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航空会社の「コードシェア」を利用するメリットと注意点

2023.02.25

『コードシェア』という言葉をご存じでしょうか?飛行機によく乗る機会のある人は、聞いたことがあるかもしれません。コードシェアとはどういった意味なのか、またコードシェアを利用する場合のメリットや注意点について解説します。

コードシェアとは?

『コードシェア』という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?旅行や出張など飛行機に乗る機会の少ない人には、なじみのない言葉かもしれません。まずは、コードシェアの意味と航空会社の事例について紹介します。

コードシェアの意味

コードシェアとは、一つの飛行機に対して、航空会社2社以上で共同運航することを意味する言葉です。コードとは便名のことを指し、コードシェア便には複数の航空会社の便名が付いています。

コードシェアでの座席の販売方法は独特で、飛行機一機に対して、座席はそれぞれの航空会社で販売されます。また、それぞれ座席を購入した航空会社との契約となるため、同じ飛行機だったとしても、座席予約をした航空会社ごとに運賃が異なるのが大きな特徴です。

航空会社のコードシェアの事例

コードシェアを利用した場合の事例について確認していきましょう。

日本の航空会社・A社とドイツの航空会社・B社において、羽田とフランクフルト間のフライトで、A社の飛行機を使ってコードシェアが行われていたと仮定します。

この場合、A社の飛行機をB社が座席販売するので、B社はA社から座席を買い取って販売することになります。搭乗客はA社の飛行機に搭乗し、かつ飛行機に乗るパイロットやキャビンアテンダントもA社のスタッフです。

そして、コードシェアした飛行機は、同じ飛行機でも異なる便名が二つ付与されます。見分け方は、飛行機を運航する会社の方は3桁で表され、運航を行わない会社は4桁で表されることが多いようです。

コードシェアのメリットは?

航空券

(出典) photo-ac.com

コードシェアの概要についてここまで解説しましたが、どのようなメリットがあるのでしょうか?ユーザーにとってのメリットと、航空会社にとってのメリットについてそれぞれ解説をしていきます。

ユーザーにとってのメリット

まずユーザーにとってのメリットですが、第一に、航空会社の航空券を安い価格で購入できるという点です。例えば大手航空会社とLCC(ローコストキャリア)がコードシェアを行っている場合、LCCの航空券を購入すれば費用は安く済みます。

次に、海外の航空会社でチケットを購入しても、日本の航空会社のマイルをためられるという点です。コードシェアを行う航空会社が同じアライアンスであれば、どちらの航空会社でチケットを購入してもマイル積算が可能です。アライアンスが異なる場合は、マイルをためたい方の航空会社でチケットを購入しましょう。

また、海外の航空会社でチケットを購入していても、コードシェアの航空機が日系の航空会社であれば、言葉の不自由さなどを感じることなく、快適なサービスを受けられるのもメリットです。

航空会社にとってのメリット

航空会社にとってのメリットの一つは、集客効果が高まるという点です。仮に一方の航空会社の乗客が少なかったとしても、コードシェアを行うことで空席が減り、効率良く運航できます。

また、飛行機を運航するには一定のコストが発生します。なかでも整備コストは無視できません。整備を行うスタッフの人件費や機材費などの整備コストについても負担を抑えることが可能なのです。

そして、航空業界では『カボタージュ規制』といった制度が存在します。これは、他国の航空会社が国内線の運航ができないよう規制する制度です。

ただ、コードシェア便に関しては例外で、コードシェアをする相手側の運行便であっても、入国地から国内の1区間については座席を販売できます。これも航空会社にとってのメリットの一つといえるでしょう。

コードシェアを利用する際の注意点

旅行のイメージ

(出典) photo-ac.com

日本国内では、コードシェア便に乗る機会はさほど多くはないため、コードシェアに慣れていない人も少なくないでしょう。ここからは、コードシェアを利用する際の注意点について解説します。

搭乗手続きは飛行機を運航する会社で行う

まず注意すべき点は、チェックインの手続きは、飛行機を運航する会社で行うという点です。チケットの予約をした会社で手続きをするのではないかと思いがちで、間違えやすいので注意しましょう。

また、以下の項目は基本的に飛行機を運航する会社の規定に基づいています。

  • 機内持ち込み可能手荷物
  • 無料手荷物許容量
  • 超過手荷物料金
  • 機内サービス

これらの規定について把握していないと、搭乗当日に慌ててしまうこともあるため、手荷物の規定などは出発前に確認しておくことをおすすめします。

マイレージサービス(マイル)に関する注意点

飛行機に乗るとたまるマイレージ(マイル)についても、コードシェア便では注意が必要です。マイレージプログラム(飛行距離によってポイントをためる)といった、マイルに関する加算ルールが異なっているケースもあったり、特定航空券の利用ができなかったりといった場合があります。

全日本空輸(ANA)では、コードシェア便のマイル積算条件に一定のルールを設けています。コードシェア便を利用する場合、マイルの積算率はANAの予約に基づくのではなく、運航する航空会社に基づくため、マイルの積算率が異なったり、積算されなかったりしかねません。事前にしっかりと調べておきましょう。

手荷物重量制限が航空会社によって異なる

コードシェアを利用する場合、手荷物重量制限についても注意が必要となります。航空会社によって機内に持ち込める手荷物の大きさや重量が違います。

国内大手の日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)では、手荷物量については寛容的な傾向がありますが、LCCや海外の航空会社では厳しく制限をしているケースがあり、手荷物の重量やサイズが少しオーバーしているだけでも追加で費用がかかることがあるので注意しましょう。

構成/編集部

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