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食事は高いが文化施設の入場料は安い!?オーストラリアでは1000円で何ができる?

2023.02.12

国立や州立の博物館・美術館は無料のところも

食費は高い一方で、国立や州立の博物館・美術館などの「文化施設」は「常設展エリアだけなら無料」というところも多い。「特別展」は有料となるが日本のようにそれがメインではなく、常設展のスペースのほうが広いことがほとんどだ。

とはいえ残念ながら美術館のほうは日本のように印象派の名画などはあまり見られない。私が住むオーストラリア第3の都市ブリスベンにあるクイーンズランド州立美術館にも、おそらく「世界的名画」と呼べるものはないと思う(私の不勉強かもしれないが)。

一方クイーンズランド州立博物館のほうは屋根から吊らされたクジラの模型や大迫力の恐竜など展示も凝っているのでオススメだ。

クイーンズランド博物館のクジラの模型。ちなみに以前はかつてこの地に生息していた体長6メートルの巨大トカゲやフクロライオンという猛獣の模型も展示されていたが、突然ビクッと動くというリアルすぎる演出にビビる人が続出したためかいつの間にか外された。

亜熱帯に位置するブリスベンでは庭に小さなプールがある家も多いが、市営プールも大切な憩いの場の一つ。屋外プールでもたいていの場合は寒い時期には温水になるので一年中楽しめる。

その市営プールの値段は「50メートルまたは25メートルの普通のコースだけ」か「ジャブジャブ遊べる噴水エリアやウォータースライダーなどもあるか」で変わるが5豪ドル60セント~6豪ドル20セント(約510~570円)。

ところが市の中心部からブリスベン川を挟んだ対岸にある「サウスバンクパークランズ」内にある「人工砂浜付きのプール」は更衣室とシャワーの利用も含めて無料だ。

対岸に高層ビルを見ながらの砂浜というなかなか見られない光景だが、これはこれでウキウキする。

市役所主催のコンサートイベントも無料

ブリスベンではシティーホール(市役所本庁舎)にコンサートホールが併設されている。ここではほぼ毎週火曜日の12~13時にクラシック、ジャズ、ロックなどの無料コンサートが開催される。

出演は少なくともCDくらいは出している実力者たちで、ときおりそれなりの有名人も登場する。舞台奥には立派なパイプオルガンが設置され、収容人数は約1600名。1階は多目的に利用できるようにコンサート時はパイプ椅子だが、2階のバルコニー席はなかなかオシャレだ。

平日の昼間、市の中心部なのでビジネスパーソンたちも気軽に足を運べると思うのだが、入場者は私のような自由業を除くと退職した年金世代がほとんどで、ほぼシニアに特化したサービスになっている。

市役所本庁舎のコンサートホール。やはり白髪頭が目立つ。

シニアに特化したと言えば毎年10月から11月にかけてはシニア向けコンサートがあちこちの劇場で開催されるが、「クイーンの完全コピー&そっくりさんコンサート」や同じく「エルトン・ジョンの完全コピー&そっくりさんコンサート」など、60~70代が熱狂する企画も多い。自由業の特権で私も両方訪れたが、歌声も容姿も本当にそっくりで楽しめた。

また夏休みや冬休み、休日には子ども向けの無料のコンサートや体験イベントも多く開催される。

高層ビルを眺めながらピクニックを楽しむ人たち。都会と自然の両立がブリスベンの魅力の一つだ。

「子育て世代にやさしい街」を標榜する地方自治体は日本にも多い。彼らを取り込まなければ税収も減り、自治体として成り立って行かないからだ。

一方ブリスベンはファミリー層だけでなくシニア層にも過ごしやすい街とも言える。年金生活者であるシニア層の多くは現役時代よりも納税額は少ないかもしれない。

だが「ここで歳を取りたい街」を築き上げることは、結局は現役世代であるファミリー層の取り込みにもつながるのではないだろうか。

世界一の高齢社会である日本に「ここで歳を取りたい街」はいくつあるだろうか。

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文 柳沢有紀夫
世界約115ヵ国350名の会員を擁する現地在住日本人ライター集団「海外書き人クラブ」の創設者兼お世話係。『値段から世界が見える』(朝日新書)などのお堅い本から、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)などのお笑いまで著書多数。オーストラリア在住

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