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「碩学」ってどんな意味?覚えておきたい正しい使い方

2023.04.08

『碩学』は『せきがく』と読み、広くさまざまな学問を修めていることや、修めている人を指す言葉です。日常生活で使用することはまれですが、教養として覚えておくとよいでしょう。『碩学』の意味や使い方、さらには熟語や類義語を紹介します。

「碩学」の読み方と意味、使い方は?

『碩学』は、学のある人について表すときに使用できる言葉です。読み方や意味、使い方を詳しく見ていきましょう。

読み方は「せきがく」意味は…

『碩学』の読みは『せきがく』です。『学問を広く修めていること』を意味し、さまざまな学問に通じている様子や、学問を広く修めている人を指します。

『碩』は、『大きい』『立派な』『優れている』などを意味する言葉です。学問の『学』と合わさることで、『学問を広く修めている』という意味になります。

なお、『碩学』の『せき』は音読みですが、『碩きい』と書いて訓読みをすることもあります。この場合の読みは『おおきい』です。

「碩学」の日常での使い方

広く学問に通じた人に出会ったり、誰かの博識ぶりに感銘を受けたりした場合は、日常でも『碩学』という言葉を使えます。例えば、以下のような例です。

【例文】

  • 数学博士であり理学博士でもある彼は、まさに碩学と呼ぶにふさわしい
  • その喫茶店には、多くの碩学の徒が集まったそうだ
  • 君の碩学ぶりには脱帽だ

一つ以上の学問を極めた人は、まさに『広く学問を修めた人』です。「碩学と呼ぶにふさわしい」という言葉で、賞賛の気持ちを伝えられます。

一方『碩学の徒』とは、『広く学問を修めた人たち』という意味です。秀才たちのたまり場として知られている店・場所に行くことがあれば、このように表現してみるとよいでしょう。

また、学問に精通している様子は『碩学ぶり』と表現できます。感動するほど博識な人・学のある人に出会ったときに、ぜひ使ってみたい言い回しです。

「碩学」を使った四字熟語・関連語

勉強机

(出典) pixta.jp

『碩学』は、熟語などでも使われています。日常で使うことは少ないかもしれませんが、併せて覚えておきましょう。『碩学』を含む四字熟語・関連語を紹介します。

「碩学大儒」と「碩学鴻儒」

『碩学大儒』は『せきがくたいじゅ』、『碩学鴻儒』は『せきがくこうじゅ』と読みます。どちらも幅広い知識・深い学識を持つ人を指す言葉で、学者・大学者に対して使うのが一般的です。

『大』『鴻』には、『大きいこと』『広いこと』の意味があり、訓読みではどちらとも『おおきい』となります。

また『儒』とは、『儒教の学者』を意味する言葉です。『大』『鴻』と組み合わさると『特別に優れた儒教の学者』の意味になりますが、儒学者のみに限定されるわけではありません。『大儒』『鴻儒』というときは、優れた学者全般を指します。

【例文】

  • 彼がこのようなことを成し遂げるとは、どんな碩学大儒(碩学鴻儒)の大先生も予測できなかっただろう

上記は、誰かが偉業を成し遂げたときに使える言葉です。「幅広い学問を修めた大学者でも予測できなかっただろう」と表現することで、大きな驚き・敬意を表せます。

江戸時代に存在した「五山碩学」

『五山碩学』とは、江戸時代に幕府より奨学金を受けた、京都五山の優秀な僧侶のことです。

京都五山とは、京都にある臨済宗の5大寺(天龍寺・相国寺・建仁寺・東福寺・万寿寺、また南禅寺は上位の別格)を指します。このうちの天龍寺・相国寺・建仁寺・東福寺から選出された優秀な僧侶が『碩学』と呼ばれました。

碩学に選ばれた僧侶には、『碩学料』という奨学金が与えられています。碩学として碩学料を受けた僧侶は、優れた文化人としての活躍が期待されていたそうです。

例えば、朝鮮通信使とやりとりする漢文書簡の起草・点検は、碩学の僧侶が行っていたとされています。

参考:対馬宗家史料について (西村圭子) – 日本女子大学図書館

「碩学」の類義語も併せてチェック

読書の様子

(出典) pixta.jp

『碩学』と似た言葉に『博学』『顕学』『有識者』などがあります。それぞれの言葉について詳しく見ていきましょう。

幅広い分野の知識を持つ「博学」

『博学』と書いて『はくがく』と読みます。『博』の意味は、『広く行き渡る』『広くさまざまなことに通じる』などです。『学』の文字と組み合わさることで、『広い分野に知識があること』を表す言葉となります。

【例文】

  • ○○さんは博学多才な人だ

物知りで才能豊かな人に出会ったときには、上記の言葉が使えます。『○○さんはさまざまなことを知っていて、才能豊かな人だ』という意味です。

『博学』と『碩学』は似ていますが、『博学』には『学問を修めた』などの意味はありません。幅広くさまざまな知識を持っている様子が『博学』、幅広い学問を修得した様子が『碩学』と考えればよいでしょう。

また、知識の広い人に対しては『博学者』『博学な人』とし、『博学』とはいいません。『碩学』のように人に代わる名詞としては使われない点にも注意しましょう。

有名な学問・学者「顕学」

『顕学』は『けんがく』と読みます。『顕』の訓読みは、『あきらか』『あらわれる』『あらわす』です。

『はっきりする』『あきらかにする』などの意味があり、『学』と組み合わさることで『世間的によく知られた学問』『有名な学者』『勢力を持つ学問』という意味になります。

【例文】

  • 彼はこの分野の顕学だ

有名な学者に出会ったときには、上記にように使えます。『彼はこの分野の有名な学者だ』という意味です。

『顕学』には、学問を『広く』修めたという意味はありません。一方、『碩学』には『著名』『有名』などの意味はなく、両者は大きく異なります。

見識の高い知識人「有識者」

『有識者』と書いて『ゆうしきしゃ』と読みます。『知識がある人』を指す言葉ですが、単に物事を知っている人を指すわけではありません。『さまざまな分野に広く知見があり、優れた判断力を持つ人』を指すときに使われる言葉です。

【例文】

  • ルールを改正するにあたり、有識者会議が開かれた

『有識者会議』とは、『その分野に高い見識を持つ人が集まった会議』です。法改正や国家にとって重要な課題が話し合われる際などに、しばしば行われます。

『碩学』と比較すると、『有識者』は日常的に耳にする機会の多い言葉です。ただし『有識者』には、『碩学』のように『学問を広く修めた』などの意味はありません。

構成/編集部

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