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ハワイ最古の島、カウアイ島の人気が急上昇している理由

2023.03.18

環境を守るため許可なしに訪れることのできない神秘の空間、ヌアロロカイ

自然に寄り添って暮らしてきた古代ハワイアンの伝統を引き継ぐように、ハワイでは「レスポンシブル・ツーリズム」と呼ばれる「責任ある観光」を目指してきた。

環境との共存を大切にする精神は、ハワイアンが大切にする言葉、「ポノ」に集約されている。ひとことで言えば「調和の取れた正しい状態」。

サステナブルな観光のあり方が問われる今、自然や歴史、文化を守り、コミュニティーの暮らしを尊重する取り組みが始まっている。

その一例が、国内・地域に特化した「ローカル・エコノミー」へのシフト。これも世界的に旅行トレンドのキーワードとなっている。

当日、早い者順だった観光名所の駐車や入場が事前予約制となり、料金も車に加え、入場者ひとりひとりの支払いが必要だ。ただし、これは州外からの旅行者が対象であり、地元出身者の入場は規制されない。

管理を徹底することで混雑や貴重な遺産の破壊を回避し、地域民の住環境へ配慮するとともに、地域経済との両立が実現する形だ。

そして特徴的なのが、カウアイ島は自力で行けないポイントがあり、許可された地元旅行業者のみがツアーを行っていること。地元ビジネスの保護になるうえ、手つかずの自然も保たれる。

実際、カウアイ島には秘境や古代ハワイの歴史が息づく場所が島中に点在する。その筆頭が、カウアイ島北西部沿岸27キロにも及ぶナパリ・コースト(Nāpali Coast)である。

ナパリとはハワイ語で「崖」を意味し、その名の通り、延々と続く海岸線に断崖絶壁がそびえたつ。切り立った崖の緑がエメラルド・グリーンに輝くことから「カウアイの宝石」とも呼ばれている。崖の高さは最高1200メートルにもなり、間近で見る迫力たるや圧巻そのものだ。

世界中のハイカーが憧れる難易度マックスのカララウ・トレイル(Kalalau Trail)を通れば、徒歩で海岸線を突っ切ることも可能だが、それも約17キロ地点まで。しかも踏破には数日間を要する。

以前は初心者も少し歩いて引き返すなどして気軽に楽しむことができたが、現在は人数制限のあるトレイルへのアクセス許可を手にするのは至難の業で、しかも豪雨が長引くたびに洪水が起こり、ちょくちょく閉鎖となる。

そこで、より手軽な手段として観光客に人気なのが、海上からのボート・ツアー、あるいは空中からのヘリコプター・ツアーだ。

特にナパリ・コースト上陸を伴うボート・ツアーでは、トレイルを使ってもアクセスできない秘境、ヌアロロカイ(Nu’alolo Kai)のビーチを訪れることが可能。

立ち入りの許可された業者のみ上陸ツアーを催行でき、しかも天候や参加者の集まり具合によってキャンセルとなることも多々ある。

ヌアロロカイの絶景を拝むことができたなら、まずその幸運を喜びたい。ヘリコプター・ツアーでは数分の遊覧で終わるところを、半日かけてじっくり回れるのもうれしいポイント。

州外からカララウ・トレイルを訪れる場合、キャンプの許可に加え、ハエナ州立公園(Hāʻena State Park)の入園および駐車スペースを1カ月前に予約することが必要。近隣の街からの有料シャトルも同時に予約できる

映画「ジュラシック・パーク」の舞台となったナパリ・コーストは、ハワイ諸島でも最古の渓谷。長い年月をかけて浸食された玄武岩の列柱は「カテドラル(聖堂)」とも称される。雄大な美しさに、ただ息をのむばかり

ヌアロロカイは、背後に高くそびえる崖に抱かれるように、ハワイアンの村落やヘイアウと呼ばれる神殿跡が残る神聖な場所。歴史と自然を保護するため、現在は限られた現地ガイドのみがツアーによる上陸許可を持つ。

ハワイアンが民間療法に使っていたノニと呼ばれるヤエヤマアオキや、ココナッツがたわわに実る森、そして長く延びる石垣に、当時の豊かな暮らしを思う。

これぞハワイの原風景と言えよう。この漁村には1300年から1800年代までハワイアンが暮らしていたと伝わる。

透明度の高い海に保護サンゴ礁が広がるヌアロロカイは、ハワイ屈指のシュノーケリング・ポイントでもある。まさにボートでしかたどり着けない奇跡の海。

沖まで行かずともビーチでシュノーケリング可能なため、初心者や子どもにも最適だ。トロピカルな魚はもちろん、近くには悠々と泳ぐアオウミガメの姿も。

ハワイでは「ホヌ」と呼ばれ、幸運の象徴として親しまれている。また、絶滅危惧種のアザラシ、ハワイアンモンクシールや、かわいいハシナガイルカの群れにも遭遇しやすい。

ナパリ・コーストの見どころとして、陸路では到達できない海沿いの洞窟群もある。ボートは岩壁のすれすれを刻んで奥まで侵入し、スリル満点。中でも有名なのが、オープン・シーリング(Open Ceiling)洞窟だ。「天井が空いた」という意味で、カウアイ島の中でもフォト・スポットの代表格と言えよう。

清々しい空気に満たされるヌアロロカイ。日本語ツアーが催行するので、日本人にもおすすめ。ただし、小型ゴムボートはジェットコースター並みに高速移動するため、心して乗り込もう

オープン・シーリング洞窟の中へ。ボートで航行できる海の洞窟はワイアフアクア(Wai’ahu’akua)洞窟、ハネムーナーズ(Honeymooners)洞窟、ダブルドア(Double-door)洞窟、パイレーツ(Pirate’s)洞窟を含む5つ

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