サウナの日について存在は知っていても、誰がいつ制定したかまでは知らない人が多いのではないでしょうか。サウナに興味があるなら、どんな日なのか覚えておいて損はありません。年に2回ある、サウナの日について理解を深めましょう。
サウナの日とは?
サウナの日の存在を知っていると、お得なサービスを受けられる可能性があります。どのような日なのか、詳しく見ていきましょう。
1984年に制定「3月7日」
3月7日は語呂合わせで、『3(サウ)』『7(ナ)』と読めることから、サウナの日になりました。サウナの日は『公益社団法人日本サウナ・スパ協会』によって制定されています。
施設によっては利用料金の割引を受けられたり、普段よりも冷たい水風呂に入れたりといったさまざまなサービスが展開されているので、サウナが好きなら押さえておくべき日です。
サウナの日にちなんだグッズが作られたり、多くのサウナ施設で3月7日にちなんだイベントが催されたりしています。
公益社団法人日本サウナ・スパ協会は、サウナに関する正しい知識の普及や、サウナ事業の発展を目的として設立されました。主な目的は、サウナを健康的な生活の維持に役立て、その魅力を発信することです。
日本におけるサウナの歴史
サウナ自体には古い歴史がありますが、日本で一般的な存在になったのは、それほど昔の話ではありません。日本における、サウナの歴史を確認しましょう。
初めて「サウナ」ができたのは1957年
日本に初めてサウナができたのは1957年とされ、銀座にあった『東京温泉』内に作られました。
東京温泉の創業者である許斐氏利(このみうじとし)氏が、クレー射撃の選手としてオリンピックに参加したときにサウナの存在を知って感銘を受け、日本に帰って乾式サウナ風呂を作ったのが最初とされます。
当時の技術を駆使して作られたサウナ室の温度は、80℃前後でした。東京温泉は1993年に閉店しており、跡地には多目的ビルが建てられています。
第1次サウナブーム
サウナの起源は古く、フィンランドでは2000年以上前から存在していたという説があります。フィンランドでは一般的だったサウナですが、世界で知られるようになったのは、それほど古い話ではありません。
1936年のベルリンオリンピックで、フィンランドの選手が選手村にサウナを持ち込んだところ、各国の選手たちが気に入りました。その後、選手たちが自国にサウナの文化を持ち帰り、世界中にサウナが浸透していったのです。
日本におけるサウナの第1次ブームは1964年の『東京オリンピック』で、選手たちがサウナを要望したのが始まりとされます。
フィンランド大使館のバックアップを受け、選手村内にサウナが設置されました。街の銭湯などにサウナが作られるようになったのは、これがきっかけとされます。
【ニッポンのサウナ史】銀座だけで9軒!空前絶後のサウナブームがあった昭和時代
昭和40年代。日本では今とは比較にならないほどの一大サウナブームが巻き起こっていた。何と銀座だけで9軒ものサウナがあったという。高度成長期の日本とサウナの関係と...
第2次サウナブーム
1990年代になると、日本各地で温浴施設が開発されるようになりました。第2次サウナブームは、この温浴施設ブームと併せて起こったとされます。
景気が低迷する中で、神奈川県にあった『相模健康センター』(2021年1月閉店)の業績が好調だったことから、温浴施設が注目されるようになったのです。
こうして建設ラッシュが起こった温浴施設の中には、サウナが設けられているケースが多く、多くの人に利用されるようになりました。
当時は『癒やし』がブームだったこともあり、生き残りをかけてサウナ設備を導入する施設が増えていったのです。
現在は第3次サウナブーム
第3次サウナブームは2009年ごろから始まり、現在も続いています。サウナをテーマにした漫画やドラマが流行したことをきっかけに広まりました。
インフルエンサーやSNSなどの影響もあり、人気施設には多くの人々が詰めかけています。『整う』という言葉が流行し、単にサウナ浴をするだけでなく正しい入り方が注目されるようになりました。
サウナに通って英気を養う活動は『サ活』、サウナ後に食べる食事は『サ飯』と呼ばれ、楽しみの一つになっています。サウナを目的とした、『サ旅』を楽しむ人々も少なくありません。
アウトドア施設などでテントサウナを体験できたり、美肌に効果的とされる塩サウナを楽しんだりと、第1次ブーム・第2次ブームに比べて、楽しみ方が多様化している点もポイントです。
日本で最初にととのった人は誰か?110年続くサウナブームの源流と変遷
サウナ施設で『日本サウナ史』という箱入りの本が販売されているのを見たことがある人もいるのではないだろうか。外箱には『サ道』で知られる漫画家・タナカカツキさんのイ...
サウナの正しい楽しみ方を再確認
サウナの入り方にはコツがあり、間違った方法で入ると体調が悪くなったり思ったような快感を得られなかったりします。正しい楽しみ方をチェックしましょう。
サウナで「ととのう」作法
現在のサウナブームと切り離して考えられないのが、『ととのう』という感覚です。整うとは、深いリラックス状態に陥り、身も心もリフレッシュすることを指します。この気持ちよさが癖になって、サウナにハマる人が増えているのです。
人によっては、疲労回復効果・快眠効果・美肌効果などを感じるケースもあります。サウナでととのうには、以下の順番を守る方法がおすすめです。
- 髪や体を洗った後に、全身の水気を拭いてからサウナ室に入る
- 体調と相談しながら、5~10分程度サウナ室で温まる
- サウナ室から出た後、シャワーやかけ湯で汗を流す
- 体調と相談しながら、1分程度、水風呂に入る
- 体を拭いてから椅子に座り、休憩する
2~5の手順を3セット程度繰り返します。小まめに『水分補給』するのも、忘れないようにしましょう。屋外に休憩スペースがある温浴施設を利用すると、外気浴を楽しみながらスムーズに体を冷やせます。