スマホ用マイクはどう選ぶ?iPhoneやAndroidの動画撮影に使えるおすすめ商品まとめ
スマホを使用していて、マイクの必要性を感じたことはあるだろうか?
近頃のスマホに内蔵されているマイクは高性能なので、普通に会話をする分にはまず問題はない。しかし例えば、趣味の動画撮影や実況動画の音声収録、歌の練習やオンライン会議など、「マイクがあったら便利だな」という場面は意外と多いのではないだろうか。
そこで今回は、あると何かと便利なスマホ用マイクについて、タイプ別の特徴や人気商品をご紹介する。
スマホに外付けマイクは必要なのか?
そもそもスマホにはなぜわざわざ外付けのマイクが必要なのか?
それは、デフォルトのマイクが主に「通話」する目的で内蔵されているものだからだ。
ほとんどの場合、スマホ内臓のマイクは人が通話するという用途に適した仕様になっている。そのため、人の音声以外の音域を拾うことにはあまり長けていないことが多い。スマホから離れた位置の音を拾おうとするとノイズが入ってしまうことも多々あり、動画撮影や音声収録の現場にベストとはいえないのだ。
【スマホ用マイクがあると便利な場面】
- 動画撮影
- ゲーム実況動画の収録
- YouTubeの生動画配信
- 歌や楽器の練習や録音
- オンライン会議での会話や録音
- ビデオ通話 など
上記のようなシーンに外付けのスマホ用マイクを取り入れることで、外付けマイクを使用しないときよりもクリアな音質での収録が可能になる。マイクのタイプや性能にもよるが、拾いたい音だけを拾って周辺の雑音をシャットアウトしてくれるのも外付けマイクのメリットだ。
スマホ用マイク4種類の特徴とおすすめシーン
スマホでの動画撮影や録音に使用できるマイクは多数のメーカーから発売されていて、形状や特徴から大まかに4つに分類することができる。代表的な4種類について解説しているので参考にしてもらいたい。
①ピンマイク
ピンマイクは、服の襟元あたりにクリップで装着して使用するマイクのことだ。
テレビのバラエティやロケ番組などでよく登場するのがこちらのタイプで、軽くてコンパクトな上にハンズフリーというメリットがある。小型のため収音範囲は広くはなく、ピンマイクを装着している人の声をピンポイントで拾うことに優れている。
そのような特性から大人数の撮影には向かないとされていたが、近頃は複数で同時に使用できるスマホ用ピンマイクも発売されている。
もしピンマイクを使用するなら機動性に優れたワイヤレスタイプが良いだろう。スマホから距離があっても対象の声をクリアに届けてくれるので便利だ。
ロケ撮影はもちろん、ゲーム実況や楽器演奏など両手をフリーにしたい収録現場では重宝される。
②差し込み型マイク
差し込み型マイクは、本体の端子をスマホに直接差し込んで接続するタイプのマイクだ。ケーブルが無いため携行性が高く、セッティングも手軽で初心者やライトユーザー向きといえる。
旅行先での動画撮影やスマホアプリのゲーム実況、オンライン通話など、気軽に使用できるスマホ用マイクとして人気が高い。
③ガンマイク
ガンマイクは、テレビ撮影などにも多用される本格的なマイクだ。ショットガンマイクともいわれ、由来は細長い棒状の見た目がショットガンに似ていることから。
正面方向からの収音性能に特化していて、正面以外からの音や周辺で聞こえる雑音を拾いにくいメリットがある。狙った音だけをクリアに録ることに優れているため、屋外ロケで環境音を入れたくないときや、1人で行う動画配信などにおすすめだ。
④手持ち型マイク
手持ちマイクは、カラオケやテレビ番組などでもお馴染みのスタンダードな形状だ。
収音以外にもエコーや変声、スピーカーなど多機能なものが多い。スマホのカラオケアプリなどを使えば歌の練習や自宅カラオケを楽しむことも可能だ。
レクリエーションに人気のタイプだが、「誰が発言しているか」が視覚的に分かりやすいため動画撮影時には演出として使用することもできる。
「指向性」や「接続方法」も選ぶポイント
スマホ用マイクを選ぶ際は、マイクのタイプと併せて指向性と接続方法もチェックしてもらいたい。
■指向性
どの方向から音を拾うかの特性のこと。「単一指向性」「双指向性」「全指向性(無指向性)」の3種類がある。
例えば1人で動画配信を行うようなときは、一方向からしか音を拾わない単一指向性マイクが良いだろう。
インタビューや音楽のセッションなど、1対1で行う音を収録するには前後に収音する双指向性マイクがおすすめだ。
場の雰囲気を含めて動画に残したり、複数人の会話を捉えたいような場面では360°収音する全指向性マイクが向いている。
■接続方法
ワイヤレスまたは有線での接続方法がある。
スマホ用マイクの接続方法は、有線かワイヤレスの二択になる。
有線接続の場合、スマホの充電口またはイヤホンジャックにマイクのケーブルを差し込んで繋げて使う。音割れや音の遅延が少なく、安定して収音できるのがメリットだが、ケーブルの長さを考慮して撮影する必要がある。
ワイヤレスの場合、Bluetoothによってスマホとマイクを接続して使う。ケーブルがないため機動力が高く、屋外での撮影にも向いている。ただし、有線接続に比べると音質が不安定になりやすいのがネックだ。
動画撮影に使えるおすすめスマホ用マイク6選
動画撮影や録音に使えるスマホ用マイクのなかから、人気のあるおすすめ商品をピックアップして紹介する。
性能や価格はピンキリなので、使用の目的やシーンに合わせて選ぶのが良いだろう。
①手軽でコンパクトなスマホ用マイクなら「COMICA CVM-VS07」
参考価格:3,015円(税込)
参考URL:ミニマイクCOMICA CVM-VS07ビデオマイク|Amazon
タイプ:差し込み型マイク
指向性:単一指向性
メーカー:COMICA
特徴:3.5mm端子をデバイスに直接差し込んで使用する小型マイク。重さわずか40gというコンパクトさで携行性に優れている。端子が合えばスマホ以外にもタブレットやカメラなどに使用可能。
②コスパが良い単一指向性スマホ用マイクなら「Ulanzi VM-Q1」
参考価格:2,613円(税込)
参考URL:Ulanzi VM-Q1 ビデオマイク|Amazon
タイプ:ガンマイク
指向性:単一指向性(ハイパーカーディオイド)
メーカー:Ulanzi
特徴:コスパ抜群のスマホ用ガンマイク。「ハイパーカーディオイド」は単一指向性のなかで収音範囲が最も狭いタイプで、狙った音だけをピックアップすることに優れている。三脚やジンバルと組み合わせることで仕様の幅が広がる。防風のウインドマフつき。
③インタビューシーンの撮影なら「COMICA HRM-S」
参考価格:6,303円(税込)
参考URL:インタビューマイクCOMICA HRM-S|Amazon
タイプ:手持ち型
指向性:単一指向性
メーカー:COMICA
特徴:シンプルな見た目の手持ち型マイク。ケーブルの長さは3.5mあり、変換アダプター(別売り)を使用することで様々なデバイスと接続が可能になる。インタビューシーンや歌ってみた動画の撮影などにおすすめ。
④ワイヤレスで2人同時録音をするなら「Hollyland Lark M1」
参考価格:18,480円(税込)
参考URL:Hollyland Lark M1 ワイヤレスマイクシステム|Amazon
タイプ:ワイヤレスピンマイク
指向性:全指向性
メーカー:HollyView
特徴:同時録音が可能なワイヤレスピンマイク。トランスミッター(送信機)が2つついているため、2つの音源からスマホやカメラへ収音することができる。初心者にも嬉しい自動ペアリング式で、おしゃれな見た目も人気。付属の充電ケースを使用することで最大24時間の録音が叶う。
⑤音質にこだわった本格的派ワイヤレスマイクなら「DJI Mic」
参考価格:36,519円(税込)
参考URL:DJI Mic(トランスミッター×1 + レシーバー×1)|Amazon
タイプ:ワイヤレスピンマイク
指向性:全指向性
メーカー:DJI
特徴:ワイヤレスながら安定した音質と使い勝手にこだわったハイスペックなピンマイク。トランスミッターとレシーバー(受信機)の重量はそれぞれ30g以下と軽量でコンパクトなのも魅力。互換性が高く、付属のアクセサリーを使用することで様々なデバイスに対応する。2人同時録音にはトランスミッター2個セットのものがおすすめ。
⑥本気で動画クリエイティブをはじめるなら「SHURE MV88+SE215-CL-A」
参考価格:43,560円(税込)
参考URL:SHURE MV88+SE215-CL-A ポータブル動画撮影キット|楽天市場
タイプ:ガンマイク
指向性:調整可能
メーカー:SHURE
特徴:プロフェッショナルなコンテンツ制作をサポートする動画撮影キット。マイク以外にはミニ三脚やスマホ用クランプ、ケーブルなど必要なものが揃っているためこれだけでクリエイティブをスタートできる。単一指向性のなかでは収音範囲が広めの「カーディオイド」や、双指向性など、使用シーンによって指向性が調整できるのも魅力。
※お使いのスマホによってはアプリのダウンロードが必要になるため、事前に公式サイトで互換性をご確認ください。
スマホ用マイクを使って動画のクオリティを上げよう
クリエイティブシーンはもちろん、旅の思い出を残したり、子供のイベントの記録やメッセージ代わりなど、動画は日常的に使われることが多くなった。
スマホ撮影では映像のきれいさに着目する人が多いと思うが、音声にもこだわると意外なほど見やすい動画になるのでぜひお試しあれ。用途に合ったスマホ用マイクを取り入れて、「おっ」と言わせるクオリティの動画を制作してみてはいかがだろうか。
※商品情報はすべて2023年3月の執筆時のもの
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.