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すぐに行動に移してほしい時に相手を動かす「きっかけ」の作り方

2023.03.26PR

コピーライターとして、テレビやラジオのCMをつくったり、企業のブランディングを手掛けてきたコピーライターの川上徹也さんはうまく伝わらないのは、あなたの考えが間違っているからではなく、伝え方次第で、生じることのなかった誤解やすれ違いをなくすことができる、人はもっとわかり合うことができると言います。川上さんがハーバードやスタンフォードなど世界中の研究から、日常に取り入れやすいものを選んでまとめた伝え方の法則を、著書「面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則」から一部抜粋・再構成してお届けします。

盛り上がったタイミングで伝える

やらなきゃと思っていても、なかなか行動に移せないということはないでしょうか?

「やろうと思ったこと」を先送りするうちに、忘れてしまうこともあります。そうなってしまったら最後。もう、なかなか思い出すことはできません。

しかもこれが他人である場合は、いったいどうすれば行動に移してもらえるでしょうか? 

それには、気持ちが盛り上がっているときに、行動の「きっかけ」を作っておくのが効果的です。

このことを今から50年以上前に実証したのが、心理学者のハワード・レベンタール博士らでした。

博士らは、イェール大学のキャンパスで、被験者の大学生たちに破傷風のリスクに関する講演を聞かせました。その中で専門家が、今すぐ学内にある医療センターに行って、予防接種を受けるべきだと語りました。それを聞いたほとんどの学生は、予防接種を受けに行くと言いました。

しかし、実際にそのあと予防接種を受けに行った学生は、たった3%にすぎませんでした。

そこで今度は、別の学生たちに同じ講演を聞かせたあと、医療センターの場所に印をつけた地図を渡しました。さらに、翌週のスケジュールを確認させ、いつ予防接種を受けに行くかを決めるよう求めました。

すると、9倍以上、28%の学生が予防接種に行ったのです。「スケジュールや場所を確認する」ということが、行動のきっかけになったと考えられます。

このように、先に決めたことがのちの行動に大きな影響を与えることを、心理学では「先行刺激(プライミング)効果」といいます。

東京都立川市では、この効果を使って、「乳がん検診の受診率」を大幅に上げることに成功しました。

「乳がんのリスクを理解しているが、検診に行っていない人」に向けて、検診予約のメモなどを書き込む「受診計画カード」を送付したところ、受診率が7.3%から25.5%へ、3倍以上に増えたのです。

こんなふうに、気持ちが盛り上がったタイミングで、次の行動につながるきっかけを与えれば、忘れる前に行動してくれる可能性がぐっと高まるでしょう。

【まとめ】
すぐに動いてほしいなら、動きやすくする「きっかけ」をつくってあげよう!

☆ ☆ ☆

「最新の知見」や「新しい視点」のヒントが詰まった「面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則」。やみくもに大きな声で叫んでも、伝わらない。相手に伝わるからこそ対話は成り立ちますし、そうでなければただのひとりごとになってしまいます。どうにかして、この気づきをわかりやすく役に立つ形で伝えられないかというところからこの本の制作は始まったそうです。伝え方を工夫することで、相手とのコミュニケーションがうまくいく可能性があるなら、手に取って学んでみる価値は十分あるのではと思います。

面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?人を動かす伝え方50の法則
著者/川上徹也
発行/株式会社アスコム

川上徹也
湘南ストーリーブランディング研究所 代表/コピーライター
大学時代、霊長類学や社会心理学の研究に没頭。世界中の論文との出会いを求めて図書館に通いつめ、狭いアパートの部屋を学術論文のコピーでいっぱいにして暮らす。「人の心を動かす」仕事に興味を持って、広告代理店に入社。大阪支社で暗黒の営業局時代を経て、29 歳で転局しCMプランナーに。しかしそこでも芽が出ず、会社を辞め何のあてもなく上京。フリーランスという名のフリーターをしながら通った広告学校の講師から、コピーライターとしての才能を見いだされ、TCC 新人賞を受賞。その後、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞などを多数受賞する。現在は、ブランドの魅力を物語にして伝える「ストーリーブランディング」という手法を確立し、企業や団体のマーケティング・アドバイザーとして活動。ジャンルの垣根を越えて、様々なものの魅力を伝え続けている。『物を売るバカ』『1行バカ売れ』( 角川新書)、『ザ・殺し文句』(新潮新書)など著書多数。海外へも広く翻訳されている。

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