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失敗をポジティブに捉えて成功につなげるテクニック

2023.04.24

ハーバードの研究員たちは、困難なミッションを達成するため、まだ、発見されていない「価値」に到達するために日々、研究を続けています。そこで働く研究員たちが重要視しているある習慣。それは、「1日5分好奇心を刺激し、思考の固定化を避ける」「どんな時でも、新たな発見を求める」「チームや同僚の助けを得て、日々前進しようとする」といったことです。

ハーバードでは、これらの習慣を、「なんとなく」重要視しているのをではありません。一言でいうなら、「脳が冴えた状態をキープする」ための習慣として大切にしているのです。脳が冴えた状態をキープできるとどんな時でも思考が止まらなくなります。ビジネスから日常のモヤモヤまであらゆることがスムーズに運ぶようになるのです。

本記事ではハーバード大学の医療機関に在籍し、多くのプロジェクトを通じて学んできた脳の使い方を紹介する川﨑康彦氏の著書「ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣」からビジネスパーソンが仕事に使える「脳が冴える33の習慣」を抜粋、再構成してお届けします!

失敗をポジティブに捉えると思考パターンが変わる

「失敗」という言葉を聞くと、どんなイメージを持ちますか。大半の人が、できることなら避けて通りたいと思ったのではないでしょうか。

しかし、私がハーバード在籍中に聞いたのは、それとは全く反対でした。失敗は大成功のきっかけになるポジティブなものとして、むしろ歓迎されていたのです。

恐らく、失敗を失敗だとは自覚せず、成功の過程だと認識している人が多かったように思います。そして、諦めずに繰り返していけば、今までの常識を覆すような大きな発見が必ずつかめるというのが研究者の共通の見解でした。

私たちは、失敗をするとがっかりと落ち込んでしまうものです。ネガティブに捉えて、失敗を隠したいと思う人もいるでしょう。

しかしそれでは、負のスパイラルにはまりこんでしまいます。ミスを隠したばかりに、後々取り返しのつかない事態になった例を、私たちはニュースで見かけますが、決して他人事ではありません。

元来、自分がワクワクするようなビッグプロジェクトには、うまくいかないことはつきものです。私は、ハーバードで電気生理学の研究に取り組んでいましたが、実験の成功率といえば惨憺たるものでした。

こうした実験では感覚を頼りにアプローチするため、ほんの小さな誤差によっても失敗は数限りなく起こります。失敗しながら条件を少しずつ変えて、ようやく成功に導かれるときもあれば、失敗続きで終わってしまうこともありました。しかし、根気よく続ける中で、大きな発見につなげることができました。

大きなプロジェクトの過程では失敗は数限りない。それを乗り越えてこそ成功につながる――これは、研究だけではなく、どんな仕事でも共通して言えることだと思います。

ですから、失敗を見つけたら、成功をつかむために訪れた幸運だと考えましょう。

思考のパターンを変えることで、脳は新たな回路を構築します。それを繰り返すことで、失敗=成功のチャンスだと脳の中でデータを書き換えることにもつながります。

失敗の原因を最低5つ考える

とはいっても、もちろん同じ失敗をいたずらに繰り返しているだけでは、成功のきっかけにはなりません。特にケアレスミスなどの防げる失敗を繰り返すのは、時間を無駄にします。「確認の繰り返しによって、確信を得なさい」とボスからもよく言われましたが、同じ失敗を防ぐためには、客観的に原因をつきとめることは大切だと痛感していました。

そこで、私が同じ失敗を二度としないために、行ってきたメソッドをご紹介します。

[STEP1]失敗の原因を5つ以上挙げる

[STEP2]失敗を防いだ研究プランを書き、見える位置に貼る

5つも原因を探すのは難しいと思う人もいることでしょう。

しかし、次に同じ失敗を繰り返さないためには、徹底してミスをあぶり出していくことが重要です。2度以上同じ失敗をしてしまったときには、私は少なくとも5つ、多くの場合はそれ以上の失敗の原因を挙げるようにしていました。非常に大事な行動です。

例えば、同じ実験で失敗したときに挙げたのは、

1.温度に間違いがあったことが考えられる
2.流速(気体や液体の流れる速さ)に間違いがあったことが考えられる
3.酸素量に間違いがあったことが考えられる
4.薬剤の濃度に間違いがあったことが考えられる
5. 測定単位に間違いがあったことが考えられる
(「マイクロメートル」ではなく「ミリメートル」にしてしまったなど)

というように。

同時に、失敗について人にさらけ出すのは恥ずかしいと思っても、上司である教授や同僚、後輩に「こういう失敗をしましたが、原因はどういうことが考えられると思いますか?」と質問することもありました。これによって、貴重な意見を得られることも少なくありませんでした。

営業担当者の場合は、どうでしょうか? もし営業先に何度行っても断られてしまうような場合、その原因を一度考えてみてください。

1.訪問のアポイントが強引すぎた
2.得意先への訪問をした時間帯が悪かった
3.話の進め方に無理があった
4.渡した資料に誤りがあった
5.先方の担当者からの質問に即答できなかった

このように考えていけば、ミスの原因は絞り出せるものです。できる限り、多くの原因を考えたほうが、それを防ぐプランもより綿密になり、たとえ次にミスをしてしまったとしても、段階の異なるミスになっているはずです。

人的ミスは誰でもしてしまうものですが、原因から目をそらさずに追究していくことで必ず克服できます。

☆ ☆ ☆

いかがでしょうか? ビジネスも自分の成長も、プライベートなこともすべての「源」は脳です。脳の活用の仕方をさらに知りたい方はぜひ、「ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣」で紹介されている脳が冴える33の習慣を実践して自分らしい人生を発見してみてください。

ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣
著者/川﨑康彦
発行/株式会社アスコム
https://www.ascom-inc.jp/books/detail/978-4-7762-1270-6.html

川﨑康彦
医学博士。脳科学者。元ハーバード大学医学大学院研究員(2003~2008年)。専門は神経生理学。佐賀大学医学部大学院神経生理学博士課程卒業。中国医科大学(旧満州医科大学)医学部卒業。中国では、東洋医学と西洋医学の両方を学ぶ。その後、これまでの研究成果を買われ、ハーバード大学医学部ブリガム・アンド・ウィメンズ病院麻酔科の研究員として招かれる。在籍中に、論文がネイチャー関連誌にも掲載される。日本に帰国後は、医学博士、理学療法士、カウンセラーとして運動、睡眠、痛みなどに対し、多方面からの知識でアプローチしている。現在は、チャレンジ、感動、旅を通して「多様な脳の共存、共感、共鳴を通して個々の意識と集合意識の成長」をテーマに研究活動を展開し、それらを通して社会に貢献していくコミュニティIBTA(Impact your Brain and Tuning them All)実現のための活動のほか、脳の研究とハーバードでの経験から得た、固定概念を覆して生き方を変えるためのメソッドをオンラインサロンで伝えている。

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