小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

意外と知らない「萌し」の読み方と正しい使い方

2023.03.15

『萌し』という言葉を正しく読めるでしょうか? 一見『もえし』と読んでしまいそうなこの言葉ですが、正しくは『きざし』と読みます。『萌し』という言葉の意味や使い方、『萌』という言葉の知識を深掘りしていきます。

「萌し」とは?

『萌し』という言葉を知っていますか?あまり目にすることの少ない言葉で、そもそもどう読めばよいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。ここでは『萌し』という言葉に焦点を当て解説していきます。

「萌し」の読み方・意味

前述したとおり『萌し』は『きざし』と読みます。よく『萌』という言葉を連想して『もえし』と読んでしまう人もいますが、誤りです。

『萌し』という言葉が世間一般であまり知られていないのは、『萌し』という言葉が常用漢字に指定されていないからであると考えられます。『きざし』を漢字で書く場合は『兆し』を使うのが一般的でしょう。

しかし、『萌』という言葉は、正式な漢字の訓読みでは『萌し(きざし)』と読むこととなっています。

『萌し』の意味は二つあり、一つは『物事がこれから始まろうとする気配・兆候』、もう一つは『草木のわずかな芽生え』という意味があります。

混同されがちな「萌し」と「兆し」の違い

『きざし』という言葉は、『萌し』と『兆し』の二つの表記があります。しかし、両者の言葉の意味には若干の違いがあるので使い分けに注意が必要です。

まず、『萌し』は、これから何かが起こる気配がある『目に見える変化』を表す際に使われるケースが多い傾向にあり、『兆し』は、これから何かかが起こりそうな『目には見えない変化』を表す際に使われることが多い傾向にあります。

また、植物の芽生えに関わることを言葉で表現する場合には、『萌し』を使う方が適しているので、覚えておきましょう。

「萌し」を使った例文

作文用紙とペン

(出典) photo-ac.com

ここからは『萌し』という言葉を使った例文を紹介していきます。例文を参考にして、実際に会話の中で正しく使えるようになりましょう。

「萌し」の例文1

『萌す』という言葉には、先ほど草木が芽生えるという意味があると紹介しました。それを踏まえた上で『萌す』を使った例文を見ていきましょう。

  • 寒い冬は終わりを告げ、季節は次第に暖かくなる春を迎え、多くの草木が萌し始めている。
  • 自宅の庭でチューリップの種を植えたところ、2月になってようやく萌した。

これらの例文では、草や木などの植物の芽が出る(発芽)を表現する際に使います。草木が発芽することを表現する際には、ぜひ『萌す』を使ってみましょう。

「萌し」の例文2

『萌す』という言葉にはもう一つ意味があり、これから物事が起ころうとする気配があることを言葉で表現する際に使います。それを踏まえた上で『萌す』の例文を見ていきましょう。

  • 午前中は晴れていたのに、午後になって空は雨雲に覆われ始めた。これから雨が降る萌しがある。
  • 彼女の笑顔やしぐさを見るたびに、恋心が萌す。

最初の例文では、これから雨が降りそうな予感がするといった意味で、『萌し』という言葉を使いました。2番目の例文では、これから恋が始まる予感がすることを『萌し』という言葉で表現しています。

『萌し』が上手に使えるようになると、言葉の表現力に情緒深さが生まれるので、適切な場面で使えるようになりましょう。

「萌」という言葉の関連知識

ノート類とペン

(出典) photo-ac.com

『萌し』の読み方や意味、使い方を紹介しました。ここからは『萌』という言葉をもう少し詳しく解説します。

「萌」の漢字の由来

『萌』の漢字の由来ですが、『萌』の『くさかんむり』は植物のことを表し、生命力の強さを表しています。また『明』は、明るさや夜明け、はっきりとすることを表します。

両者が組み合わさり『萌』という言葉となりますが、太陽の明るい日差しを浴びて、成長する草や木を表すことから、『芽生え』を意味する『萌える(もえる)』という言葉が生まれました。

そして、『芽生え』という意味が転じ、これから物事が起こる『きざし』という意味も持つようになりました。

「萌」を含んだ言葉

『萌』を含む言葉には、どのようなものがあるでしょうか?いくつか紹介していきます。

  • 萌える(もえる):草や木の芽が出ること。
  • 萌む(めぐむ):草木の芽が出て膨らむこと。草木が芽吹くこと。
  • 萌え立つ(もえたつ):草木が一斉に芽吹いていくこと。
  • 萌葱(もえぎ):黄色がかっている緑色のこと。芽吹いたネギの色に由来している。
  • 下萌え(したもえ):冬から春へと季節が変わり、土から草の芽が出てくること。

ここで紹介した『萌』がつく言葉は、全て草や木などの植物に関連する意味を持つものである、ということが分かります。難しい言葉もありますが、ぜひこれを機に正しく読めるようになることと、意味も理解しておきましょう。

「萌」が使われている四字熟語

『萌』が使われている四字熟語を見ていきましょう。ここでは、『萌芽更新(ほうがこうしん)』という四字熟語を紹介します。

『萌芽更新』とは、森林などの樹木を伐採し、木の根元や切り株から新しい芽が出て(萌芽)成長し、新しい森林を作っていくという意味になります。

この方法は、森林の樹木を増やしていく古くからある方法です。現代においても人為的に樹木を増やしたい際に行われており、現在の雑木林の多くは、萌芽更新によって維持管理がされています。

構成/編集部

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年5月16日(木) 発売

新NISAで狙え!DIME最新号は「急成長企業55」、次のNVIDIAはどこだ!?

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。