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むぎうお?ばくぎょ?実は身近な存在でもある「麦魚」の読み方

2023.03.13

『麦』『魚』という漢字を並べると、誰もがよく知る魚の名前となります。字面だけで判断するのは難しいかもしれませんが、どのような魚なのか想像してみましょう。童謡のタイトルにも入っている『麦魚』の読み方や、魚がつく難読漢字を紹介します。

「麦魚」とは

麦魚は日常的に目にすることが難しい魚ではありません。『麦』『魚』の文字が当てられる魚の読み方や、字面がよく似た魚を紹介します。

「めだか」を表す漢字

『麦魚』と書いて『めだか』と読みます。完全な当て字のため、前知識なしで読むのは難しいでしょう。

めだかは、緩流河川や用水路に生息する小型淡水魚です。プランクトンや水草・小型生物を食べる雑食性ですが、麦を食べる習慣は確認できません。『めだかと麦にどんな関係が?』と疑問に思う人も多いかもしれませんが、由来については不明です。

めだかの書き方は『目高』の方が一般的です。姿を見れば分かる通り、めだかは大きな目が高い位置についています。ギョロッとした見た目の印象が、そのまま名前の由来となったとする説が有力です。

目のインパクトが強い魚であることから、地域によっては『めだかを食べると目がよくなる』『芽が出る(出世する)』などといわれます。

「竹麦魚」もある

『竹麦魚』と書いて『ほうぼう』と読みます。めだかと同様に、漢字の由来については分かっていません。

ほうぼうとは、北海道南部から沖縄にかけて幅広く生息する、カサゴ目ホウボウ科ホウボウ属の魚です。古くから上流階級が食す高級魚として知られており、江戸時代には『君魚(きみうお)』とも呼ばれていました。

ほうぼうの特徴は、赤色の体と大きな胸びれです。身はプリッとしていてクセがなく、刺身・煮つけ・塩焼きなどとさまざまな調理法で食されます。見た目から縁起物として、お食い初めの魚として使われることも多いようです。

名前の由来は、『海底で胸びれを使って方々(ほうぼう)を歩くため』『浮袋を振動させてホウボウと鳴くため』など、諸説あります。

めだか

(出典) photo-ac.com

「魚」とつく難読漢字

読むのが難しいのは、麦魚だけではありません。漢字の並びや雰囲気で、どのような魚なのかをイメージしてみましょう。

柳葉魚

『ししゃも』は、アイヌ語の『ススハム』が変化した呼び名だといわれています。『スス』は柳、『ハム』は葉を表す言葉です。『柳葉魚』とは、アイヌ語本来の意味をそのまま漢字に置き換えたものといえるでしょう。

ししゃもに『柳葉』の言葉が使われているのは、『アイヌの人々が飢えに苦しんだとき、神様が柳の葉を魚に変えて飢えから救ってくれた』という言い伝えがあるためです。アイヌでは、今も神々にししゃもの豊漁を祈る儀式が行われています。

なお、ししゃもはコスパのよい魚というイメージがありますが、一般に流通しているのは『カラフトシシャモ(カペリン)』です。日本の固有種は北海道の一部地域にしか生息せず、保護対象となっています。

細魚

『細魚』と書くのは、ダツ目サヨリ科の『さより』です。体が細く長いことから、『細』の漢字が当てられたとする説があります。このほか『針魚』『竹魚』『針嘴魚』などと書かれることもあり、表記はさまざまです。

さよりは海藻やプランクトンを主食とし、北海道から九州まで幅広い地域に生息する魚です。産地によって旬の時期は11月から5月にかけて異なりますが、白身魚ならではの上品な味わいが魅力です。

またさよりは、腹黒い人を例えて言うときにも使われる言葉です。青白く光る美しい外見とは反対に、さよりの腹膜は真っ黒です。表と裏があまりにも違う人は、「さよりのように腹黒い」などと比喩されることがあるでしょう。

比目魚

『比目魚』は『ひらめ』の当て字です。このほか『平目』『鮃』などと書くことがあります。

ひらめはカレイ目カレイ亜目ヒラメ科に属する、日本近海全域で漁獲される高級魚です。1年通して水揚げされますが、漁獲量は多くありません。12~2月に漁獲されるひらめは『寒比目魚』と呼ばれ、特にうまみが強いことで有名です。

ひらめはしばしばかれいと混同されますが、『左ひらめに右かれい』と覚えて見分けましょう。魚の腹部を手前に置いたとき、原則として左を向くのがひらめ、右を向くのがかれいです。

どちらも左を向いてしまった場合は、口を見れば分かります。鋭く尖った歯があるのがひらめ、おちょぼ口がかれいです。

魚へんを使った難読漢字も

魚の漢字が書いた湯飲み

魚の名前には、難しい読み方のものが多い印象です。魚へんのつく難読漢字を見ていきましょう。

魚へんに秋と書いて『かじか』と読みます。かじかは、ハゼに似た茶褐色の川魚です。大きく飛び出した目と横に張り出した頭・分厚い唇を持ち、ウロコではなく粘膜で覆われています。主な生息地はきれいな淡水の川ですが、海水と川とを移動する種類もいます。

見た目はあまり美しいといえないかじかですが、味は絶品という声が少なくありません。煮つけやから揚げのほか、みそ汁や鍋の出汁にするとおいしいといわれています。

かじかを使った料理で有名なのは、石川県です。現地で「ごり」と呼ばれるかじかは、加賀料理に欠かせない食材の一つとして愛されてきました。

なお『ごり押し』という言葉は、かじかを獲るときの「ごり押し漁」に由来しているとする説もあります。

鯑の読みは『かずのこ』です。このほか『数の子』という表記も使われます。鯑という漢字は日本生まれのため、中国生まれの漢字のような音読みがありません。読み方は『かずのこ』一つのみです。

かずのこという呼び名の由来は諸説ありますが、『ニシンの子』から変化したとする説が有力です。その昔、ニシンは『カド』『カドイワシ』と呼ばれていました。カドが産んだ卵は『カドの子』となり、やがて『かずのこ』になったと考えられます。

かずのこは多産なニシンの卵であることから、子孫繁栄の象徴です。縁起のよい食材として、今もおせち料理には欠かせません。

構成/編集部

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