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カワセミの撮影にも使える!鳥追尾が驚くほど上達するハーフボール内蔵三脚+ビデオ雲台セット「Leofoto LVM-324C+BV-15」

2023.02.18

連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所
鳥用三脚は自由雲台でいいのか?

カワセミとオオタカの撮影に必要なのは鳥が飛ぶまで待つことができる忍耐力。

そして超望遠レンズを構え続ける体力も必要だ。これを軽減してくれるのが三脚である。さすがに2kgを超えるレンズを持ち続けるのはしんどいので、三脚の助けを借りることになる。私が使っているのはGITZOのカーボン4段と自由雲台、梅本製作所「SL-50ZSC」である。

最近、カワセミの撮影現場でよく見かけるのは、ビデオ用の2Way雲台。滑らかなチルトとパン操作ができるのが特長らしい。これは実際に借用してその実力を検証したい。そこで、ハイコスパなカーボン三脚で人気のLeofotoを扱うロカデザイン企画にセレクトしてもらったのが、レバーロック式ハーフボール内蔵三脚Leofoto LVM-324Cに中型のビデオ雲台BV-15を加えたセット「Leofoto LVM-324C+BV-15」である。耐荷重は10kg、伸長1780mm、最低高300mm、収納高710mm、重量3.3kgの本格派だ。実勢価格約8万1000円。お馴染みのカワセミ生息地にこの三脚を持ち込んで、写真家、小平尚典氏に協力してもらい撮影を試みた。

上下方向の動きに強いビデオ雲台

自由雲台の特徴は上下左右に自由に動く、そしてロックはダイヤル1つでおこなえる。小型軽量で素早く動かせるのがメリット。一般的な雲台は3Way雲台と呼ばれ、横軸のパンと縦軸のチルトを独立した2本のレバーでおこなう。超望遠レンズと言えば、ジンバル雲台である。ジンバルが重量バランスを自動的にとることで、重いレンズを安定して振り回せるのだ。

これに対してビデオ雲台は動画用に設計された雲台で、カウンターバランスという機能があり、パン棒から手を離した位置でカメラが止まる。これによってレンズの重さで雲台がガクンとつんのめることなく滑らかに動かせる。滑らかさの度合いはトルク調整機能があれば硬くから柔らかくまで調整できる。これは水面に飛び込むカワセミを追うのに絶好の機能と言える。

耐荷重10kgで、フルサイズ一眼レフ+超望遠レンズも支えられるカーボン製4段ビデオ三脚

脚はワンタッチでロックできるレバーロック式を採用。あそびがなくカッチリ止まる

地面と接地するゴム石突は指で回転させるとスパイクに切り替えられる

別売の「KANIストーンバッグメッシュ」に重量物を入れるとさらに三脚の安定感が増す

三脚側のハーフボール機構と雲台側の水準器を使って水平を出すことも容易だ

耐荷重だけじゃなかった「BV-15」の長所

実際に使ってみて分かったのだが、LVM-324Cに乗っている雲台BV-15の動きが非常に滑らか。この滑らかさを決めるのがトルク調整機能でパンとチルトで別々に調整できる。下位モデルの耐荷重5kgの「BV-10」にはトルク調整機能が付いていない。このトルク調整によって好みの抵抗感が得られる。BV-10のデフォルトでも滑らかな感じは出ているのだが、好みの抵抗感を追求したいなら、トルク調整機能付きの方がいいだろう。

カメラへの取り付けはアルカスイス互換プレートを採用。ビデオ用ということで、ロングプレートになっており、望遠レンズの三脚座に取り付け、雲台装着時に前後に動かしてバランス調整ができる。ネジ穴は1/4と3/8インチの両方に対応してネジが付属。雲台には1/4と3/8インチのアクセサリーソケットがありモニターやスマホなどをクランプで装着できる。

ビデオ雲台なので、3Way雲台と違ってロール機能はないが、三脚側のハーフボール機構で±20度の角度調整に対応している。これはレベリングベースと呼ばれ、パン操作しても水平が保たれるためビデオ撮影には欠かせない。静止画撮影なら不整地などで三脚の脚の長さを調整しても水平は出せるが、時間がかかるしパン操作をした時に水平を維持できなのだ。カワセミが水平飛行したときに使えそうな機能だが、今回その機会はなかった。それより私は三脚にセンターポールがないのに違和感を覚えたが、ビデオ雲台とハーフボールの組み合わせは定番のようだ。

チルトロックのダイヤル。反対側にチルトのトルク調整ダイヤルがある。パン棒は左右どちら側にも取り付け可能だ。パンのトルク調整は下の銀色のダイヤルを使う

アルカスイス互換のクイックリリースプレートはロングタイプでレンズのバランス微調整ができる

望遠ズームの三脚座を使ってプレートを固定。雲台にある銀色のダイヤルでトルク調整をおこなう

上向きは75度まで抵抗感なく滑らかに動き、そのままの位置で固定される

下向きは90度まで素早く下げられる。これならカワセミ追尾ができそうだ

それほど重くない望遠レンズであればカメラボディを雲台に固定する

カワセミ撮影には効果アリ!

今までのカワセミ撮影には、主に一脚を使っていたのが、その理由はどの方向に飛ぶか分からないからである。しかし、慣れてくるとカワセミが止まる枝や場所によって、垂直か水平かどちらに飛びそうかぐらいは勘が働くようになる。エサを取りに水面に飛び込みそうな時は、一脚よりビデオ雲台付き三脚の方が役に立つのだ。自由雲台付きの三脚ではヘッドを緩めると自由すぎてブラブラになってしまい、手持ちとあまり変わらないと思っていた。それが、ビデオ雲台なら素早く安定してチルトできる。いままでは飛び込む瞬間を捉えるため、超望遠ズームでカワセミがフレームアウトしないように、引き気味で撮っていたのだが、ビデオ雲台があれば、もっと寄りで撮れる可能性が高くなる。カワセミカメラマンに愛用者が多いのも納得できる。

小平さんも「重いレンズを付けたカメラもバランスが良くなるので扱いやすい。トルク調整で、好みの粘りを設定できるのもいい。鳥専用じゃなくても三脚は使いやすいですね」とかなりLeofoto LVM-324C+BV-15を気に入った様子だった。カワセミ撮影にはビデオ雲台という定説は間違いでなかったことを実感できた。

マイクロフォーサーズの450mm相当で撮影。コサギの横方向の動きを捉えた
OM SYSTEM OM-1 OLYMPUS M.100-400mm F5.0-6.3 1/640sec F13 -1 ISO200

800mm相当で岩場に止まったカワセミを撮影。トリミングしてもシャープな画像が得られた
OM SYSTEM OM-1 OLYMPUS M.100-400mm F5.0-6.3 1/640sec F7 -0.7 ISO200

岩場から飛び立とうとするカワセミ。このまま水平移動はしてくれなかった…
OM SYSTEM OM-1 OLYMPUS M.100-400mm F5.0-6.3 1/640sec F9 -1 ISO200

ここからは小平さんが撮影したカワセミが水面に飛び込む連続撮影の一部を抜粋
OM SYSTEM OM-1 OLYMPUS M.100-400mm F5.0-6.3 1/640sec F10 -1 ISO200

OM SYSTEM OM-1 OLYMPUS M.100-400mm F5.0-6.3 1/640sec F10 -1 ISO200

OM SYSTEM OM-1 OLYMPUS M.100-400mm F5.0-6.3 1/640sec F10 -1 ISO200

写真・文/ゴン川野

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