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海外旅行が復活!今さら聞けない「燃油サーチャージ」の意味とかかる費用

2023.02.21

言葉は知っていても、『燃油サーチャージ』がどのような費用なのかよく分からない人もいるのではないでしょうか?言葉の意味や導入の背景、実態などについて詳しく紹介します。費用を抑える方法も確認し、航空券を購入する際に役立てましょう。

燃油サーチャージとは

国際線の飛行機を利用する際にかかる『燃油サーチャージ』とは、具体的にどのような費用なのでしょうか?言葉の持つ意味と併せて、導入に至った背景や現状について見ていきましょう。

導入の背景

正式には『燃油特別付加運賃』という燃油サーチャージは、国際線の飛行機の航空券にプラスされて徴収される費用です。石油の価格によって料金が変動します。

1970年代に起きた第一次オイルショックの際に、海外の海運業界が原油高騰に対する措置として導入したのが始まりです。1991年の湾岸戦争以降に原油高騰が続いたことで、航空業界でも導入されたのです。

1997年に国際航空運送協会が認可し、2005年には日本の航空業界でも導入されました。

徐々に高騰している?

日本で燃油サーチャージが導入された2005年から2008年までは、料金が高騰していましたが、2009年には一時的に無料になるなど、落ち着きを見せていました。しかし、再び徐々に値上がり傾向にあります。

2023年1月現在は、現状維持だと見られています。実際に、日本航空(以下、JAL)と全日本空輸(以下、ANA)では2023年2月から3月に発券される航空券について、2022年12月から2023年1月までの料金を据え置きすると発表しており、値上げは行われていません。

参考:燃油特別付加運賃/航空保険特別料金について|ANA
参考:国際線「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」のご案内|JAL

燃油サーチャージの実態

パスポートとお金

(出典) photo-ac.com

変動する燃油サーチャージは、いつ、どのように算出されているのでしょうか?また、支払うタイミングや、その他の追加費用についても確認しましょう。

かかる費用

燃油サーチャージは、一般的に2カ月に1回のペースで見直しが行われています。基準となるのは、シンガポール市場で取引されたケロシンの価格の2カ月間の平均値です。ケロシンは、航空機の燃料となる石油精製品の一種です。

米ドル建てで取引されているため、日本発着分については為替レートの変動も料金に影響します。平均値が6,000円を下回るときは、燃油サーチャージがかかりません。

また、飛行機の機材によって燃費が異なるため、同じ経路でも燃油サーチャージが異なることもあります。燃費は機材だけでなく、旅客数・貨物量などを基に算出されています。

支払うタイミング

燃油サーチャージを支払うタイミングは、航空券を購入したときが一般的です。意識していない人もいるかもしれませんが、航空券を購入時に一緒に請求されて支払っていることがほとんどです。

約2カ月ごとに価格の見直しがされるため、数カ月先の航空券を購入した場合は、搭乗するまでに価格が値上がることもあります。個人で購入した場合は、差額を請求されることはありませんが、ツアータイプの旅行の場合は後日請求されるケースもあるようです。

ツアー旅行に申し込みをする際は、燃油サーチャージについての詳細を事前に確認しましょう。

航空券にプラスされている費用

航空券にプラスされている費用で代表的なものは、『航空保険特別料金』です。航空保険料の高騰や保安強化のための費用増加に伴い、導入されました。

2001年9月にアメリカの同時多発テロが起こったことで、航空保険料が大幅に値上げされたことが導入に至った背景です。

料金は飛行区間などによって異なりますが、年齢などに関係なく一律同額になっています。ただし、航空会社によって料金が異なるため、航空券を購入する前に確認しましょう。

燃油サーチャージの費用を抑えるには

飛行機の羽

(出典) photo-ac.com

海外旅行は国内旅行と比べて、旅費がかさむことが珍しくありません。できるだけ旅費を抑えたいと思っている人は多いのではないでしょうか?そこで、燃油サーチャージの費用を抑える方法を二つ紹介します。

金額が安いタイミングを狙う

前述のとおり、燃油サーチャージは2カ月に1回のタイミングで見直しがされています。料金は変動するため、金額が安くなったときを狙って購入することで、費用を抑えることが可能です。

航空会社では、事前に料金を発表しているので、定期的に確認をするとよいでしょう。例えば、2022年12月の時点で、2023年2月1日から3月31日までの燃油サーチャージ料金が発表されています。数カ月先の料金が分かるので、お得に購入するタイミングが分かるでしょう。

燃油サーチャージの徴収がない会社を選ぶ

格安航空会社の中には、燃油サーチャージの徴収がない会社もあります。例えば、JALのグループ会社として国際線を就航している『ZIPAIR』です。

他社と比べると航空券そのものも安く、機内食や座席指定などさまざまなサービスが有料オプションなのも節約できるポイントです。オプションを付けないことで、費用を抑えられます。

また、航空会社のマイレージプログラムを利用するのもおすすめです。特典航空券を利用する際に、燃油サーチャージが徴収されない、もしくは減額になるためです。

JALやANAのマイレージプログラムは、どちらも複数の航空会社と提携しています。どの航空会社を利用すれば燃油サーチャージが課されないか、チェックしてみるとよいでしょう。

構成/編集部

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