※ネジではありません。鉛筆の“芯”に施された鉛筆彫刻のリアリティに驚愕!
彫刻と聞くと、木や石や金属などの素材を彫り込んで作る立体アートを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
しかし今回ご紹介する作品は、普通は彫刻の素材として使われることがあまりない身近なあるものを彫って作られています。ツイッターやメディアをざわつかせた、異色の彫刻作品をご覧ください。
鉛筆彫刻
一見すると鉛筆にネジをねじ込んだかのようなこちらの写真。
実はネジのように見えるのは鉛筆の「芯」の部分で、ネジの形状に掘り込んで作られたれっきとした「彫刻」なのです!
螺旋や頭部の丸み、独特の鈍い光沢まで…どこから見ても本物のよう。
比べてみてもこの通り。数cm、いや数mm単位の技術で彫られた鉛筆の芯は、見事に金属のネジを再現しています。
鉛筆削りというにはあまりに神がかったクオリティにSNSでは「リアルすぎる」「本物にしか見えない」と驚きの声が溢れていたのでした。
文字を書く鉛筆自体で文字を伝える面白さ
鉛筆彫刻の作者は、シロイ/鉛筆彫刻人(@shiroi003)さん。目がくらむような細か~い彫刻を鉛筆の芯に施しては、SNSで公開して注目を集めている話題のクリエイターです。
そもそも鉛筆といえば、本来は文字を書いたりアートを描き出すための道具です。そんな鉛筆自体を使って彫刻作品を作ろうと考えたきっかけは何だったのでしょうか。気になったのでご本人に尋ねてみると、こんなお答えが。
「きっかけは偶然テレビで鉛筆彫刻を見たことですね。文字を書く鉛筆自体を文字にして伝えるアイディア。そして簡単に折れてしまうはずの芯に彫刻するという技術力の高さに雷に打たれたような衝撃を受けたんです。そして『自分でもやってみたい』と思い、鉛筆やカッターを引っ張り出して削り始めたのが始まりです。」(シロイさん)
その後は鉛筆彫刻の世界にのめり込み、ひたすらに「上手くなりたい」という一心で続けてきたのだとか。
「私は彫刻を学んだわけではなく、むしろ学生時代は美術に至っては一番の苦手でした。これまでの私の作品は試行錯誤の中で『上達を目指した挑戦』の軌跡でもあります。今も自分にできないことが沢山あるのでこれからも様々なことに挑戦していきたいですね。」(シロイさん)
そんな自分が彫り出す鉛筆彫刻を見て、たくさんの人々が喜んでくれたら嬉しいのだと語ってくれました。
■シロイ/鉛筆彫刻人(@shiroi003)さん
新潟在住の鉛筆彫刻人。もともと美術が大の苦手だったが、テレビで初めて見た鉛筆彫刻に衝撃を受け制作をスタート。SNSにて作品を発表している。現在までに制作した作品は200本以上。
■ツイッター https://twitter.com/shiroi003
■インスタグラム https://www.instagram.com/shiroi8/
■You Tube https://www.youtube.com/channel/UCw3gDQbGzjhav6ISWFJVo2Q
■TikTok https://www.tiktok.com/@shiroi003
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.