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常識が発想の低下を招く!?物事を二極化した判断からは新しいアイデアが生まれない理由

2023.05.05

ハーバードの研究員たちは、困難なミッションを達成するため、まだ、発見されていない「価値」に到達するために日々、研究を続けています。そこで働く研究員たちが重要視しているある習慣。それは、「1日5分好奇心を刺激し、思考の固定化を避ける」「どんな時でも、新たな発見を求める」「チームや同僚の助けを得て、日々前進しようとする」といったことです。

ハーバードでは、これらの習慣を、「なんとなく」重要視しているのをではありません。一言でいうなら、「脳が冴えた状態をキープする」ための習慣として大切にしているのです。脳が冴えた状態をキープできるとどんな時でも思考が止まらなくなります。ビジネスから日常のモヤモヤまであらゆることがスムーズに運ぶようになるのです。

本記事ではハーバード大学の医療機関に在籍し、多くのプロジェクトを通じて学んできた脳の使い方を紹介する川﨑康彦氏の著書「ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣」からビジネスパーソンが仕事に使える「脳が冴える33の習慣」を抜粋、再構成してお届けします!

二極化を基準にした判断が発想力の低下を招く

私たちは普段の生活の中で、善悪、正誤、優劣――というように、物事を白と黒に分けて考えようとしてしまいがちです。

こうした考え方をしてしまうのはなぜか。それは、社会通念になっている〝コンセプト〞〝アイデア〞〝観念〞を幼い頃に学校の先生や親などから教え込まれ、脳に固定されてしまっているからです。

そのため、何か物事を判断する際に、社会の常識で感情が動き、無意識にこれらの基準に当てはめて考えるように脳がパターン化されてしまっています。これによって思考が単調になり、発想力が乏しくなってしまうわけです。社会の正義、善悪が、自分自身のそれと同じになっています。

また、優劣をつけようとしたり、善悪を判断しようとしたりと、すべての物事を白か黒かの二極で論じようとすれば、競争や恨みや妬みといったマイナスの感情が生まれることが多くなります。

ところがハーバードで出会った研究者たちは、こうしたコンセプトやアイデア、観念に縛られず、ネガティブをネガティブとして終わらせず次のステップに活かせる人がほとんどでした。

例えば、社会通念で悪とされる失敗を、新しい発見をするチャンスとポジティブに捉えるなど、二極化せず、統合して自分の中に落とし込めるのです。それは、生まれ育った環境や、さまざまな人がいるアメリカだからだということもあるでしょう。しかしそれだけでなく、彼らが脳が固定化することを嫌い、自由に発想できるように意識して過ごしていたからだと思います。以来、私も何かと向き合ったり、それについて思考したりするときには二極化ではなく、プラスもマイナスも統合し多角的にアプローチするように勇気を持って心がけています。

物事を二極化して見ないようにするためには、以下のトレーニングがおすすめです。

1 自分が持っている正誤の判断を疑ってみる

例えば、日本では玄関で靴を脱ぐのが正しく、部屋の中にまで土足で上がるのは間違いだとされています。しかし他国に行けば、日本で正しいと思っていたことが絶対ではないと気づくはずです。

広く世界を見渡してみると、このような例は珍しいことではありません。ですから、自分にとっては悪、誤、劣といったマイナスの概念を持っているものが、本当に正しいものなのか、一度は疑ってみてください。

いったん枠を外してみると、実はどれが正解か、どれが間違いなのか、どうでもよかったりします。秩序さえ守られれば、小さいことは正解を出す必要もないのです。

2 自分の二極化の判断が生まれたきっかけを思い出す

何かを判断する際、二極化で考えようとしたら、なぜ自分はそうした観念やアイデア、コンセプトを持っているのか、子どもの頃にまでさかのぼって思い出してみてください。ちなみに、こうした観念、アイデア、コンセプトは、6〜8歳ぐらいまでに固定化されるといわれています。

例えば、昔、靴のまま家に上がろうとして、ひどく叱られたとしましょう。すると大人になって他人が靴のまま家に上がってくると、無性に腹が立ってくるわけです。

こんなことが私たちの日常にはたくさん潜んでいて、自ら息苦しくしてしまっています。自分の脳が固定化したきっかけを探し出して、それはとってもちっぽけなことだと知ることが重要です。

☆ ☆ ☆

いかがでしょうか? ビジネスも自分の成長も、プライベートなこともすべての「源」は脳です。脳の活用の仕方をさらに知りたい方はぜひ、「ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣」で紹介されている脳が冴える33の習慣を実践して自分らしい人生を発見してみてください。

ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣
著者/川﨑康彦
発行/株式会社アスコム
https://www.ascom-inc.jp/books/detail/978-4-7762-1270-6.html

川﨑康彦
医学博士。脳科学者。元ハーバード大学医学大学院研究員(2003~2008年)。専門は神経生理学。佐賀大学医学部大学院神経生理学博士課程卒業。中国医科大学(旧満州医科大学)医学部卒業。中国では、東洋医学と西洋医学の両方を学ぶ。その後、これまでの研究成果を買われ、ハーバード大学医学部ブリガム・アンド・ウィメンズ病院麻酔科の研究員として招かれる。在籍中に、論文がネイチャー関連誌にも掲載される。日本に帰国後は、医学博士、理学療法士、カウンセラーとして運動、睡眠、痛みなどに対し、多方面からの知識でアプローチしている。現在は、チャレンジ、感動、旅を通して「多様な脳の共存、共感、共鳴を通して個々の意識と集合意識の成長」をテーマに研究活動を展開し、それらを通して社会に貢献していくコミュニティIBTA(Impact your Brain and Tuning them All)実現のための活動のほか、脳の研究とハーバードでの経験から得た、固定概念を覆して生き方を変えるためのメソッドをオンラインサロンで伝えている。

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