シンプルな暮らしで支出を減らし、好きなことにお金や時間を使うライフスタイル
ツリーハウスやタイニーハウスの設計・製造を行うツリーヘッズは、個人ユーザー向けのタイニーハウスを開発。「HOMEMADE」レーベルのプロダクト第1弾として新製品の販売を開始する。
タイニーハウスとは、その言葉のとおり「tiny(小さな)house(家)」のこと。「シンプルに暮らすことで支出を減らし、自分の好きなことにお金や時間を使うライフスタイル」を志向する人たちがタイニーハウスに住み始めた社会現象が「タイニーハウスムーブメント」と呼ばれ、2000年代のアメリカを発信地として世界中に拡大したといわれている。
アメリカのタイニーハウス。Photo:Ben Matsunaga
「HOMEMADE」は、タイニーハウスを利用した「小さな暮らしの研究・開発」プロジェクト。本当に必要なものや自分を幸せにしてくれるものだけを取捨選択し、個別最適化された暮らしを手づくりするカルチャーを育てたいという想いから、タイニーハウスやその利用方法の研究、製品開発、利用者のサポートなどのサービスまで行っているという。
「HOMEMADE」プロジェクト。山梨県北杜市の「Homemade Village(運営:TREEHEADS)」
『Type-A 6320 スタンダードモデル』
『Type-A』は、切妻屋根やポーチ上に張り出したロフト空間が特徴で、タイニーハウス界のパイオニアであるDee Williamsさんの暮らしていたモデルに大きな影響を受けてデザインされた。一人から二人用で、コンパクトに生活するには最適なモデルだ。構造的な部分は固定されているが、内外装の素材や色、窓の位置や大きさなどはカスタム可能。
そして次のような特徴がある。
・オリジナルトレーラー
タイニーハウスの土台となるトレーラーは、搭載する小屋の重量や荷重分布に合わせて自社で設計・製造。構造上の負荷がかかる部分は補強をして、小屋も含む全体の強度を確保しており、安全に利用することができる。
・ハイレベルな断熱性能
タイニーハウスは車両という性質上、最大寸法の制約はあるが、その中で最大限に断熱と気密にこだわっている。熱の出入りが大きい開口部には断熱仕様の建具を使用し、なるべく少ないエネルギーで快適に過ごすことができるように工夫されている。
・健康に配慮した空間
タイニーハウスは居室の体積が小さいので、空気の質に注意する必要がある。湿気、臭気、ハウスダスト、菌類などは換気設備で空気の入れ替えを行うことができる。内装にはシックハウスの原因となる化学物質をなるべく抑え、調湿作用や抗菌作用のある木材を使用している。
・シンプルなデザイン
小さい空間だからこそたくさんの設備や要素を加えることに慎重で、なるべく簡素で複雑ではない方法を選択して、フレキシブルに状況や環境の変化に対応できるデザインを心がけているという。ユーザー自身が付け加えたり修理できるようなメンテナンス性の高い製品を目指している。
「Type-A」価格表(2023年1月20日現在)
https://homemadevillage.com/news/560/
構成/KUMU