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1日5分で脳が変わる!?「固定観念」をバッサリ捨てる方法

2023.03.31

ハーバードの研究員たちは、困難なミッションを達成するため、まだ、発見されていない「価値」に到達するために日々、研究を続けています。そこで働く研究員たちが重要視しているある習慣。それは、「1日5分好奇心を刺激し、思考の固定化を避ける」「どんな時でも、新たな発見を求める」「チームや同僚の助けを得て、日々前進しようとする」といったことです。

ハーバードでは、これらの習慣を、「なんとなく」重要視しているのをではありません。一言でいうなら、「脳が冴えた状態をキープする」ための習慣として大切にしているのです。脳が冴えた状態をキープできるとどんな時でも思考が止まらなくなります。ビジネスから日常のモヤモヤまであらゆることがスムーズに運ぶようになるのです。

本記事ではハーバード大学の医療機関に在籍し、多くのプロジェクトを通じて学んできた脳の使い方を紹介する川﨑康彦氏の著書「ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣」からビジネスパーソンが仕事に使える「脳が冴える33の習慣」を抜粋、再構成してお届けします!

できないと思うのはやりたくないという意思表示

本当はやりたいにもかかわらず、時間がないから、遠いからといった理由で、諦めてしまう……。この本を読んでいる読者の中にも、そんな経験をした方が少なからずいると思います。

しかし、私がハーバードで研究員として過ごし始めた頃、時間や場所などをできない理由にして、物事を諦める人が全くと言っていいほどいないことに気がつきました。

なぜなら、彼らはできない理由よりもまず、できるための手段を考えて行動していたからです。時間の止め方や、ジェット機をいかに安くレンタルするかを真剣に考えたりしてるんですから、本当にぶっ飛んでいました。時間や距離などの既成概念に縛られて、せっかく訪れたチャンスをふいにしないという考えが身についていたのだと思います。

一方で、できない理由を探すというのは、やりたくないという意思表示の表れでもあります。残酷ですが、どんな正当な言い訳でも、言い訳をしている時点で、できないことを決めつけている自分がいるということに気付いてください。

時間や場所をできない理由にしてしまう人が多いのはなぜでしょうか。それは、これまでの経験法則による固定観念に、あなたの脳が支配されているからです。年齢を重ねれば重ねるほど、その観念は強固になり、経験のないことやリスクのあることを4 9 第1 章 ハーバード流「脳を目覚めさせる」5 つの基本

しないように脳にブレーキをかけてしまう傾向が強くなってしまいます。

中でも、時間や距離は、私たちが最も無意識に作っている観念です。そのため、「週休2日しかないから、長期の旅行は無理だし、趣味の時間を持つことは難しい」という固定観念に縛られて行動がパターン化されてしまうのです。

こうした強い固定観念に左右されずに物事を判断するためにも、まずは無意識の判断で決断してしまう前に、本当にそれをやりたいかどうか、もう一度考え直してみるべきです。

現代は、2日もあれば世界一周だって不可能ではない時代です。ちなみに、私は面接を受けるために2日間で日本とエジプトを往復したことや、会議に出席するため2日間で日本とインドを往復したことがあります。やりたいことに距離はあまり問題ないと、体験を通して確認しています。

1日5分で脳が変わり始める

とはいっても、就業場所や就業時間などの制約が多いビジネスパーソンにとっては、時間や距離に縛られるのは無理もありません。そこでおすすめしたいのが、時間や距離の観念から解き放たれるために、1日を分刻みで考えて生きてみることです。

ハーバードに在籍していた頃、私は週末によくニューヨークまでドライブをしていました。そこで感動したものの1つに、ブロードウェイで見た『レント』というミュージカルがあります。そのミュージカルのメインソングに出てくる数字がとても印象的で、今も鮮明に覚えています。

525600分。

これは、年を分に換算した数字です。私にとって、1年という時間の概念が変わった瞬間でした。

1年を365日と考えると、そのうちのたった1週間ぐらい、あるいは1日のうちの何時間ぐらい、どうってことない、と思いがちです。けれど1年を分で表してみた途端、不思議と1分1分が貴重に思えてきませんか。

1日は1440分。

この時間を、あなたらしい脳の使い方で生きてみませんか? 最初は1日中でなく、5分からでも構いません。1日は1440分で、そのうち起きている時間を1000分とすると、起きている時間の0.5%が5分です。

時間の単位でスケジュールを決めると、時が経つのは意外と早いものですが、分刻みで考えて行動すると時間が有効に使えます。5分の隙間時間を、ワクワクすることに費やしてみましょう。

具体的に、トレーニング方法を説明しましょう。

その方法とは、仕事以外で自分自身が心からワクワクできる時間を、1日必ず5分間持つことです。

例えば、何か表現したいことがある人ならばブログを書く、楽器を演奏する、ダンスなどの体を使った表現を磨いてみるなど、表現する時間を5分間だけ持ってみるのです。その際、一点だけ注意したいのは、他人の視線や評価を気にしないこと。自慢できたり、褒められることを意識しても意味はありません。心の底からワクワクできる時間を作ってください。

5分なら、どんなに忙しく働いているビジネスパーソンでも、通勤中や昼食時、就寝前などで時間を充てることは可能でしょう。最初はほんの5分からでも、無駄な時間を省いてワクワクできることをする時間を増やしていくのが重要なポイントです。

これを続けると、次第に無駄な時間を削り、いかにワクワクできる時間を増やそうかと考え始めるようになります。自分にとって本当にやりたいことなら、できる手段を考え、それが1日の中心になることもあります。そうなれば、時間や距離などを理由に、諦める癖が減っていきます。ワクワクすること自体が分からない人はまず、自分が最もワクワクできることを探す時間を5分作ることから始めてみましょう。

☆ ☆ ☆

いかがでしょうか? ビジネスも自分の成長も、プライベートなこともすべての「源」は脳です。脳の活用の仕方をさらに知りたい方はぜひ、「ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣」で紹介されている脳が冴える33の習慣を実践して自分らしい人生を発見してみてください。

ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣
著者/川﨑康彦
発行/株式会社アスコム
https://www.ascom-inc.jp/books/detail/978-4-7762-1270-6.html

川﨑康彦
医学博士。脳科学者。元ハーバード大学医学大学院研究員(2003~2008年)。専門は神経生理学。佐賀大学医学部大学院神経生理学博士課程卒業。中国医科大学(旧満州医科大学)医学部卒業。中国では、東洋医学と西洋医学の両方を学ぶ。その後、これまでの研究成果を買われ、ハーバード大学医学部ブリガム・アンド・ウィメンズ病院麻酔科の研究員として招かれる。在籍中に、論文がネイチャー関連誌にも掲載される。日本に帰国後は、医学博士、理学療法士、カウンセラーとして運動、睡眠、痛みなどに対し、多方面からの知識でアプローチしている。現在は、チャレンジ、感動、旅を通して「多様な脳の共存、共感、共鳴を通して個々の意識と集合意識の成長」をテーマに研究活動を展開し、それらを通して社会に貢献していくコミュニティIBTA(Impact your Brain and Tuning them All)実現のための活動のほか、脳の研究とハーバードでの経験から得た、固定概念を覆して生き方を変えるためのメソッドをオンラインサロンで伝えている。

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