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できるだけたくさんの案を求められた時に「選択するストレス」を減らす方法

2023.07.05PR

コピーライターとして、テレビやラジオのCMをつくったり、企業のブランディングを手掛けてきたコピーライターの川上徹也さんはうまく伝わらないのは、あなたの考えが間違っているからではなく、伝え方次第で、生じることのなかった誤解やすれ違いをなくすことができる、人はもっとわかり合うことができると言います。川上さんがハーバードやスタンフォードなど世界中の研究から、日常に取り入れやすいものを選んでまとめた伝え方の法則を、著書「面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則」から一部抜粋・再構成してお届けします。

決断しやすい施策を準備する

企画やデザインなどを提案するとき、「できるだけたくさんの案」を求められることがあります。しかし実際は、選択肢が多くなればなるほど、クライアントは1つに決められなくなってしまうものです。

このような事態を避けるには、どのように提案すればいいでしょうか?

「ジャムの選択の実験」は、コロンビア大学ビジネススクール教授のシーナ・アイエンガーが、スタンフォード大学の院生時代に、サンフランシスコ郊外にある高級スーパー「ドレーガーズ」での協力を得て行ったものです。

アイエンガーらは、入口近くにジャムの試食ブースを作りました。そして「24種類のジャム」と「6種類のジャム」を並べる2つのブースを数時間ごとに入れ替え、買い物客の反応を調べたのです。

さて、実験結果はどうだったでしょうか?

この実験ではまず、種類が多いほうが人は多く集まることがわかりました。24種類のジャムを並べたブースでは、約60%のお客さんが試食し、6種類のジャムのブースは約40%でした。

しかし、実際に買ってくれたお客さんの数を見ると、結果は逆になりました。

24種類のブースでは試食した人の3%(全体の1・8%)しか購入しなかったのに対し、6種類のブースでは30%(全体の12%)が購入。

選択肢が少ないほうが、6倍以上の売上につながったのです。

人は選択肢の数が増えるほど、評価基準がわからなくなり、その数に圧倒されたストレスで、決断を先延ばしにしてしまいます。

これを応用すれば、商品の種類が多くても、工夫次第で選ばれやすくすることはできそうです。

たとえば、種類が多いほうが人が多く集まるなら、買う可能性がある人もそのほうが増えるということです。それならば、この要素は活かしつつ、「選択するストレス」を減らすようにすればいいのです。

たとえば、24種類のジャムを「甘さ」「酸味」「コク」など味の要素でチャート化したり、年代別「好きなジャムランキング」を発表するなどするのはどうでしょう。お客さんが決断しやすい見せ方なら、種類の多さはむしろプラスに働くかもしれません。

【まとめ】
選択するストレスを減らせば、相手が選びやすくなる

☆ ☆ ☆

「最新の知見」や「新しい視点」のヒントが詰まった「面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則」。やみくもに大きな声で叫んでも、伝わらない。相手に伝わるからこそ対話は成り立ちますし、そうでなければただのひとりごとになってしまいます。どうにかして、この気づきをわかりやすく役に立つ形で伝えられないかというところからこの本の制作は始まったそうです。伝え方を工夫することで、相手とのコミュニケーションがうまくいく可能性があるなら、手に取って学んでみる価値は十分あるのではと思います。

面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則
著者/川上徹也
発行/株式会社アスコム

川上徹也
湘南ストーリーブランディング研究所 代表/コピーライター
大学時代、霊長類学や社会心理学の研究に没頭。世界中の論文との出会いを求めて図書館に通いつめ、狭いアパートの部屋を学術論文のコピーでいっぱいにして暮らす。「人の心を動かす」仕事に興味を持って、広告代理店に入社。大阪支社で暗黒の営業局時代を経て、29 歳で転局しCMプランナーに。しかしそこでも芽が出ず、会社を辞め何のあてもなく上京。フリーランスという名のフリーターをしながら通った広告学校の講師から、コピーライターとしての才能を見いだされ、TCC 新人賞を受賞。その後、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞などを多数受賞する。現在は、ブランドの魅力を物語にして伝える「ストーリーブランディング」という手法を確立し、企業や団体のマーケティング・アドバイザーとして活動。ジャンルの垣根を越えて、様々なものの魅力を伝え続けている。『物を売るバカ』『1行バカ売れ』( 角川新書)、『ザ・殺し文句』(新潮新書)など著書多数。海外へも広く翻訳されている。

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