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【DEEN池森秀一の蕎麦ログ】蕎麦の聖地で食べた「そばの芽料理とそばの店 木漏れ陽」の北山盛りそば

2023.04.01

『北山盛りそば』

佐賀県の蕎麦の聖地で食べた〝自家栽培の北山蕎麦〟

 今回訪れたのは「木漏れ陽」。佐賀市内からクルマで40~50分ほど走った先にある、三瀬峠周辺エリアの山奥に佇む一軒だ。このエリアを通る国道263号線は、古くから数多くのお蕎麦屋さんが立ち並ぶことから〝三瀬そば街道〟とも呼ばれる、蕎麦好きの聖地。そして何を隠そう「木漏れ陽」は同エリアで唯一のそば農家が営むお店である。この地で先祖代々受け継がれた〝幻の在来種〟「北山蕎麦」を提供するというのだから居ても立ってもいられない。暖簾をくぐるや否や『北山盛りそば』と『かけそば』を注文した。

「木漏れ陽」にはもうひとつ特色がある。それは、そばの芽料理を出す珍しいお店であること。以前僕はこの連載で、長野県松本市の「おお西」を紹介したが、「おお西」の『発芽そば』が発芽直前のそばの実で打った蕎麦なのに対し、「木漏れ陽」ではカイワレ大根のように成長した、無農薬のそばの芽を使った一品料理を提供する。今回はサラダをいただいたが、独特の粘りがあってうまい。手打ちそばとそばの芽料理のフルコースも気になったが、蕎麦料理研究家としての経験値を上げたいと思い、サラダを噛み締めた。

 主役のお蕎麦は、青刈りしたそばだけあって艶やかな色白が印象的。香りが良く、それだけでお蕎麦の甘味を想像できるほどだった。中太のお蕎麦だが、喉越しが良く、風味も豊か。とても丁寧に作られた、味わい深い手打ち蕎麦だった。

 それにしても佐賀県はお蕎麦のクオリティーがものすごく高い。〝お蕎麦の神様〟が営む「里見庵」もあるし、今回発掘した「木漏れ陽」もある。さて次はどのお蕎麦屋さんにしようか。佐賀県へ訪れるのが待ち遠しくなる素敵なお蕎麦屋さんだった。感激している様子はぜひ、池森のYouTubeチャンネルでもお楽しみください(笑)。

 おいしいお蕎麦、そばの芽サラダをご馳走さまでした!

 お蕎麦屋さん巡り47都道府県制覇、乾麺蕎麦ブランドに新商品追加、さらに池森考案のアレンジ蕎麦を提供する飲食店「SOBA CAFE IKEMORI」を開業するなど、2022年は充実した蕎麦活を送ることができました。気持ちを新たに今年もちょっとディープなお蕎麦の世界へご案内します。今後ともご支援のほど、よろしくお願いいたします。

『北山盛りそば』870円

『北山盛りそば』

そばの芽料理とそばの店 木漏れ陽

そばの芽料理とそばの店 木漏れ陽

[住]佐賀県佐賀市富士町上合瀬453-1 [電]0952・57・2873
[休]水曜日 http://komorebi2002.com/

いけもり しゅういち
DEENのヴォーカリストであり、YouTubeチャンネル『信州戸隠池森そば 赤坂店』店主。2023年3月12日にDEEN結成30周年記念 日本武道館ライヴを開催予定。自身初のレシピ本『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』(小学館)発売中!

※「池森秀一の蕎麦ログ」は、雑誌「DIME」で好評連載中。なお、本記事はDIME4月号に掲載されたものです。

※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2023年1月31日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。

DEEN池森秀一さんの乾麺蕎麦創作レシピ本、絶賛発売中!

人気バンドDEENのボーカル・池森秀一さんは15年以上、365日ほぼ毎日食べ続けるほど、こよなく蕎麦を愛するオタク。人気テレビ番組「マツコの知らない世界」(TBS)や「家事ヤロウ!!!」(テレビ朝日)への出演で、その偏愛ぶりをご存じの方も多いのではないだろうか。

そんな池森さんと日本を代表する料理人「分とく山」の野﨑洋光さんによる、乾麺蕎麦を使った創作料理での夢の競演が実現した。それぞれが考案したオリジナルの乾麺蕎麦レシピ全50品を、蕎麦に対する熱い思いやこだわりとともに紹介するレシピ本『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』が発売された。

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◆関連情報
https://www.shogakukan.co.jp/books/09311517

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