一般社団法人日本リカバリー協会は、一般社団法人日本疲労学会、神戸リサーチコンプレックス協議会、株式会社ベネクスと共同で2021年11~12月、2022年7~8月に全国10万人(男女各5万人)への健康調査を実施した。
本稿では同調査より、女性の身体の不調・悩みを人口換算で算出。昨今注目されているフェムテック領域への規模感を提示するデータをまとめた。
女性の悩みTOP3は「首・肩凝り」「目の疲れ」「腰の痛み」
図表1:身体の不調・悩み_人口換算(全国、女性、20~79歳)単位:万人
女性の身体の不調・悩みの割合を比較すると、「首・肩凝り」40.0%、「目の疲れ」39.1%、「腰の痛み」29.4%、「脚のむくみがある」21.8%、「便秘や下痢をする」20.2%の順になっている。
この割合を年代ごとに人口換算を行ない合計すると、「首・肩凝り」1862.6万人、「目の疲れ」1829.1万人、「腰の痛み」1379.3万人、「脚のむくみがある」1024.2万人、「便秘や下痢をする」938.0万人という結果となった。
図表2:身体の不調・悩み_人口換算・割合(全国、女性、20~79歳)単位:万人、%
年代別では、40代で身体の悩みを抱える人口がピーク
図表3:身体の不調・悩み_人口換算(全国、女性、20~79歳)単位:万人
身体の不調・悩みの人口を年代別で比較すると、「頭痛」、「首・肩凝り」、「腰の痛み」、「目の疲れ」、「動悸・息切れ」、「胃腸の具合が悪い」、「便秘や下痢をする」、「脚のむくみがある」、「身体のリズム(自律神経など)が乱れている」、「身体の巡り(血流、リンパなど)が悪い」、「抜け毛の悩み」などの多くの項目で40代が最も人口となっている。
その他の症状では、50代で「脚がつりやすい」、「更年期症状」、20代、30代で「月経痛・月経不順・PMS」などの症状が最も多い結果に。
疲労度合別では、自律神経や代謝や身体の流れに関する症状に大きな差
図表4:身体の不調・悩み_割合(全国、女性、20~79歳、疲労度合別)単位:%
身体の不調・悩みを疲労度合別で比較すると、元気な人は目の疲れ19.5%、首・肩凝り17.6%、腰の悩み11.6%、疲れている人(低頻度)は首・肩凝り32.9%、目の疲れ32.8%、腰の痛み23.5%、疲れている人(高頻度)は首・肩凝り59.0%、目の疲れ55.7%、腰の痛み44.8%となっており、TOP3の症状は変わらない。
元気な人と比べ疲れている人(高頻度)の多い症状は、身体のリズム(自律神経など)が乱れている12.91倍、身体の巡り(血流、リンパなど)が悪い9.31倍、頭痛6.95倍となっており、自律神経や代謝や身体の流れに関する症状に大きな差が見られる。
【調査概要】
調査名:「ココロの体力測定 2022」
期間:2022年 8月7日~8月19日
SCR調査対象:全国の20~79歳の10万人(男女各5万人)
方法:インターネット調査
調査項目: 5問
※疲労度合項目:厚生労働省「ストレスチェック」B項目を基に独自加工して、点数化
※集計データ:県・年齢を実際の人口でウエイト修正を行い活用
関連情報
https://www.recovery.or.jp/
構成/清水眞希