◆高橋晋平の憂鬱な月曜日を楽しくする研究会
多くのビジネスパーソンにとって、休み明けの「月曜日」は憂鬱なもの。頭がぼーっとして、体調もなかなか上がらないまま、仕事の心配ごとに向き合わなければなりません。日曜の夕方頃から、胸さわぎが始まる人も多いのではないでしょうか。
今回は、本業がおもちゃ・ゲームのクリエーターであり、遊びの力を活かした様々な悩みの解決法を提唱しているアイデア発想の専門家、高橋晋平氏の新刊『1日1アイデア 1分で読めて、悩みの種が片付いていく』(KADOKAWA)から、休み明けに憂鬱にならない働き方のアイデアを抜粋して紹介します。
月曜日にサボるのも仕事だと知る
僕は休み明けの月曜日が嫌いです。独立起業して働き方をある程度コントロールできるようになった今も、月曜の朝はお腹を壊しがちです。会社員時代、特に毎週月曜の朝は、出社したら何かトラブルが起きているかもしれないという漠然とした不安を抱えながら目覚めていたので、癖になってしまったのかもしれません。
どうすれば休み明けの憂鬱や体調不良をなくせるのかを知りたく、ライフワークで月曜イヤイヤ病対策を研究しています。
まず簡単にできることとして、自分の1週間のペース配分を作るのをおすすめします。僕は1週間の仕事の配分を「金曜偏重型」にしています。月曜から金曜までの5日間同じだけがんばるのではなく、月曜は80%位にして、その代わり金曜に120%がんばっています。僕の性格上、翌日が休日である金曜日は最後に寝落ちしてもいいくらいがんばり切ることができるので、月曜~木曜の働き方を調整しながら、金曜に全力疾走できる余力を残すようにしています。自分に合った働き方の配分をいろいろ試しながら調整しましょう。
月曜日は、未来を作る日にするのがおすすめです。よく聞くGoogleの20%ルール(仕事時間の 20%を、通常業務以外のやりたいプロジェクトに使うルール)のように、気楽に自由なアイデアを考える日にしてはいかがでしょうか。
自分がラクなら、休日に少し仕事を進めたって構いません。仕事のリズムが最適になるなら、月曜に力を抜くこともサボりではなく立派な仕事のひとつです。
月曜嫌いをネタにして人に言う
僕は、アットダイムで2016年から「憂鬱な月曜日を楽しくする研究会」というタイトルの連載を続けています。いろいろな職業の達人に「休み明けの月曜日が楽になるコツってありますか?」と聞きに行く対談連載ですが、これを始めた理由は完全に、月曜が嫌いな自分自身のためでした。
自分の弱点をコンテンツ化して、自分が落ち込んでいるタイミングにネタとして発信するのはおすすめです。そのことに誰かが共感してくれたり、面白いと言ってもらえたりすると、自分の弱点が許され、認められたような気持ちになり、救われます。
月曜が苦手な僕の場合は、「月曜ヤダー!」といってつらくなる自分をネタにして、いろいろな人に聞いたヒントを面白くまとめて、記事にして月曜朝に発信します。その記事を読んだ僕と似たような人がどんな反応をするか、ひとりでも癒しを得てくれる人がいるか。それを楽しみにすると、自分もワクワクして元気になれます。まずは友達や同僚に話して「あるある~」と笑い合うだけでも効果があります。
自分の苦手をさらけ出して、自分と似ている誰かに「私の他にも似たことで悩んでいる人がいるんだ」と安心してもらえる、エンタメ性のある「共感コンテンツ」を作って、小さく世に出して反応を楽しみにすると、苦手なことが楽しい時間作りの材料になります。
とりあえず、こんな本を書いて偉そうなことを言っている筆者が、毎週月曜に「ヤダー!」と言ってゴネているのを覚えておいてください。自分の方がマシに思えてくるかもしれません。