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相手の興味や関心の度合いに応じて「断定」と「問いかけ」を使い分けるコツ

2023.07.12PR

コピーライターとして、テレビやラジオのCMをつくったり、企業のブランディングを手掛けてきたコピーライターの川上徹也さんはうまく伝わらないのは、あなたの考えが間違っているからではなく、伝え方次第で、生じることのなかった誤解やすれ違いをなくすことができる、人はもっとわかり合うことができると言います。川上さんがハーバードやスタンフォードなど世界中の研究から、日常に取り入れやすいものを選んでまとめた伝え方の法則を、著書「面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則」から一部抜粋・再構成してお届けします。

興味あるなら「断定」、ないなら「問いかけ」

読み手の関心をひきつけるためのキャッチコピーにはさまざまな「型」があります。この型の代表が「断定」と「問いかけ」です。

では、どのような場合に、どちらの型を使うと有効でしょうか?  

ボストン大学キャロル・スクール・オブ・マネジメントのヘンリック・ハクトヴェット博士は、広告のキャッチコピーをつける際、「断定」と「問いかけ」のどちらを使うと消費者の商品購入につながるかを調べる実験を行いました。

博士は400人以上の被験者を2つのグループに分け、さまざまな商品の画像を見せました。それぞれの画像には音楽と販売促進用のキャッチコピーが添えられており、一方のグループには「断定」、もう一方には「問いかけ」のキャッチコピーが添えられています。

たとえば商品がペンであれば、断定グループのコピーは「これはあなたのためのペンです(The Pen For You)」。問いかけグループであれば「これはあなたのためのペンですか?(The Pen For You?)」という感じです。

結果はどうだったでしょうか?

実は結果は「ケースバイケース」でした。画像や音楽の刺激が強く、被験者がいわゆる「高覚醒状態」のときは、「断定」のキャッチコピーが効き、 画像や音楽の刺激が弱く、被験者がいわゆる「低覚醒状態」のときは、「問いかけ」のキャッチコピーが効果的だったのです。

つまりこういうことです。消費者が興奮状態にあるときや自分が強い関心を持っている商品であれば「断定」されることを好む可能性が高く、消費者が冷静な状態でそんなに興味を持っていない商品であれば「問いかけ」を好む可能性が高いということです。

これはたしかに納得できる結論かもしれませんね。

たとえば政治家の演説で考えてみると、強く支持している候補者や政党の演説であれば、断定調でズバズバ言ってくれたほうがストレートに腹に落ちます。

一方、相手に懐疑的であれば、断定されるとより反感を覚えてどんどん気持ちが離れていきます。ですから後者の場合は、問いかけから入ったほうが支持を受ける可能性が高いということになるわけです。

したがって、何かを提案する際も、提案に強い興味を持ってくれているなら「断定」型の伝え方を、まだあまり興味を持ってくれていないようなら「問いかけ」型の伝え方をしてみるのがよいでしょう。

【まとめ】
相手の状態をよく見て、「断定」と「問いかけ」を使い分けよう

☆ ☆ ☆

「最新の知見」や「新しい視点」のヒントが詰まった「面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則」。やみくもに大きな声で叫んでも、伝わらない。相手に伝わるからこそ対話は成り立ちますし、そうでなければただのひとりごとになってしまいます。どうにかして、この気づきをわかりやすく役に立つ形で伝えられないかというところからこの本の制作は始まったそうです。伝え方を工夫することで、相手とのコミュニケーションがうまくいく可能性があるなら、手に取って学んでみる価値は十分あるのではと思います。

面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則
著者/川上徹也
発行/株式会社アスコム

川上徹也
湘南ストーリーブランディング研究所 代表/コピーライター
大学時代、霊長類学や社会心理学の研究に没頭。世界中の論文との出会いを求めて図書館に通いつめ、狭いアパートの部屋を学術論文のコピーでいっぱいにして暮らす。「人の心を動かす」仕事に興味を持って、広告代理店に入社。大阪支社で暗黒の営業局時代を経て、29 歳で転局しCMプランナーに。しかしそこでも芽が出ず、会社を辞め何のあてもなく上京。フリーランスという名のフリーターをしながら通った広告学校の講師から、コピーライターとしての才能を見いだされ、TCC 新人賞を受賞。その後、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞などを多数受賞する。現在は、ブランドの魅力を物語にして伝える「ストーリーブランディング」という手法を確立し、企業や団体のマーケティング・アドバイザーとして活動。ジャンルの垣根を越えて、様々なものの魅力を伝え続けている。『物を売るバカ』『1行バカ売れ』( 角川新書)、『ザ・殺し文句』(新潮新書)など著書多数。海外へも広く翻訳されている。

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