ベビー&キッズ用の製品にもセンサーが搭載され、フィードバック制御が行なわれる時代になってきた。特に海外の製品ではハイテク化が顕著。〝テクノロジーで子供を危険から守る〟波は日本にも波及しそうだ。
第1子の両親にとって、泣き声やしぐさから赤ちゃんが欲していることを判断するのは、なかなか難しい。それをAIで認識し、その精度をディープラーニングで高めるというベビー関連製品が、海外の展示会などで多く見られるようになった。
「CES 2023」でイノベーションアワードを受賞したEmma Healthcare社の製品もそのひとつ。ポケット翻訳機のようにAIデバイスの小型化が進むことは確実で、赤ちゃんの状態をセンシングする機能はベビーベッドの標準仕様になるかもしれない。
『GlüxKind Ella(グラックスカインド エラ)』のようなAI搭載のべビーカーも世界的な注目の的。自動的にユーザーを追走したり、手を離しても車輪が転がらなかったりする。これらの技術は、ベビー&キッズ向けの製品にとどまらない。すでに実用化されている〝持ち主を自動追走する旅行用AIスーツケース〟などにも応用されている。
チャイルドシートにも「センサー内蔵」の波が押し寄せ、韓国babyark社の新製品は、車内シートへの固定状況やベルトの締め具合をスマホアプリでチェックできるようになっている。子供の安全対策や防犯グッズなどに金額をかける家庭を中心に、センサー内蔵のチャイルドシートは徐々に普及していくに違いない。
HOME TIME
ベビーベッドで起こりがちな危険を防ぐ!
検知した生体情報から赤ちゃんの状態がわかる!
Emma Healthcare『AI based smart baby bassinet bebelucy』価格未定
表情と泣き声を捉えるカメラおよびマイクとともに、呼吸や心拍数を捉えるバイタルセンサーを内蔵。センシングした泣き方や表情をディープラーニングで学習し、赤ちゃんの欲していることがわかる。日本展開未定。
顔の覆われや泣き顔などをカメラに搭載するAIで検知
Yun Yun AI Baby Camera『CuboAi スマートベビーモニター』3万5800円
赤ちゃんの睡眠スペースに合わせて取り付けられる、小鳥のようなスマートベビーモニター。うつぶせ寝の際、赤ちゃんの顔が敷布団に覆われてしまったことを、カメラなどですぐに確かめられて、危険を回避できる。
WALKING
手を離してしまったベビーカーを停止させる!
ベビーカーの状態を検知して車輪を自動でストップ!
GlüxKind Technologies『GlüxKind Ella』価格未定
手放しの際は前後に揺れ動き、登り坂ではパワーアシストが作動して歩きやすくなる。万一坂道で手を離してしまったら、自動的に車輪を停止させるのがポイント。子供を両腕に抱える際には自動で追走してくれる機能が便利。日本展開未定。
DRIVE
外に乗り出さないよう座席をしっかり固定!
アプリを確認しながらしっかりと装着できる
babyark『babyark Convertible Car Seat』価格未定
シートには14個のセンサーを内蔵。チャイルドシートが座席にしっかりと固定できたかどうかや、ストラップの装着状態もアプリ画面で丸わかり。子供が誤って座席から立ち上がって窓から乗り出すという心配もないだろう。日本展開未定。
取材・文/藤山哲人
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2023年1月31日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。