東京大学
主な支援内容
学生や研究員を対象とした講義や複数のプログラム、インキュベーション施設を用意。SXSWへの参加を支援する「Todai To Texas」もある。
人とWebをシームレスにつなげる次世代スマートアパレルを開発 Xenoma(ゼノマ)
【ヘルスケア】
設立/2015年 資本金/1億円 従業員数/36名(2023年1月現在)
主な取引先/慶應義塾大学病院、日立製作所、ルネサンス、アーバンリサーチ、THINKフィットネス(GOLD’S GYM)など
東京大学・染谷研究室の研究成果を応用した、電子回路の次世代基板技術「PCF」を開発。布上に洗濯耐性と伸縮性に優れた電子回路とセンサーを搭載したスマートアパレル『e-skin』を活用したプロダクトを展開する。心電図を24時間計測できる『e-skin ECG』ほか、モーションセンサーを搭載した『e-skin MEVA』は疲労度を可視化する作業着などに活用されている。
着ているだけで病気を早期に発見
洗えるフレキシブル基板は予防医学の一助に
「PCF」は水に弱く、断線しやすいという電子基板の欠点を克服し、かつ布上に回路を形成できる世界で唯一の技術。日常生活を送りながらヘルスケアデータを計測できる同社の技術は、健康経営が叫ばれる昨今の時流にマッチしている。
新規性/★★★ 将来性/★★★ インパクト/★★☆
ヒトと環境にやさしい日本初の創〝農〟薬 アグロデザイン・スタジオ
【農業】
設立/2018年 資本金/5000万円 従業員数/14名(2023年1月現在)
主な取引先/Preferred Networksなど
一般的に農薬開発は〝ぶっかけ法探索〟を用いる。化学物質を何万種類も合成した薬剤を撒くことで害虫などに対する効果を検証する手法だが、作用のメカニズムが不透明で、健康被害や環境汚染が懸念されていた。同社は病気の原因となる分子に直接作用し、副作用を軽減する分子標的薬のテクノロジーを農薬開発に応用。安全性を担保した全く新しい農薬を開発している。
大手製薬会社に匹敵する豊富なデータを保有
X線実験は国内最長クラスの年間300時間
新薬の6割以上がスタートアップ由来といわれる医薬業界に対し、農薬業界は新規参入が少ない。販売網の構築や既存企業との協力体制、実用化に向けた取り組みの加速など課題は残るが、同社の取り組みは無農薬栽培と農薬利用栽培の垣根を取り払う起爆剤となる可能性を秘めている。
新規性/★★★ 将来性/★★★ インパクト/★★★
機械翻訳技術でマンガを世界へ届ける Mantra(マントラ)
【エンタメ】
設立/2020年 資本金/100万円 従業員数/8名(2023年1月現在)
主な取引先/viviON、Coamix Inc.、集英社、小学館、大日本印刷、デジタル職人、Pixivなど
マンガの高速な多言語展開を可能にした、出版社およびマンガの制作・配信事業者向けクラウドサービス『Mantra Engine』と、マンガを活用した国内初の英語多読学習アプリ『Langaku』を提供する。『Mantra Engine』に関しては、すでに小学館、集英社など、国内外10社以上のマンガ配信事業者や翻訳事業者、出版社との協業が決定。月間約5万ページのマンガ多言語化に活用されている。
©Kuchitaka Mitsuki
世界最高峰のマンガ機械翻訳機能
絵と文章の不規則な配置やストーリーを背景にした複雑な文脈など、自動翻訳を困難にする要素がマンガには多く含まれる。そこで同社は、マンガに特化した画像認識と機械翻訳を統合。この成果は人工知能分野のトップ国際会議AAAIに採択され、アジア太平洋機械翻訳協会からAAMT長尾賞を授与されるなど、学術的に高い評価を得ている。
新規性/★★★ 将来性/★★★ インパクト/★★☆