働き方が変化するように、時代の流れとともに変わっていくビジネス用語。横文字の言葉が増えているなかで、今、ネットを中心に話題になっているのが「おっさんビジネス用語」だ。昭和世代の間で使われるビジネス用語のことを指し、若い世代にはピンと来ない言葉も多い。
そこで本記事では、おっさんビジネス用語の一つ「ペライチ」という言葉の意味と使い方を紹介する。ぜひこの機会に正しい意味と使い方を覚えておこう。
ペライチとは?
「ペライチ」は、最近話題となっている「おっさんビジネス用語」の一つ。まず、この言葉の意味と使い方について確認していこう。
「ペラっと1枚だけ」で作られた資料や企画書のこと
ペライチとは、「ペラッと1枚」を縮めた言葉。プレゼンテーション資料や企画書、説明資料のことを指す。基本的には、実物の用紙で作ることを表現するが、1ページのみのWebページやパワーポイントの資料などの電子ファイルのことをペライチと呼ぶ場合もある。
ペライチの使用シーン
「ペライチ」は、プレゼン資料や企画書を作成する機会も多い、広告・マーケティング業界、出版業界、また、Web・デザイン業界などでよく使われている。
【例文】
「今日の商談で使う資料をペライチで十分なので、作っておいてくれる?」
「今度のプロジェクトの企画案をペライチでまとめておいて」
上司からこのような指示を受けた場合、簡潔で見やすい資料が欲しいという上司の意図を汲み取るようにしたい。
使う時の注意点
ペライチは、あくまで1枚にまとめた資料のことを指す。2枚、3枚の資料のことを「ペラニ」「ペラサン」とは呼ばない。また、ペライチの資料作りを依頼する際は、なるべくどのような情報をまとめてほしいのかを具体的に指示するようにしよう。
「ペライチ」はもはや死語なのか?
先述の通り、「ペライチ」は、昭和世代の会社員の間で流行した、いわゆる「おっさんビジネス用語」の一つだ。最近では、SNS上で「#おっさんビジネス用語」がトレンド入りするなど、一部の若者の間で話題となっている。
「おっさんビジネス用語」は、主に50代以上の人たちが若い頃から仕事で使ってきたビジネス用語のこと。ビジネスの概念が一般社会で定着した高度成長期以降に生まれ、俗語的に使われてきた背景がある。
堅苦しい専門用語と比べると親しみやすい語感が特徴的なおっさんビジネス用語。社員同士のコミュニケーションの円滑化に役立つとして、再び一部の人たちの間で注目が集まっており、世代間交流が希薄な昨今、世代間の距離を縮める手段としての役割を担っている。
ペライチはスマホが主流の時代にマッチしている?
現在、スマホからネットを閲覧する人が増えていることから、Webデザインの領域でも、縦スクロールを意識したペライチのニーズが高まっている。最後にWebサイト構築におけるペライチのメリットを2つ紹介しよう。
シンプルな設計の中に豊富な情報を盛り込める
紙のペライチの場合、A4サイズ1枚に収められる情報量に限りがあるが、スマホ向けサイトのペライチではスクロールができることから、比較的制作の自由度が高まる。スマホユーザー向けのWebページを作る場合、縦方向に情報を展開していくペライチの作り方をベースにレイアウトを考えることで、1ページ内に豊富な情報を載せることも可能だ。
低コスト・短時間でのWEB制作が可能になる
サイトのターゲットユーザーをスマホ利用者に特化した場合、ページ数の多いPC向けのデザインは必要なくなる。ペライチで必要な情報をまとめれば、サイト制作に必要な時間やコストを抑えることもできる。
文/編集部