食料品の値上げラッシュに伴い、注目を集めているのが「代替品調味料」や「代替食品」のアイデア。
例えば高騰している小麦粉の代わりに片栗粉や米粉を使うなど、少しでも食費を抑えるために代用の何かを利用する人が増えているといいます。
そこで今回は、家計に嬉しい代替調味料&食品のレシピをご紹介。値上げが発表された食品のなかで、家にあるもので一工夫して味を再現できるようなアイデアをまとめました。
少しの手間で食費を抑えられるものが多いのでぜひ試してみてください。
①ポン酢の代替レシピ
- 醤油+酢
- 醤油+酢+レモン汁
- 醤油+酢+みりん
- 醤油+酢+みりん+だしの素
- めんつゆ+酢(またはレモン汁) など
鍋や揚げ物など、使用頻度が高いポン酢。実は家にある調味料を混ぜるだけで簡単に代用できてしまいます。
醤油(辛味)と酢(酸味)とみりん(甘み&旨味)は1:1:1/2くらいの割合が基本なので、後はお好みで調整してみてください。
【値上げ情報】
ストックしている家庭も多いであろうミツカンの「味ぽん600ml」。2023年3月1日出荷分から参考小売価格426円(税込)を468円(税込)へ、約33年ぶりの値上げが決定している。
②マヨネーズの代替レシピ
- ヨーグルト+オリーブオイル+塩+砂糖
- 牛乳+オリーブオイル+酢(またはレモン汁)+塩
- 投入+オリーブオイル+酢(またはレモン汁)+塩
- 絹ごし豆腐+オリーブオイル+酢(またはレモン汁)+塩
- 卵黄+オリーブオイル+酢+塩 など
マヨネーズが高くて買い控えたいときは、ヨーグルトや牛乳などの乳製品+家にある調味料で代用することができます。どれもお好みでコショウを少々加えると少し奥深い味になりますよ。
ヨーグルトを使う場合は水切りしておくとマヨネーズに近いもったりした食感をつくることができるのでおすすめ。ザルの上にキッチンペーパーを何枚か重ねてヨーグルトを包み、上に軽めの重石(写真では豆腐)を乗せたものをボウルに重ねて一晩冷蔵庫に入れておけば勝手に水切りしてくれます。
水切りしたヨーグルトはこんな感じ。固形に近い形状になって味がギュッと凝縮するので、チーズの代替品としても使えます。
水切りヨーグルトを使う場合は最後に酢を少々足すとマヨネーズっぽい酸味とクリーミィさが出るので試してみてください。
ちなみに、通常「手作りマヨネーズ」と呼ばれるレシピは「5.卵黄+オリーブオイル+酢+塩」を使うことが多いです。手間とコストはかかりますが、本格マヨネーズが食べたい場合は挑戦してみてはいかがでしょうか。
豆乳や絹ごし豆腐は少し和風の味わいになるので、料理に合わせて使い分けしましょう。
【値上げ情報】
マヨネーズの大手キューピーでは、2023年4月1日出荷分から「キユーピー マヨネーズ450g」などの値上げを発表。参考小売価格は475円(税込)から520円(税込)。卵の価格高騰などが理由で、マヨネーズの値上げは2021年7月から4回目。
③トマトケチャップの代替レシピ
- ウスターソース+砂糖
- 中濃ソース+砂糖
- お好みソース+ハーブソルト
- トマトソース+砂糖+酢
- トマトジュース+砂糖+ハーブソルト+すりおろし玉ねぎ
- ミートソース
- ピザソース など
トマトケチャップの代替品を作るのであれば、ウスターソースをベースにするのが1番近いといわれます。
ただし、ウスターソースはケチャップと違って粘度がないので、味は近くなってもケチャップのようなとろみは出ません。
オムレツなどにかけるのにとろみが欲しい場合は、水溶き片栗粉などを少しだけプラスした方が良いかもしれません。
また、多種類の野菜と砂糖やスパイスなどの調味料を煮詰めてできるトマトケチャップは、メーカーによって味の違いが大きい調味料の1つです。甘みの強いものや酸味の強いものなど様々なので、自分の馴染みの味に合わせて砂糖や酢などを足しながら再現してみると良いでしょう。
【値上げ情報】
キッコーマンでは、2023年3月1日納品分より「デルモンテ トマトケチャップ300g」を参考小売価格259円(税込)から292円(税込)へ値上げすることを発表。2022年5月以来の再値上げになる。トマトケチャップに関しては各社値上げが続いており、カゴメでは2023年2月1日納品分からケチャップを含む自社商品を6.7~19.6%値上げしている。
④チーズの代替レシピ
- 水切りヨーグルト+塩
- 牛乳+レモン汁(または酢)
- 豆乳+レモン汁(または酢)
- 絹ごし豆腐+塩
- 絹ごし豆腐+味噌 など
「混ぜるだけ」や「合わせるだけ」でチーズの代替品なるようなものはあまりなく、水切りしたり煮詰めたりとひと手間かけて作るレシピがほとんどです。
なかでも水切りしたヨーグルトと塩を合わせてチーズの代替にするのは昔から定番で、カロリーオフお菓子のレシピとしてもよく登場します。
チーズは栄養分もカロリーも高い食べ物ですが、絹ごし豆腐で作る「豆腐チーズ」ならヘルシーなのでおつまみにもおすすめです。
作り方は、キッチンペーパーを何枚か重ねたもので豆腐1丁を包み、耐熱皿に乗せてレンジで2分程度チン→裏返してもう1度チンすると、豆腐の水分が出てきます。
その後、両面に塩を振りかけてから新しいキッチンペーパーで包みなおして、冷蔵庫で一晩寝かせて水分をしっかり抜きます。
先ほどの水切りヨーグルトのような見た目になったら完成です!
本物のチーズに比べるとかなり淡白な味だったので、調理するときに塩を多めにふるか、食べるときにオリーブオイルなどで味付けして食べた方が美味しいと思います。
工程は少ないですが一晩寝かせる手間があるので作る時はまとめて作っても良いかもしれませんね。
(手作り代替チーズはお早めに食べきりましょう。)
【値上げ情報】
明治は、2023年の4月1日以降に乳製品を順次値上げすることを発表。「北海道十勝スライスチーズ7枚入り」は参考小売価格400円(税込)が425円(税込)になる。チーズは2022年から各社値上げが続いており、伊藤ハムでも2023年3月1日納品分から「キリ クリーミーポーション」の参考小売価格を450円(税込)から500円(税込)へ値上げすることが決まっている。
⑤小麦粉の代替品
- 片栗粉
- てんぷら粉
- 米粉
- 大豆粉
- おからパウダー
- コーンスターチ
- ホットケーキミックス など
小麦粉の代用になるような食材はいくつかあるので、用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
料理のとろみ付けや揚げ物なら片栗粉・てんぷら粉、おかしやパンなら米粉・大豆粉・おからパウダー・ホットケーキミックス、カスタードなどを作るならコーンスターチが向いています。
てんぷら粉やホットケーキミックス以外は基本的にグルテンフリー(※)なので、健康を気にする人にも向いている代替品でしょう。
※「製パン用米粉」や「製菓用大豆粉」など、商品によってはグルテンを加えて扱いやすくしていることがあります。購入の際は注意してください。
【値上げ情報】
小麦粉の大手日清製粉では、2022年6月に中力系・薄力系小麦粉に対して2~6%程度値上げを決行。2023年1月にも、昭和産業やニップンなどのメーカーが小麦粉製品各種に対して2~17%程度の値上げを行っている。
代替食品を上手く使って食費節約!
値上げした食品の変わりに使える代替品のレシピをご紹介しました。
今後も値上げラッシュは継続模様なので、どうにか食費の節約をしておきたいところです。少し手間はかかりますが、家にあるもので工夫してできる代替食品を試してみてはいかがでしょうか?
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.