冷え込みが厳しくなり、温泉が恋しくなる季節となった。日本各地には、新しい施設やアクティビティで賑わいを見せる温泉街がある一方で、レトロで雰囲気抜群の温泉街も人気が高い。
そんなレトロな温泉街は温泉の癒やしだけでなく、情緒あふれる建物や風景など、まるで映画の中の世界のような気分にも浸ることもできる。
そこでリクルートが発行する旅行情報誌『じゃらん』は、「レトロ温泉街」について独自のアンケートを実施。結果をカウントダウン形式で発表した。
情緒あふれる建物や風景を楽しめるレトロ温泉街ランキング
レトロ温泉街ランキング1位は群馬県にある「四万温泉」が獲得した。四万温泉は古くから湯治場として親しまれ、湯量の豊富さが自慢の温泉地だ。
昔ながらの街並みに、信号やネオンが一切ない静かな風情は、まさに昭和レトロ感満載のスポット。続く2位は山形県「銀山温泉」。自然豊かなエリアに位置し、立ち並ぶ木造旅館からこぼれる優しい光は昭和初期にタイムスリップしたような趣ある雰囲気が満喫できる。
そのほか、TOP5にランクインした温泉街はいずれもレトロな雰囲気がたっぷり感じられるスポットばかりなので、詳細をお伝えしよう。
1位:四万温泉(群馬県)
山々に囲まれた四万温泉は、西暦900年代から湯治場として親しまれてきたともいわれる温泉地だ。日本では珍しく飲泉できる温泉で、源泉は全部で42本あり、そのうち39本が自然湧出で湯量豊富なのが特徴。
カフェや土産店が集まる温泉街は、懐かしのスマートボールや射的で遊べる遊技場もあり、昔ながらの落ち着いた街並みでどことなく昭和レトロの雰囲気が漂う。
立ち寄り湯や飲泉所巡りで温泉力を堪能しながら、信号、コンビニ、ネオンなどが一切ない静かな風情を楽しむことができる。
2位:銀山温泉(山形県)
豊かな自然の中にひっそりとたたずむ銀山温泉。細かな湯花が混じった乳白色の熱めのお湯は、体を芯から温めてくれる。
白銀橋のそばにある共同浴場「しろがね湯」は、建築家の隈研吾氏が設計した趣のあるデザインで、優しい光をまとう間接照明は落ち着いた雰囲気が楽しめる。
さらに銀山川を挟んで立ち並ぶ木造旅館は情緒あふれ、木製の格子窓や外壁のしっくい、ガス灯の街灯がともる光景は、まるで昭和初期にタイムスリップしたような雰囲気に。銀山川のほとりを散策しながら湯めぐりを楽しむのがおすすめ。
3位:渋温泉(長野県)
1300年前に開湯した渋温泉。地面を掘ればすぐお湯が出るといわれるほど多くの源泉がある温泉地。鉄分が多く、褐色を帯びたものから白濁するもの、緑がかったもの無色透明など、効能も成分もさまざまなお湯が特徴。
宿泊者には9カ所の共同浴場が無料で開放され、外湯巡りが楽しめるのもポイント。石畳が続く街並みには、2003年に国の登録有形文化財に認定された温泉旅館「金具屋」がたたずみ、古き良き温泉街の歴史が感じられる。
4位:伊香保温泉(群馬県)
万葉集や古今和歌集などにも登場するほど歴史の古い伊香保温泉。2種類の源泉「黄金の湯」と「白銀の湯」を楽しむことができる。伊香保温泉のシンボルである365段の石段街では、自分の誕生段で写真を撮ったり、今年の干支を探してみるのもおすすめ。
石段の両側には旅館や土産店、飲食店、射的などの遊技場もあり、風情漂う散策が満喫できる。そのほか、気軽に利用できる足湯や、その近くには昔石段に使われていた石を敷石に使った石段の湯があるなど魅力あふれる温泉街だ。
5位:黒川温泉(熊本県)
コンパクトなエリアながら7つの泉質を有する黒川温泉。川沿いに旅館が並ぶ温泉街エリアと、街中から少し離れた里山に一軒宿が並ぶ奥黒川エリアに分かれ、素朴な雰囲気を残した温泉街。
街全体の風景がまるで一つの旅館のように自然へと溶け込んでいるところも黒川温泉ならではの魅力だ。
黒川温泉を訪れたらぜひ体験してほしいのが「入湯手形」による湯めぐり。27の旅館の露天風呂を巡れる入湯手形が2022年6月にリニューアルし、温泉街の飲食店や土産処でも使えるようになっている。
調査概要
じゃらん タイムスリップ気分が味わえるレトロ温泉街ランキング
インターネット調査/調査時期:2022年12月7日(水)~12月9日(金)
調査対象:全国在住20代~50代/有効回答数:1,088名
複数回答(タイムスリップしたような感覚が楽しめそうだと思う温泉地を3つまで選択)
※紹介している内容は2023年1月18日時点の情報
※開催状況や営業に関する最新情報は各スポットの公式サイトを確認すること
※おでかけの際には、自治体のホームページなどで最新の情報を確認すること。また、新型コロナウイルス感染症の拡大の防止に十分配慮するように
関連情報:https://www.jalan.net/news/article/701172/
構成/Ara