今年4月からの各航空会社の燃油代(サーチャージ)は、幸いなことに安くなっている。が、ロシアのウクライナ侵攻前に比べるとやはり高額である。
海外旅行をしたい気持ちは山々だが、航空券が半端なく高い。いや、実は航空券そのものは安いのだ。問題はサーチャージである。国際情勢の影響をモロに受けるため、世界のどこかで大戦争が起きればサーチャージも高騰する。
が、それでも海外へ行きたい! 日本から手軽に行ける東南アジアの観光地でまったりのんびりしたい! と叫んでいるのは筆者だけではないはず。そこでこの記事では、東南アジアの楽園へできるだけ安く行ける方法を解説したい。
羽田~クアラルンプール間の間近最安値は?
ある人が、こんなことを言っていた。「ソビエト連邦崩壊からロシアのウクライナ侵攻までのおおよそ30年は、いわゆる戦間期だったのではないか」と。
確かにその通りかもしれない。90年代にテレビで放映されていた旧KDDの国際電話サービス001のCMは、まさに冷戦終結直後の自由と解放を正直に表現していた。
チェコのプラハから日本へ直接電話をかけられるというのは、当時としては驚くべき現象だった。ビロード革命からまだ間もない時期に流れていたCMである。
パンデミックで海外へ行けなくなったことは仕方ないにしても、それが一段落すればきっと001のCMのような光景が戻ってくるだろう……というのは極めて甘い観測だった。
今のヨーロッパは90年代どころか40年代のような戦火の混沌に突入し、その影響からありとあらゆるものの値段が急に高くなった。
それでも、パンデミックの終わりを信じて今日まで旅費を貯めたのだ。海外旅行に行かない手はないだろう! と考えている人は極少数派なのだろうか? いや、そんなことはないはずだ。
というわけで、筆者は個人的な衝動も相まってエアアジアのサイトを開いてみた。パンデミック前の筆者は、専らエアアジアで東南アジア特にインドネシアへ高飛びしていた。羽田~クアラルンプール間ならフライト前日に購入しても1万2,000円ほど、ということもよくあった。
しかし、今はそういうわけにもいかない。
3月10日、筆者は「3月中に出国する」という仮定を立てて羽田~クアラルンプール間の片道航空券を検索。最安値は3月30日の3万4,140円。
本来3月の終わり頃はバカンスシーズンというわけではないから航空券も割と安く売られていた。エアアジアで片道3万円台というのは、いささか高い!
しかも、これは持参する荷物が7kg以下であることが前提の値段。筆者の荷物はどうしても15kgほどになってしまう。
エアアジアの場合、上記の値段にあと3,700円を加えて20kgまでの受託手荷物をオプションに加えたい。何だかんだで、往復7万円台は覚悟していないといけないというわけだ。
受託手荷物を含めて往復3万円台で済んだあの頃が懐かしい!