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相手に願い事を聞いてほしい時に使える魔法の一言

2023.04.07PR

コピーライターとして、テレビやラジオのCMをつくったり、企業のブランディングを手掛けてきたコピーライターの川上徹也さんはうまく伝わらないのは、あなたの考えが間違っているからではなく、伝え方次第で、生じることのなかった誤解やすれ違いをなくすことができる、人はもっとわかり合うことができると言います。川上さんがハーバードやスタンフォードなど世界中の研究から、日常に取り入れやすいものを選んでまとめた伝え方の法則を、著書「面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則」から一部抜粋・再構成してお届けします。

選択の自由を与える

「買って買って」と面と向かって主張しなくても、相手が自然と買いたくなる、そんなすごい方法があります。それは商品紹介のあとに、ある一言を加えるというものです。

さて、この一言とはなんでしょう? あなたも考えてみてくださいね。

ウエスタンイリノイ大学のクリストファー・カーペンターは、42の心理学研究(被験者22000人)のメタ分析(同一研究テーマを統合して解析する統計法)をした結果、会議や交渉の最後に 〝たった一言〟を加えるだけで相手が「イエス」と答える確率が2倍になることを証明しました。一言でそんなに結果が変わるなんて驚きですよね。実はこれ、こんな言葉だったんです。

「でも、あなたの自由です(But you are free)」

厳密にはこのとおりでなくても、 たとえばこんな言葉でも大丈夫です。

「でも、あなたのお好きにしてください」
「でも、最後はあなたが選択して結構です」
「でも、最終的には自分で決めてくださいね」
「でも、何を選んでいただいても結構です」
「でも、ご自身に合ったタイミングで決めてください」

「But you are free」の頭文字をとったこのBYAF法は、もともとフランス・ブルターニュ南大学のニコラス・ゲーガンらの実験によって実証されました。

ゲーガンらはあるとき、ショッピングモールで寄付を求める実験をしました。

このとき普通に声をかけたグループでは、寄付した人は10.0%にすぎませんでした。しかし、「寄付するのもしないのもあなたの自由です」という言葉を加えたグループでは、なんと47.5%もの人が寄付をしました。つまり5倍近くになったわけです。

人はなぜ「選択の自由」を与えられると、こんなにも協力的になるのでしょうか。それは人間が持つ「自律性(自分の行動を自分でコントロールしたいという性質)」によるものだと考えられます。要は自分が決定権を持ちたいということですね。

たとえば誰かを誘う場合も、「〇〇をしませんか? もしご興味があれば」「〇〇に一緒に行きませんか? もし時間があれば」といったふうに伝えると、案外すんなり誘いに乗ってくれるかもしれませんね。

【まとめ】
「自由にしていいよ」と言われるほど、人は決断したくなってしまう

☆ ☆ ☆

「最新の知見」や「新しい視点」のヒントが詰まった「面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則」。やみくもに大きな声で叫んでも、伝わらない。相手に伝わるからこそ対話は成り立ちますし、そうでなければただのひとりごとになってしまいます。どうにかして、この気づきをわかりやすく役に立つ形で伝えられないかというところからこの本の制作は始まったそうです。伝え方を工夫することで、相手とのコミュニケーションがうまくいく可能性があるなら、手に取って学んでみる価値は十分あるのではと思います。

面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則
著者/川上徹也
発行/株式会社アスコム

川上徹也
湘南ストーリーブランディング研究所 代表/コピーライター
大学時代、霊長類学や社会心理学の研究に没頭。世界中の論文との出会いを求めて図書館に通いつめ、狭いアパートの部屋を学術論文のコピーでいっぱいにして暮らす。「人の心を動かす」仕事に興味を持って、広告代理店に入社。大阪支社で暗黒の営業局時代を経て、29 歳で転局しCMプランナーに。しかしそこでも芽が出ず、会社を辞め何のあてもなく上京。フリーランスという名のフリーターをしながら通った広告学校の講師から、コピーライターとしての才能を見いだされ、TCC 新人賞を受賞。その後、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞などを多数受賞する。現在は、ブランドの魅力を物語にして伝える「ストーリーブランディング」という手法を確立し、企業や団体のマーケティング・アドバイザーとして活動。ジャンルの垣根を越えて、様々なものの魅力を伝え続けている。『物を売るバカ』『1行バカ売れ』( 角川新書)、『ザ・殺し文句』(新潮新書)など著書多数。海外へも広く翻訳されている。

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