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パナソニックの子ども向けクリエイティブ教育がすごい!大人も夢中になる「アルケミストプログラム」で才能が開花する理由【PR】

2023.03.30PR

 東京・有明にあるパナソニックグループのショウルーム「パナソニックセンター東京」。ここに設置されているのが、子どもの知性や感性を育む体験型のクリエイティブミュージアム「AkeruE(アケルエ)」だ。2021年7月からは、さらに進んだものづくりが体験できる探求プログラム「アルケミストプログラム」が定期的に実施されている。なぜパナソニックが子ども向けクリエイティブ教育に力を入れているのか。実際どんなプログラムで、どんな体験ができるのか。AkeruE(アケルエ)を運営する冨田和志さんと、プログラムディレクターの鈴木順平さんに聞いた。

プログラムディレクターの鈴木順平さん(左)と、パナソニックの冨田和志さん(右)。

 AkeruEの前身は、2006年にオープンした体感型ミュージアム「リスーピア」だ。

「当時、日本の子どもたちの理科や数学への関心が薄れ、学力の低下が指摘されていました。わが社としても強い危機感を持ち、理科や数学への関心が高まるきっかけになればと作ったのがリスーピアです。そこから時が経ち、社会が複雑化、予測不可能になってきました。そんな変化を踏まえて、リスーピアの思想から1歩進んで、子どもたちの好奇心や探求心を育む機会を提供し、次代を担う人材育成を支援する場として生まれ変わったのがAkeruEです。2021年4月にオープンしました」(冨田さん)

エントリーシートで重視するのは「情熱」

 そのAkeruEで定期的に開催されているのが、アルケミストプログラムだ。

 プログラムには「アカデミー」と「スタジオ」の2つのコースが用意されている。アカデミーは、ものづくりに必要な知識や機材の使い方を学ぶコースで初めての人向け。スタジオは、参加者がカタチにしたいものをプロジェクトベースで進める探求型プログラムで、AkeruE内の工房スペース「TECHNITO(テクニート)」にて実際にものづくりを行う。

AkeruE内の工房スペース「TECHNITO(テクニート)」。
3Dプリンター、レーザーカッター、電動のこぎりなどが並ぶ。
 

「アカデミーは小学校4~6年生が対象で、スタジオに通うための勉強をするコースです。スタジオはレジデンス型のプログラムで、参加者は入居しているようなイメージで自由に工房を利用して、自分のプロジェクトを進めていきます。スタジオは小学校4年生から大人までが対象。現状のメンバーは小学校5〜6年生が多いですが、中高生や大学院生、主婦の方など、多種多様です」(鈴木さん)

 大人の参加者の中には、以前のプログラムに子どもが通っていたことで自分もやりたくなって申し込んだ人も数人いるとか。

 スタジオに通うには事前審査がある。自分が取り組みたいプロジェクトを「エントリーシート」に書いて応募する。どんな点で審査されているのだろうか。

「見ているのは、最後まで走りきれるのか、その情熱があるかです。技術力の有無はそこまで重視していません。あまりに技術力がなさすぎるのも困るのですが、情熱があれば走りきれると思っているので、基本は情熱の有無で審査しています」(鈴木さん)

 定期的に設けられる見学会やエントリー期間であれば、エントリーシートの書き方なども相談に乗ってもらえるそうだ。

壁に貼られている「エントリーシート」からは、思考力の高さや情熱が伝わってくる。

適切な「足場かけ」で子どもたちの成長を促す

 スタジオで重視されるのが、自分からやりたいことを自分で取りに行く姿勢だ。

 最近の子どもは受け身の傾向があると鈴木さんは指摘する。

「アプリやWebなどのコンテンツが受動的な姿勢でも楽しめるせいもあるでしょう。なので、まず最初に、『ここではレストランみたいに料理を待ってるだけだと、一生運ばれてこないよ』という喩えで彼らに伝えています。やることないんだったら、帰った方がいいと言います。これは嫌味ではなくて、自分からやらないと、ここでは何も進みません。厳しいけど、それが社会の現実ですから」(鈴木さん)

「社会では自発性が重要。自ら取りに行く姿勢を育みたい」と鈴木さん。

 自分が取り組みたいプロジェクトには何が必要で、どうすれば形にできるのか。それを自ら考えることを重視する。その過程を手取り足取り教えることはないが、子どもたちが何で悩んでいるか、どこでつまずいてるかを見極めて声がけがなされる。

「スキャフォールディングと呼ばれる『足場かけ』を行っています。建築現場で足場をかけるように、子どもたちが目標に到達するために適切な言葉をかけるのです。ただし、足場をかけすぎると、その子の力にならないし、足場がなさすぎると落ちて怪我をしてしまう。そのバランスは、我々の教育的な知見や経験に基づいて行っています」(鈴木さん)

アルケミストプログラム、アカデミーコースの様子。
アカデミーは毎週土曜日、スタジオは毎週日曜日に開催されている。

独自のプログラム通貨「slt(ソルト)」の効能

 スタジオでの学びは、キャリア教育が意識されている。キャリア教育とは、子ども・若者がキャリアを形成していくために必要な能力や態度の育成を目標とする教育的働きかけである。それが強く現れているのが、お金に対する考え方だ。実際に、ワークショップでは作った作品を販売することも行われている。

「僕は彼らを子どもではなく、クリエイターとして扱っています。なので理想としては、材料費を親からもらうのではなく、自分の作品を売って資金を作ってほしい。小中学生の時点でお金を稼ぐフローがわかっていれば、社会に出てからも困りませんし、何より本物の体験をしてほしい。かかる費用も本物であってほしいし、プレッシャーも本物であってほしい」(鈴木さん)

自分で作ったものを販売する体験も。販売するとなると、制作の慎重さも増すという。

 そうした思いから鈴木さんが導入したのが、「slt(ソルト)」という独自通貨だ。レーザーカッターなどの設備を使用するには、このsltがかかる(2時間で1枚)。逆に、毎月の中間発表では、成果ごとに最大4枚のsltがもらえる。また、自分の作品を売ってsltを得る方法もある。

「sltは500円で買うこともできます。プロジェクトを怠るとリアルマネーが発生してしまうけど、頑張れば無料でやり続けられる。大人なら自分の稼ぎからお金を払えますが、子どもは給料がないし、お小遣いも限られている。子どもは不利なんですが、不利にはしたくなかった。子どもに決定権を持たせ、完全に技術のみで戦ってほしい。さらには自分の生み出した価値に金額をつけてほしかったんです」(鈴木さん)

 sltを得る方法として追加で導入されたのが、自分のスキルを販売する「プロジェクトのちょびっとおすそわけ」だ。

「例えば、ある子はシリコン樹脂の型取りが得意なので、5sltでこの作業を請け負っています。この子はアカデミーから上がったばかりで、周りのレベルが高くて自信喪失気味でしたが、エース級の子から依頼を受けたことで、すごく自信がついた。依頼された仕事に対して、『これは自分の作品じゃないから慎重にやらないと』とめちゃくちゃ丁寧にやっていました。他者から依頼されて納品するのは、自分の作品を作るのとはまた違うプレッシャーがかかります。これもまた学校では滅多に得られない経験ではないでしょうか」(鈴木さん)

テクニート内で使用される独自通貨「slt」と、「プロジェクトのちょびっとおすそわけ」のシート。

 スタジオでは鈴木さんはじめ講師陣が「結局、自分はどう思っているの」「どうしたいの?」と繰り返し問いかける。最初は「どうすればいいですか?」と受け身の姿勢だった子も、徐々に自分自身の意見を言うようになっていく。

「どうすればいいですか、とは言わなくなりますし、僕が聞く前に自分の意見を喋り始めます。アルケミストプログラムの名前の由来である錬金術師は、金も作れるし人も治療できる万能素材『賢者の石』を作ろうとしていました。賢者の石は、英語でフィロソファーズ・ストーンと言います。フィロソファーは哲学者。僕らは子どもたちに哲学、つまり自分の思想を身につけてほしいと思っています。それこそがこれからの時代には大事なので。『僕はこうするべきだと思う』と言えるようになったら、作る作品が雑でも僕は全然いいと思っているんです」(鈴木さん)

アルケミストプログラムで小学5年生が制作したもの。
左側はプログラムに通って最初に作ったもので、何期か通ううちに制作物は右へと進化した。

AkeruEが目指す未来

 最後に、AkeruEを運営する冨田さんに、今後について聞いた。

「アルケミストプログラムおよびAkeruEでは、引き続き学校ではなかなか学べないような体験を提供したいと思っています。施設のコンセプトが高く評価され、より多くの人が集まる場にするのが現時点の目標ですが、その先にはパナソニックがAkeruEを通して、子どもたちの幸せな未来を作っていきたいという思いがあります。

 パナソニックがそのような取り組みを行っている理由は、会社として子供たちの幸せを考えているからです。ここで育った子どもたちが、リーダーシップを発揮して社会で活躍する存在になってほしい。これは、「物をつくる前に人をつくる」という創業者、松下幸之助の精神でもあります。そして、ゆくゆくは、社員とは言いませんが、一緒に仕事ができることがあれば,本当に嬉しいですね」(冨田さん)

「AkeruEの活動を通して子どもの未来を応援したい」と冨田さん。

アルケミストプログラム概要

3ヵ月単位のプログラムです。
第5期 23年8月~11月(予定)
第6期 23年12月~3月(予定)

●ACADEMY(アカデミー)

参加対象 小学4年生から小学6年生まで
毎週土曜日(3か月、全13回)
参加料金 3か月で1万5000円(税込)

●STUDIO(スタジオ)

参加対象 小学4年生から大人まで
毎週日曜日 13:00~15:00 または 15:30~17:30(3か月、全13回)
参加料金 3,000円(税込)
※グループでの応募も可能
※小学生はアカデミー経験者のみ

アカデミー、スタジオ共に見学できるイベント・第5期生募集は2023年7月ごろを予定。

詳しくはこちらまで
https://holdings.panasonic/jp/corporate/center-tokyo/akerue/program1.html

AkeruEについて

「AkeruE(アケルエ)」はパナソニックセンター東京に設置された体験型のクリエイティブミュージアム。3階のミュージアム(有料)では、不思議を発見するアート作品や体験型展示でインプットを行い、そこで得たひらめきを工作や動画制作によりアウトプットすることができる。展示の多くは、子ども自身が触って体験できるようになっている。これは、子どもが不思議だなと思うことに対して、ただ仕組みを教えるのではなく、直に体験して、感じて、考えてもらいたいという思いから生まれた設計だ。

また最新の展示としては、1階フロアに「Panasonic GREEN IMPACT PARK」が3月25日にオープン。子どもたちが地球温暖化の問題と現状を学び、アクションを起こすきっかけとなることを目指す試みで、「CO2の削減」と「資源の循環」の2軸で展示が行われる。

●アクセス

パナソニックセンター東京 2F/3F
〒135-0063東京都江東区有明3丁目5番1号
りんかい線「国際展示場駅」徒歩2分
新交通ゆりかもめ「有明駅」徒歩3分

●入場料金

大人/ 子ども(小学生以上)
入場チケット 700円
年間パスポート 2000円

https://holdings.panasonic/jp/corporate/center-tokyo/akerue.html

取材・文/小口覚 撮影/タナカヨシトモ

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