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空気圧は1か月に1回点検を!燃費性能にも影響するタイヤの空気圧

2023.03.21

事故やトラブルなどの防止につながる車の点検のひとつがタイヤの空気圧チェックです。今回は、タイヤの空気圧点検がなぜ必要なのか、どのくらいの頻度で点検を実施すれば良いのか解説します。車を所有している人だけでなく、レンタカーやカーシェアなどを利用する方も知っておいて損はない内容となっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

タイヤの空気圧を点検する意味

画像:筆者撮影

タイヤの空気圧を点検する理由をひと言であらわすなら「安全に車を走らせるため」です。

タイヤの空気圧が適正値になっていない場合、タイヤが偏摩耗したり、燃費が悪化したりすることがあります。また、タイヤは、車の基本性能である「走る・曲がる・止まる」を担っている重要なパーツです。そのため、タイヤの空気圧が適正値でなかったり、タイヤの側面がひび割れていたり、残り溝が減っていたりすると、車本来の性能をフルに発揮できません。車の基本性能をしっかりと発揮させるためにも、タイヤの空気圧点検は重要だといえるでしょう。

点検頻度は最低でも1か月に1回が目安

タイヤの空気圧は、最低でも「1か月に1回」点検しましょう。

月に1回点検する理由は、タイヤの空気圧は1か月で約5%ほど自然低下するためです。また、タイヤ内部の空気が抜けにくい窒素ガスを充填している場合、自然の空気よりもエア抜けしにくいものの自然低下は避けられないため、定期的な点検は必要です。

ブリヂストンの調査によると、空気を充填したタイヤと窒素ガスを充填したタイヤを100日間放置した結果、空気を充填したタイヤの空気圧は240kPaから-100kPa自然低下して140kPaになりました。一方、窒素ガスを充填したタイヤの空気圧は、240kPaから-60kPa自然低下して180kPaの低下に留まったというデータがあります。

つまり、空気より窒素ガスの方がタイヤ空気圧の自然低下はしにくいものの、空気圧の自然低下は避けられないということです。そのため、定期的にタイヤの空気圧を点検し、適正な空気圧に調整しておくことが車を安全に走らせるために必要だといえるでしょう。

タイヤ空気圧は指定されている値に合わせる

画像:筆者撮影

タイヤの空気圧は、ガソリンスタンドやカー用品店などで簡単にチェックや調整ができます。タイヤ空気圧の数値は、運転席のドア付近または給油口の裏ぶた付近にある、指定空気圧の値に合わせましょう。もし、ドアや給油口の周辺に指定空気圧のステッカーが見つからない場合には、車の取扱説明書を見ると空気圧が記載されています。

また、タイヤの空気圧は、装着されているタイヤサイズによって違ったり、前輪と後輪で異なったりするケースも珍しくありません。さらに、車種によっては、人や荷物の積載が多くない時の「通常空気圧」 と、乗車定員いっぱいに人を乗せて荷物も多く載せる時の「荷重空気圧」の2パターンが記載されている場合があります。

そのため、タイヤの空気圧を調整する時は、タイヤサイズ、前輪と後輪の空気圧の違い、通常空気圧と荷重空気圧の指定に注意しましょう。

空気圧が低すぎる危険性

タイヤの空気圧が低すぎると、操縦安定性が低下したり、燃費が悪化したりします。

また、タイヤ接地面の外側が摩耗してしまう偏摩耗が発生しやすくなるため、タイヤの交換時期が早まってしまうこともあるでしょう。さらに、空気圧が低い状態で高速走行すると、スタンディングウェーブ現象が発生することもあります。

タイヤの空気圧が低いと、タイヤへの負荷が大きくなり、タイヤの寿命が短くなったり、損傷したりすることがあるため、定期的に点検をしてタイヤの空気圧が指定空気圧から大幅に下回らないよう注意しましょう。

空気圧が高すぎる危険性

逆にタイヤの空気圧が高すぎると、タイヤ接地面の中央部分のみ摩耗してしまう偏摩耗が発生しやすくなります。

また、空気圧を高くしすぎると、跳ねるような乗り心地になったり、バーストしたりすることもあります。そのため、タイヤの空気圧は適正な数値に調整してください。

タイヤ空気圧の自然低下を見込んで、少し高めに調整したい場合は、指定空気圧から+20kPaまでの範囲内で調整しましょう。

月1チェックで安全なカーライフを

画像:筆者撮影

車のタイヤは、車の基本性能を支えているだけでなく、命を乗せているといっても過言ではない重要なパーツです。そのタイヤの空気圧を定期的に点検・調整すると、燃費の悪化やタイヤの偏摩耗などを防止できるだけでなく、タイヤに関するトラブルを減らすこともできます。この記事で解説したように、タイヤの空気は自然に抜けることを理解し、1か月に1回はタイヤ空気圧の点検・調整をして、安全なカーライフを送りましょう。

取材・文/齊藤優太

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