ファンズ社のFundsは、「貸付ファンドのオンラインマーケット」として注目される資産運用サービス。代表の藤田雄一郎氏に、成長の理由とビジョンを聞きました。
2019年にサービスローンチし、7万5000人以上の個人会員が登録するFunds。2021年度の募集額は112億円(前年比380%)、2022年度(予定)は137億円超(前年比122%)と、成長を続けています。
とはいえ、斬新なテクノロジーが必要なサービスではないし、むしろ仕組みは至ってシンプルです。なぜ今、Fundsが注目を集めるのでしょうか?
「似たような貸付投資のサービスは、以前からあった。しかし、貸し倒れのリスクが高く、利回りも10%以上と、ハイリスクハイリターンの商品だった」と代表の藤田雄一郎氏。
Fundsは信用リスクを重視し、融資の対象を変えました。従来からある枠組みを使って、低利回りで安定性の高い、まったく違う金融商品にしてしまったところが、このビジネスの妙です。それは前述のとおり、投資そのものの認識を変えてしまうようなシフトだと言えます。
企業にとっては、現金預金1000兆円という個人の財布から、新たな資金調達の手段を得られるのは大きなメリット。10億円単位のファンドも成立しており、現在借り手企業は順番待ちの状態だと言います。
また、個人に自社のサービスを知ってもらい、ファンを増やすマーケティングとしても期待されています。藤田氏によれば、顧客の半分程度は資金調達より、マーケティング目的で活用しています。
個人の資産形成でも、お金を回して経済を元気にする意味でも、資産運用の必要性はさまざま叫ばれていますが、進んでいないのが現状。投資のハードルを下げ、さらに人と企業の新しい関係を生むサービスは、有効な打開策になるでしょうか。
Funds(ファンズ) – 貸付ファンドのオンラインマーケット
取材・文/ソルバ!
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