の散歩代行』が大盛況
–コロナ禍と現在を比べ散歩代行件数に変化は?
「あくまで体感ですがコロナ禍が8とすると現在10くらいに増えている感じがします」
「私はコロナ前からペットシッターの仕事をしていたんですが、コロナ禍には『コロナ疎開』という言葉が流行したように、経済的に余裕のある方々が一斉に都心部から地方へと離れていきました。当時はそういった方や医療従事者の方からのご依頼がほとんどでした」
「現在は、コロナ禍に飼い始めたオーナーさんが出社するようになり、不安で鳴いてしまうワンちゃんのために我々が呼ばれるケースも多々あります」
今回ご回答くださったトゥトゥサービス運営事務局の担当者はペットシッターの大手と言われる会社に6年ほど従事。昨年末から自身の経験や知識を活かし、トゥトゥサービスの監督として新人シッターの教育などを行なっている。
ちなみにトゥトゥサービスのペットシッター・散歩代行の料金はワンちゃんが60分4500円から。猫ちゃん・小動物にも対応しているという。
天真爛漫にふれあうことでワンちゃんの態度も変わる
「散歩のプロ」として活躍するトゥトゥサービスのスタッフたち。幼い頃から犬猫と触れ合い、とにかく動物を愛してやまない彼らは、普段どのようにワンちゃんと接し、楽しい散歩を実現しているのか?まずは、散歩代行で気をつけていることを聞いた。
「トラブル防止のため、車や自転車などが多くない道を選び、人や他の犬との接触を避けています。ドッグランへ行くのを可としているペットシッター会社もあるみたいですが、事故の可能性もありますので弊社では行っておりません」
–上手な散歩のコツは?
「コツと言えるのか分かりませんが沢山スキンシップを取ることです。犬はとても頭が良く、人間の表情や声のトーンから感情を読み取ります。こちらが楽しい気持ちでいれば自然と犬も同じような気持ちになってくれるんです」
「学生時代を思い出してみてください。いつも笑顔で明るく元気な人気者がいましたよね?そんな人の周りにはたくさんの人が集まり、笑顔が溢れている。犬と接するときは自分がそんな人気者になったつもりで接しています」
「明るく天真爛漫に振る舞うことで『この人と一緒にいると楽しい』とワンちゃんも思い、心を許してくれるんです。時には歌ったり、とにかく褒めたりして、楽しさを共有することが大事ですね」
たしかに。感情や空気感は周囲に伝染してしまうもの。明るく華やかな人と話すだけでこっちも元気になることがある。犬との接し方にもそれは当てはまるのだ。
また、当然犬猫は喋ることはできないが人間の言葉をなんとなく理解していると聞いたことがある。感情や言葉を使えば、心から通じ合える相手なのかもしれない。