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アラジンが発売したブランド初のコーヒーメーカー、雑味のない味の秘密は〝差し湯〟にあった!

2023.03.28

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

アラジンブランド初となるコーヒーメーカー「アラジン コーヒーブリュワー」(オープン価格/店頭予想価格3万7000円前後)が3月24日より販売を開始した。

昨年12月にクラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」にて先行予約販売を開始し、プロジェクト開始後30分で目標金額100万円を達成、プロジェクト開始20日後には累計1000個が完売、目標の3200%を突破し反響を呼んだコーヒーメーカーだ。

ドリッパーをバイパスして差し湯を行う「バイパスドリップ」を採用

アラジン コーヒーブリュワーのコンセプトは「トースト×コーヒーのマリアージュ」。同社の人気商品である、特許技術「遠赤グラファイト」を搭載した「グラファイトトースター」で焼いた極上トーストと一緒に、おいしいコーヒーを提供したいということから開発に着手。パンに合うコーヒーとしてトーストとのマリアージュを重視し研究した結果、たどり着いたのが、えぐみや渋みといった雑味が出ないコーヒーを抽出するアラジン独自の方式「バイパスドリップ」だった。

コーヒーを抽出するプロセスでは、最初の3分の1までコーヒー特有の苦みや酸味などおいしい成分が含まれているが、後半の3分の1は雑味を含む薄い液体が抽出される。

アラジンコーヒーブリュワーでは、ピュアコーヒーを抽出するルートと差し湯するルートを分け、雑味成分の多い後半部分を抽出しないようにドリッパーをバイパスして差し湯を行う「バイパスドリップ」を採用している。

「お客様からの要望が非常に多かったコーヒーメーカーの企画を立ち上げたのが4年前ほどで、さまざまな方式を検討した結果、差し湯方式に至ったのが2年前でした。しかし、普通に抽出した後に差し湯をしても、雑味が出てしまっておいしいコーヒーになりませんでした。

我々は機械を造ることができますが、コーヒーに関しては専門的な知識はありません。そこで、差し湯方式を採用している、北海道恵庭市にあるコーヒー豆専門店『珈琲きゃろっと』 に協力をお願いして、共同開発をすることになりました。

蒸らしの時間や温度管理など長い時間をかけ共に開発を進め、予熱、蒸らし、抽出の工程に工夫を加えることで差し湯をしてもおいしいコーヒーが淹れられる『バイパスドリップ方式』が生まれました」(千石 企画本部 商品戦略課 片山幸二氏)

コーヒー本来のうまみを抽出し、雑味を抑える「バイバストリップ」は、予熱、蒸らし、抽出までの工程でおいしい成分を含んだ濃いコーヒーを抽出することができるため、その後に差し湯をしても飲みごたえのあるコーヒーになる。

蒸らしの前の予熱(プレ スチーム)の段階でコーヒーの粉の上部からスチームが噴出し、粉全体を温める。予熱を行うことで寒い日の朝でも安定した抽出が行える。

コーヒーの粉はお湯をかけるとガスを放出し膨らむが、この蒸らしを行わずに抽出すると薄いコーヒーになってしまう。最初の滴下の後60秒間かけてじっくりと蒸らすことで、抽出の邪魔になるガスをしっかりと抜いて、効率よく抽出する準備をする。

抽出のポイントは、抽出温度、滴下範囲、抽出スピードの3つ。抽出温度が高いと抽出の効率は良くなるが雑味成分まで抽出されてしまい、逆に温度が低いとコーヒーのおいしい成分が十分に抽出されなくなってしまう。アラジン コーヒーブリュワーでは粉の温度が約80度になるように調整。この温度帯は浅煎りから深煎りまで雑味を出すことなく抽出が可能となる。

滴下範囲が狭いと滴下されている箇所とされていない箇所で抽出のムラが出てしまうため全体に滴下することが大切になる。コーヒーの粉全体に滴下できるよう9個の穴からお湯が出て、粉の温度が変わっても適切な範囲に滴下できるように調節される。

抽出スピードが遅いとドリッパー内の水位が上がらず、角だけが抽出され雑味が出てしまう。スピードが速いとドリッパーの端からお湯が流れ出し薄いコーヒーになってしまう。粉が隠れるぐらいの水位をキープすることで、すべての粉から均一に抽出することができる。

雑味成分の多い後半部分を抽出しないようにドリッパーをバイパスして差し湯を行う。差し湯をすることで、コーヒー本来の旨味はそのままに雑味を抑えて、おいしいコーヒーに仕上げる

粉タイプのコーヒーをペーパーフィルターで淹れるドリップ方式で、淹れられるサイズはレギュラーカップ(約130ml)、マグカップサイズ(約250ml)の2種類。カップの高さに合わせてトレイの高さを3段階で調節することができる。水タンクにはマグカップサイズ3杯分、レギュラーカップサイズ6杯分の水が入り連続して淹れることも可能。

レギュラーカップサイズとマグカップサイズでは、粉の表面積が異なるため、バッファーの穴の高さを変え、プログラムで流速をコントロールし滴下の範囲を調整する。

軽やかな酸味ですっきりした味わいの「クリア(C)」、雑味を抑えたバランスの良いまろやかな味わいの「マイルド(M)」、ほどよい苦みと深みのある味わい「ストロング(S)」、贅沢な濃い味わいの「デミタス(D)」と、4つのテイストがダイヤル操作で選べる。

プレーントーストに甘みを引き立てる「クリア」、バタートーストにまろやかな後味の「マイルド」、チーズトーストに濃厚さを引き立て深みのあるほどよい苦みの「ストロング」が

トーストとのおすすめマリアージュ。差し湯をしないデミタスはカフェオレやアイスコーヒーなどアレンジに最適。

「洗うのが面倒」というイメージのあるコーヒーメーカーだが、毎日使いやすいようにドリッパーは、ニオイが移りにくいステンレス製。丸洗いができ、ペーパーフィルターを捨ててドリッパーを洗えば、すぐに次のコーヒーが淹れられる。ボイラー内もクエン酸で洗浄することができるので清潔な状態を保てる。

【AJの読み】コーヒーが苦手な人からガチ勢まで満足できるコーヒーメーカー

筆者の自宅ではエスプレッソマシンを使っているので、ドリップコーヒーは久しぶり。「アラジン コーヒーブリュワー」では4つのテイストが選べるのでそれぞれ試飲してみた。

〇コーヒーはあまり飲まない、コーヒーの苦みが苦手な人向け→「クリア」「マイルド」

コーヒーはほとんど飲まない人でもこれなら飲めると好評だったのが「クリア」。雑味のないすっきりとした味で水のような感覚でするすると飲める。

「マイルド」は後味にコーヒーの苦みも感じられバランスが良い。両方ともブラックがおすすめ。トーストはもちろん、食事と合わせて飲むにはちょうど良いが、濃いコーヒーが好きな人には物足りなさも。

〇コーヒーガチ勢向け→「ストロング」「デミタス」

差し湯をするテイストでは一番濃い味の「ストロング」。酸味が強く感じるが、苦みはデミタスより少ないので飲みやすい。ミルクや砂糖を入れて飲むのが好きな人にはストロングがおすすめ。

「デミタス」は差し湯なしなので、酸味、苦みをしっかり感じ、コーヒーのおいしさがダイレクトに伝わる。香りもクリアやマイルドと比べるとはるかに高い。普段はエスプレッソや、ショットを使ったラテを飲んでいる筆者にはデミタス一択という感じ。

差し湯までの工程があるため1杯を淹れるには4分ほどかかるが、連続で淹れるときはすでに機械が温まっているので30秒ほど早くできるとのこと。味の選択の幅があるので、普段ハンドドリップコーヒーを飲んでいる人には満足のいく1台かもしれない。

文/阿部純子

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