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完璧じゃなくていい、料理家SHIORIさんがたどり着いた「おいしい仕事術」とは?

2023.03.30PR

仕事、家事、子育て、そして自分のこと。働く女性の日々は、とにかく多忙だ。この春に、自身の働き方や生き方をまとめた最新著書『おいしい仕事術』を出版したSHIORIさんも、その一人。

デビュー作『作ってあげたい彼ごはん』が大ヒット。22歳で料理家として活躍し始めた彼女は、結婚・出産を経て、いまは子どもとの時間を第一に、現在1万人もの生徒を抱えるオンライン料理教室を主宰する経営者だ。ライフステージの変化がありながらも第一線で活躍し続けるSHIORIさんが、仕事をするうえで大事にしていることとは?

豊かな仕事は「誰かを想って作る料理」と似ている

そもそもいい仕事は、人と人とのつながりが生む、温もりのある循環から広がっていくと思っています。何をすれば喜ぶだろう? 何をすれば役立つだろう? と“相手を想像する”ことが大事。これって、大切な誰かを思い浮かべて作る料理にどこか似ています。

相手の役に立つことや求めている物事を念頭に置いて仕事をすると、喜んでもらえます。料理も同じ。そして喜ばれた料理は「また作って」とリクエストされるように、仕事でも「また一緒にやりましょう」と新たなお話が飛び込んできて、こちらもまた喜んでほしいと頑張って……。そういう喜びの連鎖ともいえる、温もりのある循環を大事にすることで次につながって、どんどん豊かな仕事が出来るようになってゆくと考えています。

仕事は自己実現、という捉え方もありますよね。私も若い頃は、目標に向かって一人で突っ走って、いかに最短距離で成果をあげるか? みたいな働き方もしていました。実際に、それで得られたものもたくさんあるけれど、今は自分を追い詰めないペースで無理なく働くことを大事にしています。

きっかけは、2019年に息子が生まれたことです。息子は難聴で療育に通う必要があり、療育は親のゆとりがとっても大事なことから、どうしても働き方に制限がかかるようになりました。ただ、私は自分が自分らしくいるために、子どもと全力で向き合いながらも仕事をやり続けるという選択をしたんです。

一日の中で“やらないことを決める”のが重要

働きながら、育児や家事をしながらの日々は、圧倒的に時間がありません。しかも息子は体力おばけで(笑)、夜23時まで起きていることも……。だから「寝かしつけたら仕事をしよう」は無理です。

そうでなくても、常に睡眠時間を削り続ける働き方はおすすめできません。心身ともに健康的な状態を維持できず、家族や仕事相手にも迷惑をかけてしまいます。だから、私は仕事をするのは息子が保育所に行っている間だけと決めました。急ぎの場合はオンラインや電話などで対応しますが、優先すべき物事を決めると腹もくくれます。

優先順位を決めて、限られた時間を有効に使うには、まず一日のタスクを全て書き出すのをおすすめします。可視化すると、自分が絶対にすること、自分でなければ出来ないことを決めやすくなります。そして同時に、しないことも決めます。私は、息子の療育を最優先できる仕事体制を作ったうえで、家庭生活で「私がしなきゃ」と思い込んでいた物事を手放しました。取捨選択して手放すと、自分のするべきことが見えてきますよ。

たとえば家庭生活では、食器洗いに食洗機を導入したり、月に1〜2度は家事代行をお願いしたり、買い物にネットスーパーを活用したり。お金がかかるのでハードルが高いですが、これは浪費ではなくて投資。手段を変えることで生まれた時間で、自分のしたいことをする。心にゆとりを生むために必要なお金だと考えています。

完璧じゃなくていい。自分が頼ると新たな仕事を生む

私は料理が仕事で、プロ意識や譲れないこだわりがあるけれど、それ以外は夫も認めるポンコツです(笑)。隠さずオープンにしているのですが、それを料理教室の生徒さんたちが「完璧じゃなくていいんだ」「SHIORIさんもそうなんだから、私も頑張りすぎなくていいよね」と好意的に受け止めてくださって、私も気持ちがラクになりました。完璧じゃない自分を認めるだけでも、だいぶ肩の荷がおりますよ。

そもそも、人は完璧じゃなくていい。助け合うからこそ、つながりあえて、社会が成り立っている。そう考えると、完璧じゃない方が自然ですよね。「あれもこれも出来ていない」「完璧にしなきゃ」っていう焦りや不安を、現代人、とくに私含めてお母さんたちは感じすぎているところもあります。でも、そんなに自分を追い込まず、どうしても難しい場合は「助けて!」って声をあげてみてほしい。

中には、身近に頼れる人がいない場合もあるかもしれません。そういうときは、電話でもよいので家族や友人に相談してみるとか、公共のサポート制度を利用するとか、まずは「助けて!」と声をあげてみてほしいです。人間は、頼り、頼られの関係が、すごく心地いいそうです。人から頼られると「自分が役に立っている」と、承認欲求を満たされ、喜びや生きがいにつながる。誰かを助けることは尊いですが、「助けて!」と言えることも尊いんですよね。そこから、新たな仕事も生まれるかもしれません。

一つ注意したいのは「どうせ出来ない」と開き直るのは違います。助けてもらう代わりに、自分が出来るときに、自分に出来ることで、全力で役に立ちにいく。出来ることや得意なことに向き合うエネルギーは大きくて、枯れにくいですから。

大事な気持ちは必ず声に出し、伝えたいことはくどいくらい何度も言う。

つねに気持ちのよい人間関係を築くうえで心掛けているのは、感謝の気持ちをきちんと伝えることです。家族や同僚など、近しい関係になると「言わなくても伝わる」とか「察してもらいたい」とか思うのは、よくあることです。

でも、大事な気持ちこそ言葉に出して伝えることで、「私は嬉しかった」と相手に伝わります。そして相手も「これは喜ばれることなんだ。だったら、またやろう」と感じて、また助けてくれるかもしれません。わが家はまさにそのサイクルで、夫との間に「ありがとう」が絶えません。たった5文字のコミュニケーションが、お互いに気持ちのよい循環を生んでくれるのです。

あとは、くどいくらい何度も言って、何度も確認をとります。言った=伝わる、ではない。ちゃんと相手の心に伝わるまで言わないと、「聞いてなかった」と思う相手も、「言ったのに」と思う自分もアンハッピーです。「大事なことだから何度も言うね」と、くどいくらいがちょうどいいと思います。

SHIORI(しおり)
料理家。1984年、埼玉県出身。 22歳でレシピ本『作ってあげたい彼ごはん』を出版。以後、同シリーズがベストセラーとなり、現在までの著書累計は417万部を超える。フランス・イタリア・タイ・ベトナム・台湾・香港・ポルトガル・スペイン での料理修業経験があり、世界各国の家庭料理を得意とする。結婚・出産を経て、現在は約1万人の生徒数を誇るオンライン料理教室『L’atelier de SHIORI Online』を主宰。YouTubeでのレシピ発信、Instagramやnoteなどでの料理だけではないライフスタイルの発信を積極的に行い、同世代の女性を中心に高い支持を得る。

『料理でしあわせを届け続けてたどり着いた おいしい仕事術』
レシピ本累計400万部超、生徒数1万人のオンライン料理教室『L’atelier de SHIORI Online』を主宰する料理家・SHIORIが、料理で幸せを届け続けて見つけた「仕事術」を惜しみなくまとめた1冊。2023年3月17日、小学館より発売。

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https://www.shogakukan.co.jp/books/09311518

取材・文/ニイミユカ 撮影/廣江雅美、Daiki Nakagawa

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