1食で1日分の野菜を摂取できちゃう!野菜の卸売会社が手がける専門店「肉野菜炒め ベジ郎」
肉野菜炒めベジ郎渋谷総本店の店頭の様子。平日11時の開店からほどなくして行列ができる盛況ぶり。
パスタ、蕎麦に続き、ラストは野菜をメインに据えたガッツリメニューの登場だ。「肉野菜炒め ベジ郎」は、飲食店向けに野菜の卸売を手がける株式会社フードサプライが運営する肉野菜炒め専門店。2021年12月に1号店となる渋谷総本店をオープンし、現在は首都圏で4店舗を展開中だ。同社営業本部部長の古町卓也氏によれば、コロナ禍で打撃を受けた生産者のために、大量に野菜を消費できる業態を考えた末に、この店が生まれたのだという。
「一般的な飲食店だと、1店舗あたりの野菜の消費量は多くても1日20〜30kg程度。ベジ郎1店舗の野菜の消費量は1日200〜300kgと、約10倍です。野菜炒めというご家庭でも作れるメニューだからこそ、トッピングのお肉は豚肉ではなく鶏肉の唐揚げにして、背脂を炊いて乗せたりと、“お店ならではの味”にこだわっています」(株式会社フードサプライ営業本部部長 古町卓也氏、以下同)
目にも止まらぬ速さで鍋を振るう。短時間で野菜にしっかり熱を通しつつ、シャキシャキとした歯ごたえを残せるのは、この強力な火力があってこそ。
野菜炒めの具材は、もやし、キャベツ、たまねぎ、にんじん、さらに味付けとしてにんにくと生姜も使用している。野菜炒めは、普通サイズで400g(580円※)と相当なボリュームがあり、これ一皿で成人1日あたりの野菜摂取目標量350gをクリアできてしまう計算だ。※以降、価格は税込表記
「気兼ねなく野菜を食べてほしいという思いから、店内では野菜マシ(500g)は追加料金なし、野菜マシマシ(600g)はプラス50円でご利用いただけます。また、少食な方向けに少なめ(300g)もご用意しているので、気分に合わせてお好みのサイズを選べます。お昼時は定食(ごはんとスープ付きでプラス100円)を注文される方が多いですが、ビールと一緒に野菜炒めを単品で注文して“ちょい飲み”を楽しまれる方もいますよ」
テイクアウトや宅配の場合、野菜マシ(500g)は容器代としてプラス50円、野菜マシマシ(600g)はプラス100円で利用できる。こちらは単品注文が多く、ご飯は自宅で用意して、もう一品のおかずとして野菜炒めを頼む、中食需要もあるようだ。
野菜マシ(+100g)は無料!肉や背脂の量もお好みでカスタマイズ可能
ポン酢野菜炒めの普通サイズ400g(580円)に、肉中盛り100g(200円)と無料の背脂(中油・20g)をトッピング。皿から溢れんばかりのボリュームだ。
野菜炒めの味付けは、「醤油」、「みそ」、「ポン酢」に加え、期間限定の「うま辛ポン酢」の4種類から選べるが、今回は「ポン酢」を選択。食券を購入して席についてたったの2〜3分で肉野菜炒めが提供された。迫力のあるビジュアルに圧倒されつついただくと、ポン酢の爽やかな酸味と風味が口から鼻に抜け、思いのほかさっぱりとした印象だ。トッピングの背脂を絡めれば、甘くてまろやかな味わいも楽しめる。また、トッピングの一口サイズの鶏の唐揚げは野菜と一緒に頬張りやすく、脂身が少なめなので胃もたれすることなく満足感を得られた。
トッピングは基本的にどの味にも合うが、パクチー(50円)は「醤油」や「ポン酢」と、バター(50円)は「みそ」と好相性だという。その他、卓上にはお酢、カレー粉、激辛の「ベジの素」といった味変調味料も用意されている。
にんにくと唐辛子をミックスした「ベジの素」。激辛なため付けすぎ注意だが、爽やかな辛味がやみつきになる。
「やはり野菜の量が多いので、飽きずに最後まで食べていただくためには、味変調味料を少しずつ使って食べていただくのがオススメです。基本の味に加え、トッピングや味変調味料のバリエーションも豊富なので、色々試して、自分好みの味を探してもらえると嬉しいです」
3月9日には、5店舗目となるアリオ北砂店がオープン。
「フードコートに出店するのは今回が初。お客様の層も、駅前の繁華街やロードサイドとはまた違ってくると思います。今後も、店舗ごとのメニューや、季節の野菜を使ったメニューなども積極的に開発して、全国にベジ郎を広げていけたらと考えています」
・店舗情報
肉野菜炒め ベジ郎
https://twitter.com/vejiro_yasai
それぞれの個性を生かして独自の進化をし続ける「二郎系」グルメから今後も目が離せない。
取材・文/清談社・田中慧