自動車盗難防止対策の一環として、2000年度から自動車車両本体盗難や車上ねらいの実態調査を実施している日本損害保険協会は、24回目となる「自動車盗難事故実態調査」の結果を発表した。
実態調査結果
■ランドクルーザーが車名別盗難ワースト1
・2022年の車両本体盗難の車名別盗難状況のワースト1は2年連続でランドクルーザーとなった。ランドクルーザーが車両本体盗難全体に占める割合は、2021年の13.6%から2022年は16.9%と増加傾向にある。
・プリウスは2020年にワースト1、2021年、2022年にはワースト2となるなど、車両本体盗難の被害が特定の車種に集中する傾向が続いている。
・アルファードが車両本体盗難全体に占める割合が増加傾向にあり、今回はワースト3となった。
・2022年の車両本体盗難ワースト10車種合計1,453台のうち、レクサスブランドの被害は284台と約20%を占めている。そのうちレクサスLXが156件と件数が最も多くなっている。
■1件あたりの車両本体盗難の支払保険金は横ばい
車両本体盗難1件あたりの平均支払保険金は2021年から2022年にかけてほぼ横ばい傾向となっている。
■深夜から朝にかけて被害が多く発生
2022年の車両本体盗難の発生時間帯は「深夜~朝(22~9時)」が57.1%を占め、最も多くなった。「深夜~朝(22~9時)」の割合は2021年と比較すると約2%増加している。窃盗犯は深夜から朝にかけて薄暗い場所で窃盗に及ぶ傾向があると考えられる。
【実態調査の実施概要】
・調査期間 :2020年1月1日~2022年12月31日
・調査対象 :損害保険会社21社(損保協会非会員会社を含む)
・対象事案 :全国で発生した自動車の車両本体盗難事故および
車上ねらい(部品盗難含む)事故で、調査期間内に
自動車盗難事故が発生し、保険金の支払いを行った事案
※代車等費用保険金のみ支払った事案なども含まれています。
・対象事案数:2022年・・・車両本体盗難:2,656件、車上ねらい:971件
2021年・・・車両本体盗難:2,425件、車上ねらい:931件
2020年・・・車両本体盗難:2,964件、車上ねらい:1,254件
構成/土屋嘉久